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「推しの言うことなら聞く」…ジャニーズ発手洗いダンスの本当の価値
厚生労働省の推奨する「正しい手洗い」を網羅した『WASH YOUR HANDS』
ライブパフォーマンスがメインの『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』は動画5本の累計が3000万回再生を超え、その後”総集編”として切り出された『WASH YOUR HANDS』のみを収録した動画は4本の合計再生回数が300万回を超えている。(4月11日現在)
サプライズで登場した嵐がダンスだけでなく手洗いをも実践したり、山下智久がちょっと照れくさそうだったり、Kis‐My‐Ft2がぶりっこ(!?)だったり、メンバーによってはカンペ見ながらの即席収録がバレバレだったり…と、図らずもいい意味でアイドルたちの“素”がうかがえる内容にもなっている。
一国の首相や都知事の発言よりも上? アイドル達の発信は、若年層への効果的な訴求が可能
しかし、その中心となる若年層側のほうは、学校が休校になり、不要不急の外出を自粛するよう政府・行政から要請されても、原宿などの繁華街に外出してはテレビのインタビューで「若い人は感染しない、症状も悪化しないと言われてるし…」、「まあ、かかったらかかったで…」と答えるなど、決して危機意識が高いとは言えない。
そこにジャニーズ事務所が繰り出したのが、今回の「手洗い動画」だ。ジャニーズ事務所ではこれまでも、東日本大震災復興支援プロジェクト『マーチングJ』や、阪神・淡路大震災へのチャリティー活動『J FRIENDS』など、過去にも日本のピンチを救うために協力してきており、こうしたチャリティーや社会奉仕活動のノウハウは十分ある。今回も、コンサートの中止や延期でフラストレーションが溜まる一方のファンに対し、YouTubeなどの動画メディアで好きなアイドル=推しの普段では見られないレアなダンスを届けている。
当たり前だが、安倍首相や小池都知事など政府関係者が「手洗いをしましょう」と言うよりも、“推し”に言われたほうが何十倍も効果的である。また、推しに言われることによって、今までどこか他人事だった新型コロナウイルス感染予防が、“自分事”にもなったのだ。そういう意味では、ジャニーズアイドルたちが“手洗い”を訴えることは、何よりも効果的だと言えるだろう。
“世界平和”は、故・ジャニー喜多川氏の魂 エンタメの力で危機を乗り越えようという遺志
つまり“世界平和”はジャニー氏の願いであり、世界的に蔓延する新型コロナウイルスに対する今回の手洗い動画にしても、時代に即したエンタメの力で危機を乗り越えようというジャニー氏の“遺志”を感じる。
明るいメロディーでノリもよく、今の暗鬱な世相に光を与えるかのようなジャニーズアイドルたちの「手洗い動画」。コロナウイルス感染終息のカギを握る若年層の心に、「推しのオススメ」という最良・最強のコンテンツとしても機能しており、ファンにとってもその価値は計り知れない。
新型コロナウイルス騒動が終息し、また笑ってエンタメを楽しめる日が一日も早く訪れることを願ってやまない。