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“鉄板”の大食いジャンル、近年はYouTubeに移行 衰えぬ人気のワケとは?

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    『元祖!大食い王決定戦』出身のギャル曽根

 テレビ東京の『TVチャンピオン』の企画『大食い選手権』(現在は『元祖!大食い王決定戦』)が1990年代後半から大人気となり、“フードファイター”なる職業まで生み出すほど一世を風靡した“大食い”ジャンル。ジャイアント白田やギャル曽根などの人気“大食いタレント”も輩出したが、最近は一時期ほどテレビで大食い番組を観る機会も減ってきた。だが、その人気自体は衰えておらず、“ひたすら食べる”“いい食べっぷりを見せる” YouTube動画が人気で、“大食いYouTuber”の木下ゆうかのチャンネル登録者数は何と260万人を超えた。「いっぱい食べる君が好き♪」というCMソングがあったり、“痩せの大食い”ということわざもあるが、なぜ食いっぷりのよい人間に注目が集まるのだろうか?

海外で“フードファイター”はアスリート扱い 映画化された日本人も

 “衣・食・住”や“三大欲求”にも見られるように、“食べる”ことは人間性の根源であり、欠かすことのできないものだけに誰もが共有している行為だ。だからこそ、とんでもない量の食べ物を胃袋に詰め込んでいく大食いタレントたちのすごさもわかるし、次から次へと出された料理をたいらげていく光景に、ある種の爽快感を感じるのかもしれない。

 前述の「大食い選手権」は1989年にはじまるが、以前から日本の風物詩として“わんこそばを食べた杯数を競う”競技があったり、飲食店が客寄せのために“この大盛りを30分以内に食べた人には賞金を出す”的なものがあったためか、視聴者にもすんなりと企画が受け入れられ、格闘技中継のような演出も相まって人気を博し、ジャイアント白田や小林尊といった“フードファイター”を多数輩出した。

 特にイケメンの小林は、アメリカの「ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権」で2001年から6年連続優勝するなど、海外では“THE TSUNAMI”なるニックネームをつけられるほど活躍している。2013年には自身のドキュメンタリー映画『HUNGRY』も公開されるなど、日本以上に“大食い”が持て囃される海外で小林は “スポーツ選手”としてリスペクトされる存在であり、ヒーローなのである。

早食いが事故の原因に…“大食い”地上波から姿を消す

 ブーム絶頂の2000年には、ドラマ『フードファイト』(日本テレビ系)が放送され、主演には元SMAPの草なぎ剛がフードファイター役として出演。他にも深田恭子や宮沢りえ、対戦相手にはさだまさしや桂歌丸ら豪華キャストが集結し、大きな話題となった。しかし2002年、愛知県内で中学生が給食の早食い競争でパンをのどに詰まらせ窒息死するという事故が起き、事態は一変する。

 これを機に「食べ物を粗末にするな!」「危険すぎる!」等、大食い番組は世間からの批判にさらされ、『大食い選手権』は2001年からはじまっていた『フードバトルクラブ』(TBS系)とともに放送を自粛。2005年には「大食いは健康であれ!」「危険な早食いは禁止!」「食べ物に感謝を」という“大食い三ヶ条”を掲げ『元祖!大食い王決定戦』(テレビ東京)として復活。その後もギャル曽根や三宅智子といったアイドル系大食いタレントを輩出したが、リスクの高さからか、民放各局から“大食い”ジャンルは徐々に姿を消していった。

大食いの聖地に? 世界中からファンが鑑賞に集まるYouTube

 そして現在では、木下ゆうかのように若くてカワイイのにモリモリとご飯を食べる“新型大食いアイドル”が、YouTubeを舞台に誕生しはじめた。アキバ系の“大食い地下アイドル”である、もえのあずきもその1人だが、ハードな大食いは、“BPO(放送倫理・番組向上機構)案件”になる可能性もあるデリケートな企画であり、唯一“踏ん張っている”といっても過言ではない『水曜日のダウンタウン』(TBS系)の「お寿司の達人」を除く地上波放送は慎重にならざるを得ない。

 一方、YouTube ならYouTuberの自己責任であるとする向きもあり、大食いに自信がある人なら誰でも挑戦・投稿することができ、かつ強烈なインパクトを残すことが可能となる。コメント欄には“大食い”需要の高い海外のファンからのコメントもあり、YouTubeに適した1つのコンテンツとして成り立っている。

 土壌を変えても“いい食べっぷり”で楽しませてくれる大食いYouTuberや、想定外の新型大食いタレントたちが人気を博してはいるが、やはり視聴回数獲得のための行き過ぎたパフォーマンスは、たとえネット動画であろうと批判にさらされる可能性は高い。“フォーマット”としての面白さは折り紙付きなだけに、健康・安全には十分に気をつけなければいけないということを忘れないでほしい。

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