• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
  • ホーム(ORICON NEWS)
  • 芸能 TOP
  • 完熟フレッシュ・池田レイラ「親子漫才は葛藤と難しさしかなかった」、成長したいま振り返る“親子の関係性”
ORICON NEWS

完熟フレッシュ・池田レイラ「親子漫才は葛藤と難しさしかなかった」、成長したいま振り返る“親子の関係性”

  • 完熟フレッシュ・池田レイラ (C)oricon ME inc.

    完熟フレッシュ・池田レイラ (C)oricon ME inc.

 「生まれてくる家、間違えたー!」のセリフでおなじみ、親子のお笑いコンビ・完熟フレッシュの池田レイラ。ほんのちょっと前までまだまだ子どもの印象だった彼女が、昨年は『スッキリ!』(日本テレビ系)の「ゼロからの高校受験」企画にも挑戦。最近ではYouTubeにダンス動画やメイク動画を投稿し、それらを見たユーザーから「可愛い子どもだったのが美少女になっている」「女の子って急に大人になる」「めっちゃお姉さんになっとる」などの驚きの声が続出している。こうした反響について、本人はどう受け止めているのか。すっかり成長を遂げた彼女を直撃した。

漫才デビュー戦が『M-1グランプリ』、「舞台袖で待っているときは恐怖でした」

――YouTubeに投稿されたダンス動画やメイク動画に対し、急に大人になっているという驚きの声がかなりありましたね。

【池田レイラ】自分ではあまり実感がないというか。確かにちょっと前の写真を見ると、少し変わったのかなと思いますが、自分の成長に自分の心が追い付かない感じです。

――レイラさんというと、お父さん(池田57CRAZY)にツッコミを入れているイメージがありますが、今、改めて完熟フレッシュとしてデビューした当時を振り返ると、どんなことを感じますか。

【池田】今も余裕はないですが、あの頃はさらに余裕がなかったです。デビュー戦は、2016年の『M-1グランプリ』の1回戦で、そこで急に人前に出たんですが、緊張なのか何なのか、人生で他に1回も経験することのないような不思議な感覚を味わいました。夢なんじゃないかと思うような感覚のまま、気づいたら今に至っています。

――もともとは、かつて芸人をしていたお父さんが、お笑いを諦めきれず、無理やり付き合わされたんですよね。

【池田】無理やりでした(笑)。私がポロッとこぼした一言がきっかけで。学校で私が友達と話をしているときに、親の年齢の話になって、「『パパは〇歳で、ママは△歳で。ママはいないんだけどねえ(笑)』みたいにオチをつけて話したら、すごいスベッた」とパパに話したんです。パパはその「オチ」とかいう発想に対して、「こいつはもしかしたら、誘ったら引き込めるんじゃないか」と思ったみたいで。

 そこからはほとんど流れ作業でした。M-1のエントリー用紙のために「写真撮るよ」と言われ、「コンビ名どうしようかな」とパパが勝手に進めていて。エントリー用紙って、文字が多いじゃないですか。ちいちゃい頃だったので、文字の多い資料というだけで大変な重い話に思えて、「印鑑を押さないと、法的措置をとられるのかな」みたいに怖くなっちゃって。

――逆に「印鑑を押したら最後」とは思わなかったんですか。

【池田】あれが終わりの始まりでした(笑)。押さなきゃ大変になるという思いの一方で、押したら大変になるとも思っていました。パパはそれを利用して、半分脅しのように「これ(エントリー用紙を)書かなきゃいけないから、レイラは自分の名前書いて。あとはパパが印鑑押すからさ」と、ガチな感じできました。印鑑を押す機会って、大事な書類とかじゃないですか。だから「押さなきゃ!」って思ったんです(笑)。今ならそこで昔の自分に「それ、全然押さなくていいやつだから!」って言いたいですけど(笑)。

――いつか親子でお笑いをやってみたいという話はそれまでに出ていたんですか。

【池田】全然なかったですね。そもそも私には欲が全然なくて、将来何をやりたいとか、どうなりたいとかの夢もなかったのですが。ただ、よく「しっかりしているね」と言われたので、小3くらいから周りの子よりちょっとお喋りが達者なのかなとは思っていました(笑)。私が小4くらいの頃、にこるん(藤田ニコル)さんとかモデル系タレントさんがどんどん出てきていて、憧れの存在として、そういうこと(タレントなど)をお仕事にできたら楽しいだろうなとは思っていました。

――初めてのM-1出場はどうでしたか。

【池田】ホントに出ると思っていなかったし、本番直前までネタ合わせもしていなかったんですよ。当日は、舞台袖で待っているときに、直前で大学生とかが思いきりネタとばしたりして3分間ぐらい無言なのを目の当たりにして、恐怖でした。でも、逆に緊張が若干ほぐれたところもあって。大人でも緊張することがあるんだ、怖いなと思う半面、誰でも緊張するならしょうがないやと諦めがついて、冷静になったのは良かったかもしれないです。

「パパに反抗できるようになった」昔と現在の自分を比較して思うこと

――今のご自身と昔のご自身を比べてみて、成長したと思うところは?

【池田】パパに反抗できるようになったこと。ちょっと前の日記を見ると、「パパのために頑張りたい」とか書いていて、「こんな良い子がこの世にいるんだ」と自分でも驚くくらい(笑)。パパにも「昔は可愛くて、本当に良い子だったけど、今はナマイキだよ」と言われます。それに、昔はパパが絶対的な存在だったけど、そうでもないと最近気づいて。昔はパパがすごく怖かったんですよ。わが家には門限がきっちりあって、友達は門限がない子が多かったから、それに合わせて帰りが数分遅くなるだけで、メチャクチャ怒られて。めっちゃ遅くても18時半くらいだったんですけど、「ちゃんとしなきゃダメでしょ!」と恐怖のお説教をされるんです。

 パパはあの見た目だし、迫力が他の親と全然違うから(笑)。あとは「携帯見過ぎ!」も言われましたね。パパはすごく几帳面で潔癖で、私があまり気にしないタイプなので、「だらしないよ」「汚いよ、早く掃除しなよ」も言われます。それは今でも毎日ですけど。

――ネタ的にはレイラさんがツッコミということもあって、レイラさんのほうがお父さんの保護者的な関係性にも見えました。

【池田】実際にはたぶんネタのままですね。精神年齢は私のほうが圧倒的に上ですから。(笑)パパの親友に、私の同級生の弟で小学校3年生の男の子がいるんですが、そのくらいパパは子どもなんです(笑)。それに、自粛期間で一緒にいる時間が増えたこと、私が成長したこともあって、パパに対して気づく部分もありました。今までは、反抗したら怒られると思っていたけど、私が反抗したら、倍で返ってくることがわかったんですよ(笑)。「なんで反抗するの!? もう知らない! ご飯あげないから〜」って思いきり対等で、兄妹みたいな感じなんです。反抗し返す親って、これまで聞いたことがなかったから、今は私にとってパパが一番笑いのツボなんですよ(笑)。パパが反抗する姿を見て、私が息できなくなるくらい笑って、それを見てパパも笑ってというワケのわからない状態にいつもなります(笑)。パパは「あんなに可愛かったのに! 今は可愛いだけだよ、へっへっへ」とずっと笑っています。パパは親バカなので、どんな状況でも楽しいんでしょうけど、私は今が一番楽しいですね。

――ところで、YouTubeを始めたきっかけは何だったんですか。

【池田】舞台とは違う一面を見せたいということですね。特に私の場合、舞台に出ているイメージが強いと思うんですけど、舞台上と日常とで性格が全然違っていて。友達にも「普段の顔を出せば良いのに」と言われるんですが、いざテレビなどに出ると、つい仕事モードに切り替わっちゃって、素を出せないんです。高校でできた友達などには、「もっとクールだと思った」「思っていたより甘えん坊」「妹って感じ」とよく言われますね。

――動画の中で一番再生数が高いのはダンス動画ですが、ダンスを完成させるためにどのくらい練習したんですか。

【池田】最初に投稿したK−POPのダンス動画は文化祭のための練習だったので、みんなで合わせるところも含めて2カ月ですね。ダンスは全くやったことがなかったので、体に定着させるまですごく時間がかかりました。それに私、体がめちゃ硬いんですよ(笑)。動画のコメント欄に「体が柔らかくないと、こんな動きできないよね」とか書かれていて、それを見た友達に「めっちゃ笑った」って言われるくらい(笑)。K-POPの好きなところは、ダンスが可愛くて、レベルが高いところ。日本とは違う独特のリズムに中毒性があるんです。私が小学校にあがる前に、少女時代さんが日本で流行っていたんですが、パパが好きでずっと家で踊っていた影響もあって、その頃からずっとK-POPが好きなんですよ。

――今はInstagramやTwitterもされていますよね。何でも発信できる時代だからこそ、あれもやりたいこれもやりたいという衝動に駆られることはありますか。

【池田】衝動的に行動することがあまりなくて、どうせやるなら自分がきちんと納得できるものをやりたいと思うので。ただ、SNSは、このご時世で出かけることもないので、あげるネタがないことが一番の悩みです。更新がないと「レイラちゃん大丈夫?」とかファンの方からメッセージをいただくんですけど、単純にネタがないんですよ(苦笑)。

「パパは父親としては120点、芸人としては20点。ここからが修行です」

――親子で一緒に仕事をすることに難しさを感じた点、葛藤などはこれまでありましたか。

【池田】ほぼ葛藤とか難しさしかないです!(笑)。ただ、親とやるところに問題があるというより、パパ自身に問題があって。パパは下手だから(笑)。父親としては120点ですけど、芸人としては20点くらいだと思っているんです。パパは舞台上でテンションが上がると、おじさん特有のおしゃべりが止まらない状態になっちゃうんですよ。自分一人で楽しくなって、お客さんに全然伝わっていないんです。それで親子しかわからないノリとか始めるので、今やるなよ、と。そういう状態になっているときは、私が何か言っても止まらないので、私もお客さんと一緒に引いています。それしか今の私の技術ではできないです(笑)。

――改めてレイラさんにとってお父さんは今、どんな存在ですか。

【池田】パパというより、うっとうしいお兄ちゃんですね。でも、私とは性格が真逆で、パパは几帳面で潔癖なので、そこは尊敬しています。私はだらしなくてこだわりが全然ないので、てきぱき何でもこなせる器用なところは羨ましいです。

――今後の、個人として、コンビとしてどんな活動をしていきたいですか。

【池田】今まで年齢制限があってできなかったことも、解き放たれた部分があって、やれることが増えたので、個人としては活動の幅を広げていきたいです。また、コンビとしては漫才協会に入ったので、ネタをやる機会が増えているんですよ。今は地方の営業などに行けないですが、浅草のハコでネタをやっているので、お客さんと触れ合える機会も今までより増えると思うので、頑張りたいです。ここからが修行です。

(取材・文:田幸和歌子)
YouTube「池田レイラ」
https://www.youtube.com/channel/UCG_khh159K-m7UX1ldLNK-g(外部サイト)
Twitter:https://twitter.com/kanjuku_leyla(外部サイト)
Instagram:https://www.instagram.com/kanjukufresh_leyla/(外部サイト)

あなたにおすすめの記事

 を検索