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ゼスプリ、キウイブラザーズ効果で輸入量が約1.5倍に CM路線変更による“アゲリシャス”なキャラクター戦略とは

 2016年にゼスプリのCMに登場して以来、愛嬌のあるルックスとコミカルなキャラクターが大人気の「キウイブラザーズ」。健康のため、筋トレにサウナにとストイックに奮闘するも「ヘルシーは好きなことを楽しみながら」という歌とともに踊りながら語りかけるキウイブラザーズのCMは「泣ける」と話題に。他にもフォロワーによるキウイブラザーズのフィギュアを用いたSNS投稿など、キャラクターとしての人気を確立している。そんな?キモカワいい”キウイブラザーズが誕生した背景を改めて同社マーケティング部・水谷かやのさんに聞いた。

ニュージーランド本社説得の末、CMをタレント起用からキャラクター路線に変更

 ゼスプリは長年に渡って坂口憲二や蛯原友里、石原さとみ、剛力彩芽などの人気タレントをCMに起用し、キウイのPRを行ってきた。順調に売り上げを伸ばし続けるなか、2016年にオリジナルキャラクターである「グリーン」と「ゴールド」のユニット・キウイブラザーズをCMに登場させ、世間の注目を集めた。芸能人からキャラクターへと変更したのは何故なのか。その理由はブランドイメージがタレントに寄りすぎてしまったことにあるという。

「人気タレントのCM起用は知名度獲得には非常に効果的ではありましたが、これではゼスプリのキウイの美味しさや栄養価が高いことなどが世間に伝わらないのではないかという懸念がありました。もっとキウイを中心に据えたコミュニケーションを消費者の方々としていきたいと考え、キャラクターの開発に至りました」

 ニュージーランド本社からすると日本市場は主要の輸出先だったことから、CMキャラクターの変更に関してニュージーランド本社からは疑問の声が上がったという。

「当初、本社からは“タレントの起用で十分成功しているのに何故このタイミングで変えるんだ”という声があがり、キャラクター開発を進めるまで非常に苦労しました。なんとか了承を得るために調査結果を元に粘り強く説得を続け、2016年にキウイブラザーズのCMをローンチしたところ、大きな反響を頂いたことでようやく本社も安心したようです」
 キウイブラザーズ制作にあたり約400以上のキャラクターをチームで研究し、キャラクター構築の上で“キウイの美味しさが伝わるかどうか”“伝えたいメッセージが伝わりやすいかどうか”“子どもだけじゃなく大人の女性が好感を持てるかどうか”を重要視したという。立体的でしゃべるキウイというのは非常にユニークだが、キウイの美味しそうな断面を口にしてしまう発想は、“キウイの断面の鮮やかさを見せたい”という思いから生まれたもの。中でも一番こだわったのは“応援したくなるようなキャラクターにすること”だったと語る。

「キウイはリンゴやバナナ、みかんのような王道のフルーツと比べると、フルーツ界の中ではまだまだ“新顔”と言えますよね。ですので“先輩の王道フルーツをリスペクトしている”というキャラクター性をキウイブラザーズに持たせることで、“頑張っている新入りキウイを応援しよう”と消費者の方に思って頂けるように作っていきました」

CMローンチ後、輸入量が想定外の伸び率「2020年には2900万トレーにまで到達」

 キウイブラザーズに込めた想いが見事に消費者へと届き、キャラクター戦略は大成功。その過程をゼスプリ側はどのように受け止めていたのだろうか。

「2016年当初、CMと連動させるために全国のスーパー1万店舗以上の店頭にキウイブラザーズのぬいぐるみを置かせて頂きました。するとスーパーのお客様から“あのぬいぐるみが欲しい”といった声を沢山頂きまして、そこで初めて大きな反響があったという実感が沸きました。

 当時、ゼスプリのなかで日本市場のキウイの輸入量は2100万トレー(1トレーは約3.5キロ)で、もうこれ以上の伸び率はあまり期待できないだろうと考えていたところ、2016年のキウイブラザーズローンチ後に想定していた伸び率を遥かに超えるという現象が起こったんです。驚くことに2020年には2900万トレーにまで達しまして、もうすぐ3000万トレーになりつつあります。その背景にはやはりキウイブラザーズのCM効果が大きかったのではないかと考えています」

キャラクター人気を確立も「目的はあくまでキウイを食べて健康的な生活を送って頂くこと」

 キウイブラザーズの反響はキウイの輸入量だけではなく、思わぬ形で可視化されることとなる。例えば公式Twitterやインスタグラムの投稿では多くの「いいね」やリツイートを稼ぎ、ぬいぐるみのプレゼントキャンペーンでは応募が殺到するなど、キャラクター人気は年々増加している。ここまでの反響も想定以上だったと明かす。

「SNSではTwitterやインスタグラムを中心に、キウイブラザーズに関する投稿が数万以上に。消費者の方が自発的に盛り上げてくださったことは非常に喜ばしいことで、2019年にキウイブラザーズのフィギュアを用いた写真がTwitterで1万以上リツイートされた時などは想定以上の反響を頂けたなと感じました」

 キャラクターとしての人気が高まったことで、キウイブラザーズのグッズ化やアニメーション化を希望する声が消費者から上がり、様々な企業からもグッズ展開の提案があったというが、あくまでも慎重に検討しつつ前向きに考えているという。

「弊社がキウイブラザーズを制作した本来の目的は“キウイを食べて頂くこと”“キウイを買って頂くこと”“キウイを食べて健康的な生活を送って頂くこと”です。そこがブレてしまわないよう、慎重に判断しながら実行に移していくことを考えています。また、キウイブラザーズに関しては良い意味での裏切りを続けていきたいと考えています。例えば、好きなキャラクターなのに宣伝っぽくなりすぎると残念に思われる方もいますので、長期的に彼らを愛してもらえるよう魅力を出していければいいなと。CMのストーリーに関しても一方的な発信にならないように気をつけています。例えば、去年のCMではキウイブラザーズは運動がなかなか上手くできないという設定になっていて、そこに共感してくださる方も多かったのではないかと思います。余談ですが、よく“キウイブラザーズは兄弟なんですか?”と質問されるのですが、親である木が違うので兄弟ではないんです。キウイブラザーズという名前の“ユニット”であることを認知して頂けたら嬉しいです(笑)」
 ゼスプリは定期的にキャンペーンを行うことでキウイの美味しさにプラスαのワクワクを提供し、時には平野ノラとの妊婦応援プロジェクトなどを通してキウイの栄養素が豊富であることを発信するなど、消費者に向けて常に“健康の大切さ”と“楽しさ”を提案し続けている。

「2016年から2019年まではキウイは栄養価が高いことや美味しさをメインにメッセージとして伝えていましたが、2020年からはCMの最後に“ヘルシーをやみつきに”というタグラインを入れています。これはゼスプリのブランドとしての思想になっていまして、例えば“健康=ストイック、我慢”というイメージを持たれている方も多いと思うのですが、弊社としてはもっと楽しく、自分が好きなことをしながら健康になれるという考えがあり、そのメッセージを“ヘルシーをやみつきに”という言葉に込めました。これからもキウイブラザーズを通して、またキウイを食べて頂くことで、楽しみながら多くの皆様に健康になって頂きたいと思います」

(取材・文/奥村百恵)

ゼスプリ キウイ TVCM 2020「好きなことを楽しみながら」篇

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