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“透明”消しゴムが5年かけヒット、海外からも反響「消しゴムを消さない気概」
“消す”ことの世界先駆社が語る消しゴムの“ポテンシャル”とは
透明消しゴムは元々販売していたのですが、消えにくいことが課題でした。透明度を高めると消えが悪くなり、消せるようにすると不透明になるのです。そのバランスが難しく、足掛け5年かかりました。配合を微妙に変えながら100を超えるサンプルを作成し、何度も消す試験をして検証を重ねました。
――個人的にも最近鉛筆や消しゴムを使う機会が少なくなったように感じますが、購入者はクリエイター層が多いのでしょうか。
そういうわけではないように感じます。文具好きはもちろん、本来の購入層である学生さんに買って頂いています。消しゴムは使わないけど話題だから買ったという方や、使う用と飾る用の複数個買われる方もいらっしゃるようです。
――海外からも反響があったようですね。
香港や中国、韓国、台湾にも出荷していて、イタリアやアメリカ、インドのサイトでも紹介され、注目されています。
――年々デジタル化が進みながらも、「キンケシ」「ねりけし」「カドケシ」など、消しゴムは、鉛筆などに比べても比較的多くのトレンドを生み出してきましたよね。
“消す”という本来の目的に加えて、形、色、香り、パッケージなどのプラスアルファの要素が多いため、これからもアイデア次第で無限の可能性を秘めていると思います。
――“消える”技術を作りつつ、消しゴム需要を“消さない”気概ということでしょうか。
そうですね。日本の文房具の品質の高さは世界にも評価されています。デジタル化による需要減によって市場が縮小しているのは確かですが、海外を含めて“消す”商品のシェアを拡大し、会社は“消えない”ように頑張っていきたいです。