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ホクホクからネットリへ、進化する「石焼き芋」の新潮流

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    いま、石焼き芋がブーム!?

 かつては冬の風物詩だった石焼きいもだが、移動販売のリヤカーを見なくなって久しい。しかし、スーパーでの店頭販売や家庭用の調理器具などいまだに根強い人気がある。SNSでは「イモの焼ける匂いをかぐと、買わずにはいられない」「やはり、サツマイモを一番美味しく食べるメソッドは石焼きいもだなぁ」など、“焼きいもツイート”が拡散する様子も。なぜ、いま焼きいもなのか?フードトラックで焼きいもを販売している「こふく屋」の店主に話を聞くとともに、現在の焼きいも事情を探った。

人気低迷した過去も、技術進化で店内販売可能に

 多くの人が幼少の頃の記憶に残る石焼きいもの移動販売だが、東京においては戦後の高度経済成長の波に乗って拡大してきた。しかし、それも昭和45年(1970)の大阪万博のころまでで、万博を機に海外のファーストフードの有力企業が続々と全国に出店しはじめると、同じ“ファーストフード”として競合した結果、一時は人気が低迷することに。

 しかし、2000年以降、技術革新によって、室内でも焼きいもを販売できる機械が導入されると、スーパーなどでも通年で販売することが可能となり、人気も回復する。また、かつては、リヤカーやいわゆる焼きいも販売専用のトラックが主流だった“移動販売型”も若者にもなじみのある「フードトラック」に形を変えて、ゆるやかに“逆襲”しつつあるようだ。

 神奈川県東部を中心に風情のあるフードトラック形式で焼きいもを販売している「こふく屋」の青木さんは、「昔から移動販売に憧れがあって」焼きいも屋をはじめたという。移動販売の中でも火器を載せて移動するだけに、許可や申請など焼き芋販売は、ハードルが高そうに思えるが、実際はどうなのだろうか?
 「特に資格や申請などは必要ないです。私の場合、念のため火がついたままの走行は控えています」(青木さん)とのことで、意外とハードルは低いようだ。販売場所や走行経路など、いろいろと戦略もありそうだが、「今のところ地域の小さなイベント出店をメインにしており、たまに人通りの多い場所にふらっと出向く程度で、住宅地や街中での営業はまれなので音楽は使用していません」(同上)と言うから、例の「い〜しぃ〜やあ〜きぃも〜♪」は聞けないようだ。

 オシャレなフードトラックという形式については「現代的にというつもりではないのですが、自分の趣味で作っていったらこうなっていました。ガツガツ商売したいというよりも、自分が好きなようにこっそりやりたいという副業のようなマインドでやっているので(笑)。女性や学生さんも近づきやすい感じでいたいとは思っていますが、まだまだ製作途中です」(同上)とのこと。

 肝心の販売実績については、「寒い日の夕方が一番売れると思います。ひとつ200円から売ることもあります。客層は仕事帰りのサラリーマンやOLさん、学生さん、ファミリー層まで幅広いですね。意外と若い方も多いのではと思います。人数も増えているような気がします。SNSを見て来たよ、といってくださる方もたまにいます」(同上)というから、石焼きいも業界にも新しい風が吹きはじめているのかもしれない。

芋も進化? ホクホクからねっとり、スイーツ需要へ

 また、最近の焼きいも需要拡大の一因となっているのが、使用されるサツマイモの進化だろう。品種改良によって、異なる味を持った品種が生まれているという。かつて焼きいもの定番でもっとも多く使用されていたのが、茨城県や千葉県で多く生産されるの「紅あずま」。12〜2月が食べごろで、しっかりとした食感があり、昔からなじみのある「ホクホク系」。徳島県で品種改良されたクリーム色の「鳴門金時」も、このホクホク系に分類される。

 一方、最近人気なのが、甘みの強い「ネットリ系」。オレンジっぽい黄色がかった「安納芋(あんのういも)」は、種子島の特産でここ数年でよく耳にするようになった。10月後半にしか仕入れられないという「紅はるか」は、甘いのに後味スッキリが特徴だ。

 「若い方には紅はるかが人気です」(同上)冷やしてスプーンでも食べることも可能で、天然のスイートポテトのような味わいが若い層にもウケているようだ。焼いた際、蜜やいもカスが出るため移動販売では避けられていたが、スーパーでの販売がきっかけで一気にブームに。素朴な味の「ホクホク系」は小腹のすいた時のおやつとして、甘みを感じる「ネットリ系」はスイーツ感覚で、それぞれ人気を集めているようだ。

 かつてからの「ホクホク系」から新種の「ネットリ系」まで、焼きいもも消費者の好みに合わせて多様化しているようである。

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