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「英語って呪文みたい?」魔法陣で英単語を“召喚”する学習アプリに反響 開発元に聞く

 ペンで魔法陣に英単語を書くと、物体が“召喚”できる…。そんな子ども心をくすぐる夢のようなARアプリが登場して話題になっている。知育アプリ『SPELL MASTER』は、展示会で体験したユーザーが動画を撮影してSNSにアップすると、たちまち拡散。子どもだけでなく大人も「使ってみたい!」と盛り上がりをみせている。開発を手掛けたものづくりユニット「カタコト」のエンジニア・渡邉清峻さんに開発の意図や今後のリリース予定などを聞いた。
⇒“召喚”動画はコチラ

子どもがワクワクする演出、「禍々しさ」や「出現の仕方」で魔術を表現

――ARアプリ『SPELL MASTER』は、印刷した魔法陣カードにペンで英単語を書き、スマートフォンを通してその魔法陣を見ると、英単語から物体が召喚できる子ども向けアプリです。開発はどのようなきっかけがありましたか?
渡邉さん 子ども向けの知育玩具を考える中で「勉強を楽しくする」という大きなテーマを考えました。最初の“気づき”は「英語って初めは呪文みたいに見えたよね」。そこから「いっそのこと呪文として覚えれば楽しく勉強ができる」というコンセプトに繋がりました。そして、魔術関連のアニメや漫画など子どもたちに馴染みがありそうなものを参考に、「魔法陣」や「召喚」という世界観をテクノロジーとアナログの力で作っています。

――子ども向けとしてどのような意図や工夫があるのでしょうか。
渡邉さん 普段の勉強の1つ先のステップとなる子ども向けの知育玩具なので、特別な機器や馴染みのない製品を使用しない“使いやすいカタチ”を考えました。デザイン担当の松井(瑞貴)が前職で文具メーカーに勤めていてアナログ製品に思い入れがあることもあり、スマートフォンと一緒に使うのは身近にあるペンと紙。そして、私たちが1番こだわったのは「演出」です。直感的に「魔術」「呪文」「召喚」という印象を持ってもらうために、「禍々しい演出」や「出現の仕方」にはこだわって設計。いかに子どもにワクワクを伝えられるかに挑みました。いつも使っているペンで書くだけで、いつもとは違った体験ができる…その驚きも「勉強を楽しくするきっかけ」になっていると思います。

――楽しく勉強できる…時代に合ったコンセプトですよね。とは言え、勉強用となるとある程度の数が必要かと思うのですが、何種類の英単語で召喚可能なのでしょうか?
渡邉さん WEB上の3Dモデルのプラットフォームから、書いた文字で検索をし、利用許可が明記されている3Dモデルを呼び出すため、私たちも把握できない数の単語に対応しています。おそらく1万語ほどあるのではないでしょうか。召喚される3Dも動的に変化するので、予想外なものが出ると「あれは出るのだろうか?」「これも出るんだ!」と次々に召喚を試してみたくなる中毒性があると思います。

SNSでの反響は予想以上 NGワードは「召喚に失敗した」

――ちなみに…NGワードなどはございますか? また、NGワードを読み込もうとした際はどのような動作になるのでしょうか。
渡邉さん そうですね、子ども向けの製品のため、出現したら問題のあるものに関してはいくつかNGに設定しています。ただその際には「3Dモデルがありません」ではなく、「召喚に失敗した」という表示にして世界観を保っています。

――そのような子ども向けの工夫が盛り込まれていますが、SNSでは「子どもに遊ばせたい」と言うコメントよりも大人からの「使ってみたい」という反応が多く見られました。大人ウケはどの程度の予想をされていましたか?
渡邉さん 正直なところ、ここまでの大人ウケは完全に予想外でした。今回、動画の反響が大きかった展示以外でも何度か展示をさせていただいているのですが、やはり大人の方の反響が予想以上にありましたね。

――動画だけでなく画像で見ても演出がわかりやすいことからSNSでの拡散効果が大きかった印象です。何かSNSとの親和性について工夫したことはありましたか?
渡邉さん 特にSNSを意識したわけでは無いですが、過去作品製作の経験から「一度見ただけでそれがどんな体験であるかわかる」ということを意識するようになりました。今回の『SPELL MASTER』でも、技術的には様々な要素を持ちながら、ぱっと見で「魔法陣に呪文を書き込み、物体を召喚する」という体験が一目でわかるように、演出やデザインを工夫した点はあります。

デジタルとアナログの“いいとこどり”、開発のきっかけは「ふとした気づき」

――そもそも、ものづくりユニット「カタコト」はどのようなきっかけや経緯で始まったプロジェクトでしょうか?
渡邉さん 元々、松井とは出身大学が一緒で、在学時も講義の課題などで一緒にものづくりしていました。その時、方向性が一致したのがきっかけで社会人になった後も一緒にものづくりをしています。

―― これまでも“デジタルとアナログのいいとこどり”をテーマに様々な製品を開発されていますね。
渡邉さん 「デジタル」のもつ便利さやワクワク感、そして「アナログ」の親しみやすさや暖かさ、それぞれのいいところを融合させることを目標に活動しています。新しい技術が次々に開発されるデジタル製品の便利さは認めるべき事実ですが、万人にとって便利かと言うとそうではありません。そういった「使いやすさ」の部分を「アナログ」の力でカバーする、それが私たちの考える「デジタルとアナログのいいとこどり」です。

――そのコンセプトで活動していく中で、新しい企画はどのように生まれ、実現されていくのでしょうか?
渡邉さん メンバーどちらかの「ふとした気づき」から企画が生まれます。気づいたことに対して、ふたりで世界観と伝え方を作り企画が完成します。そのため発案から企画が出来上がるまでは一瞬の出来事です。その後、エンジニアがテクノロジーを加え、デザイナーがビジュアルを加えリリースに至ります。

――『SPELL MASTER』リリースは未定とのことでしたが、今後はどのような予定がございますか?
渡邉さん 特に商品化の予定はなく正式なリリースの予定はありませんでしたが…反響をいただいたこともあり、ここから先1〜2ヶ月程度で文字認識などの精度を高め来年にはリリースできればと考えています。

――次に作ってみたいものや、気になるテーマ・コンセプトはございますか?
渡邉さん 今出ているアイデアのひとつとしては、松井の前職の経験をより生かせる「文具×デジタル」を改めて手がけてみたいなと思っています。

【動画】『SPELL MASTER』“召喚”シーン

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