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キャベツを取り合うウニたちに300万再生の反響、海荒らす邪魔者が“カワイイ”人気者に

 近頃、ウニがキャベツをむさぼる姿が「カワイイ」とSNS上で度々話題になっている。これは、5年前より神奈川県水産技術センターがウニにキャベツを食べさせたのが始まりで、去年からその様子を“キャベツウニ”として展示している。時にはウニ同士でキャベツを取り合うこともある意外な姿が大きな反響を呼んでいる。どのようにして“キャベツウニ”が生まれたのか、同センターの臼井一茂さんに聞いた。

肉、パン、野菜に雑草… 海藻食べすぎウニに試した代替えさは100種類以上

――ウニにキャベツを食べさせたきっかけを教えてください。

臼井一茂さん近年、三浦半島近辺で岩場に海藻がなくなる磯焼けが問題となり、その原因の1つがウニでした。ウニ類などが海藻を食べつくしていたのです。それによりアワビやサザエが減少し、稚魚などの成育場所も減少することから、ムラサキウニが駆除対象となっていました。そこで、せっかく大きくなったムラサキウニの有効利用として、何でも食べる雑食性であることを活かして、海藻以外をえさとして食べさせることで、身入りさせようと考えたのがきっかけです。
――実際試したところ、いかがでしたか。

臼井一茂さん海藻以外でもよく食べることに驚きました。キャベツなど大きな葉のまま水槽に入れると、移動してきたウニが独占しようとすることもあります。また、細かく切ったキャベツなどでは、食べているもの以外に、トゲの間から伸びる管足を使ってキャッチして抱え込むウニもいるんです。

――ウニは何でも食べるのでしょうか。

臼井一茂さん当県では海藻が天然に繁茂している時期は2月から10月までで、それ以外の時期は海藻以外を食べています。内臓には岩や流木なども入っていました。試したえさは100種類以上で、マグロの皮や骨がついた魚肉、パンの耳やおからなどの食品、ブロッコリーや大根、キャベツなどの野菜、雑草やハーブなど、ほとんどのものは食べました。ただし、春菊やハーブなどの匂いが強いもの、ジャガイモやサツマイモなどはあまり食べませんでした。

三浦半島の特産品キャベツの“規格外”を活用し、スカスカウニも実が詰まっておいしく!

――その中でキャベツを選ばれたのはなぜですか。

臼井一茂さん当県でのムラサキウニの産卵期は7月で、その前の2〜3カ月間を給餌期間としているのですが、その時期に三浦半島でたくさん生産されていたのが、特産品のキャベツです。大きくなりすぎたものや傷のあるものなど、食べられるのに利用されない流通規格外のキャベツがたくさんあり、それを利用しました。

――キャベツを食べるようになってから、ウニに変化は見られましたか。

臼井一茂さんウニは海藻だけでは食べ飽きがあるのか、食べない時もありますが、キャベツならずっと食べ続けられています。また、スカスカだったウニも身が大きくなり、しかも天然ものより甘みが強くて苦みがなく、おいしくなったのには驚きました。

――1日でどれくらいのキャベツを消費するのでしょうか。

臼井一茂さん飼育当初は80匹が1週間でキャベツ1つを食べていましたが、温かくなると次第に食べる量が増えて、1週間で2〜3個は食べてしまいます。

――ウニの1日の過ごし方を教えてください。

臼井一茂さん基本的には暗い方に集まり、じっとしています。しかしえさを入れると、トゲの間からたくさんの管足を長く伸ばし、えさを探し始めます。流れてきたえさはトゲに絡みつき、管足でしっかりキャッチすると、くっついている下側にある口に運び食べ始めます。そして食べている時は移動せず食べ続けています。なお、夜間はあちこちと移動しまわっているようで、水槽内に入れていたものが動いています。

――身近な生き物のようで、知らないことがたくさんありますね。

臼井一茂さん海の中に海藻とキャベツを網に入れて設置したところ、天然のウニはキャベツの方に多く集まったのにも驚かされました。また、長く飼育していると、トゲの抜け変わりがあり、五分刈り状態から長いトゲのウニに成長している様子が観察されました。

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