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実写よりもリアル? “超実写版”『ライオン・キング』の魅力を対談形式で徹底解説

 世代を超えて世界中の人々に親しまれてきたディズニー不朽のアニメーション作品『ライオン・キング』が、“超実写版”として新しく生まれ変わった。最先端の映像技術を駆使した全編フルCGで作られていながら、そのリアルさは“動物たちが実際に演技している”としか思えないほど。この超実写版『ライオン・キング』について、ディズニー作品が大好きな双子モデル・mimmamと、映像技術に詳しいライター・折原一也氏が、作品の魅力と映像技術の素晴らしさを語り合う対談を実施。4K UHD版も登場するMovieNEXならではの、より深い楽しみ方も語ってくれた。
<第一回>11月19日公開
ディズニー好きモデル・minmam×AVライター・折原一也氏 対談 〜前編〜
<第二回>11月25日公開
ディズニー好きモデル・minmam×AVライター・折原一也氏 対談 〜後編〜
<第三回>12月2日公開
AVライター・折原一也氏 4K UHD版『ライオン・キング』解説

CGであることを忘れ、まるで自分が『ライオン・キング』の世界に入り込んだかのような気分を味わえる“超実写版”の魅力

――超実写版『ライオン・キング』を一足早くブルーレイと4K UHDで鑑賞した感想はいかがでしたか?
【mim】超実写版とはいえフルCGで作られていると知っていたので、「本当の実写と比べたらCG感あるんだろうな〜」って思っていたんです。でも、観始めたらまるでドキュメンタリーのようにリアルだったので驚きました!

【mam】そうそう。動物の仕草がかなりリアルに感じられて、想像以上でビックリでした。

【mim】アニメーション版を観たときは、動物たちが軽やかに走っていたのが印象的だったんですけど、超実写版の動物達はそれぞれ体重の重さによって走る速度や重心のかけ方が違っていたのがおもしろかったです。それに動物の毛に太陽の光が当たると色味が変わって見えたりして、凄く綺麗だなと思いました。

【折原氏】僕は超実写版とアニメーション版を並べて観てみたんですけど、カメラワークやタイムスケジュールなど、ほぼほぼ同じで構成されていました。アニメーション版へのリスペクトがありながら、比較しても楽しめる作品になっていることに感動しました。

【mam】それすごいですね! リアルさに夢中で、そこまで気づかなかったです。

シンバを抱きかかえるシーン

シンバを抱きかかえるシーン

――とても自然なリアル感がありましたよね。他に、CGを多用した作品を観る機会も多いですか?

【mim】フルCGは少ないですけど、実写にCGが紛れていることは最近多いですよね。たまに“これ凄くCGっぽいな”と思う作品もあります。『ライオン・キング』は、シンバのモフモフ感がリアルで触った感触まで想像できました。 “私もシンバを抱きかかえるシーンやってみたい!”って思いました(笑)。まったく違和感がなかったです。

【mam】アニメーション版では動物達の表情が分かりやすかったんですけど、超実写版は本当の動物達の筋肉の動きとか考えると、表情が分かるのかな?って思っていて…でも実際に観て、表情がちゃんと分かったので、素晴らしい技術だなと思いました!
  • ハイエナを束ねるライオン・スカー

    ハイエナを束ねるライオン・スカー

【折原氏】実は動物達がリアルに見えるのには理由があるんですよ。超実写版は実写映画と同じようにボイスキャストが実際に演じた表情や動きを動物達のCGに反映して作り上げているんです。たとえばアニメーション版のスカーは“わかりやすい悪役感”を出していましたが、超実写版のスカーは少し不気味な存在感を出しつつもカッコいい悪役に見えますよね。それはスカーを演じているキウェテル・イジョフォーさんの演技を反映させているからなんです。

【mim】普通は出来上がった映像に声優さんが声を吹き替えますよね?

【折原氏】そうなんです。普通のアニメーションとは違って、より実写に近い撮影方法を取っているからこそ、細かな部分で“リアル”が実現しているんです。

本来なら必要がない部分まで実写に近い方法で撮影する、“超実写版”のこだわり

――動物達だけでなく、サバンナの王国であるプライドランドの大地や空、木なども非常にリアルでしたよね。どうやってこの映像を作り出せたのでしょうか?
  • 映像技術に詳しいライター・折原一也氏

    映像技術に詳しいライター・折原一也氏

【折原氏】アニメーション版は完全にイマジネーションの世界で作られますし、通常のCG作品は脚本からストーリーボードを作り、PCの画面上で、画角を検討します。でも超実写版はまず、シンバやムファサが生活する動物たちの王国・プライドランドをVRという仮想空間として作り、その中に人間が入ってカメラを使って実写映画を撮るのと同じように撮影しているからよりリアルなんです。普通はこんなことしないんですけどね(笑)。

【mam】リアルになるのに、どうして普通はしないんですか?

【折原氏】これってCG映画ではなく、実写映画の作り方なんですよね。一度CGで作っている訳ですから、VRなんて作らなくても、それなりにリアルな映像は作れるんですよ。VRで歩き回れるよう隅々まで作り込むには、予算、時間、技術も必要です。超実写版は実写らしいリアルを追求して、こんな手法を取っているから凄いんです。VRの世界のプライドランドでロケハンをして、人間が手でカメラを動かしながら撮るなんて前代未聞ですよ(笑)。
【mim】そういうお話を聞くとメイキング映像を観たくなります!  

【折原氏】MovieNEXのボーナス・コンテンツ、「メイキング・オブ『ライオン・キング』」を観ると、超実写版と言われる意味がよくわかりますよ。VRの中のセットに動物達を配置してバーチャルなカメラを使って撮影していくという、非常に挑戦的なことをして、リアルな世界観を追求している作品なんです。

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