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『5時に夢中!』を凌駕!? TOKYO MX『バラいろダンディ』プロデューサーが語る、ギリギリを攻める番組の秘訣

コメンテーターが担う番組の“裏回し”とは?

――そんなコメンテーターをキャスティングするときに重要視していることは?
中嶋P “発信力”です。例えば1つのニュースに「困った問題ですね」なんて当たり障りない発言は「つまらない」と思うのです。それは普通の感想に過ぎず、誰でもいえること。それよりも僕は「だったらこうした方がいい」とか「こうしたら変わるかもしれない」とか、それが真剣であれ、冗談であれ、感想からの“発信力”がある方々にご出演いただいています。

――武井壮さんのコメントもよくネットニュースで話題になっています。
中嶋P 武井さんはすごく頭のいい方です。スポーツのネタ一つとっても、ご自身の経験と知識、それに伴う実績という形で、ホリスティックに見て論理的に解説してくれるところが、ほかのスポーツ解説者とは違うところです。知的要素も高い方で、僕らも「そういう考え方もあるんだ」と納得することがしばしば。スポーツだけではなく、教育だったり社会問題も独自の目線をお持ちです。波乱万丈な人生経験を歩んでらっしゃる故に言葉に説得力があるのです。いつもとてもありがたいコメントをいただいています。
――内山信二さんのコメントも独特ですよね。
中嶋P 内山さんは子供時代から、ある意味、イチ社会人としてご活躍してこられた方じゃないですか。どんなニュースを振っても必ず面白く返してくれるし、常に明るくて、いらっしゃるだけで雰囲気が明るくなります。『バラいろダンディ』のカラーをすごくご理解いただいている方で、「普通のことをいっても」ということで、途中でトーンを変えるなどの変化球を多く投げてくださる。木曜にご出演いただいている梅沢富美男さんもそうなのですが、内山さんは、番組の中で“裏回し”が出来る方なんです。

――裏回し?
中嶋P サッカーで言うとピッチ上のゲームメーカーです。基本的に話題はMCが振りますが、コメンテーターの中にそんな方がいると、さらによくトークが回るんです。僕ら的にも、コメンテーター同士で「○○さんはいかがですか」とか、パスを回して欲しいところがある。ここの演出をするキーマン的な存在でもありますね。そんな中で内山さんは誰からも好かれるキャラクターですし、そういったトークのゲームメイクが面白く見える鍵を握っている方のお一人だと思っています。
――梅沢富美男さんは今やキー局でも大ブレイクされてますね。
中嶋P 本番組の“アイコン(顔)”でもある方なので、とてもうれしいです。梅沢さんは番組にとても愛情を持ってくださっている方で、番組が始まった頃からずっと、生放送終了後に、焼き肉に連れて行っていただき、そこで反省会をしていただきました。また梅沢さんのご自宅で開催される新年会にも毎年ご招待いただいているのですが、そうした場でもバラダンについて「もっとこうしたらいいんじゃないか」と熱くお話されています。そんな中で生まれたのが今年4月からスタートした木曜企画の「バラいろ健康学会」です。女装家や女形、LGBTの方に向けた医療・健康コーナーです。梅沢さんからはいつも叱咤激励やアイデアをいただき、大変感謝しています

――まさに出演者も含め、全員で作っている番組!
中嶋P 大変有難いことです。繰り返してしまいますが、出演者の皆様の“バラダン愛”で成り立っているような番組なんです。スタッフと出演者の方々の距離が近いので、思わず「ポロッ」と本音がこぼれだすこともあり、「それを是非、生放送で話してください!」ということも多々あります。

出演したら“怪我をするかも”!? 出演NGがあっても「それでもいい」

――今年4月から番組がリニューアルされたそうですが…。
中嶋P はい。4月から曜日に“色”を付けました。まず月曜は、知識が豊富で情報発信力が高い方々に集まっていただいています。知的レベルの高い話題を取り上げて、その一方ですごくくだらないテーマも取り入れて面白みを出していこうとしています。火曜は、食欲や知識欲だったり、スキャンダラスなものだったり、そういう視聴者の欲望を刺激する番組にしましょうとしています。水曜は「オトナ女子」で、基本的には女性だけの日。大人の女子会トークで、女や男のことについて議論してもらっています。木曜は「女形ダンディ」。ナジャ・グランディーバさんが同じ曜日でご出演されるときに、梅沢さんが舞台で女形をされているので、放送中にしばしば、いじり合いになるんです。例えば女装家の方々が、「梅沢さんも女装じゃない」というと梅沢さんは「俺は女装じゃない、芸なんだ」と答える。すると「ほらゲイなんでしょ」とツッコまれる(笑)。このやり取りが面白かったもので、木曜をそういう形でやってみようかと考えました。画面上ではすごいインパクトになりますからね。チャンネルを回す手が止まるのではないかと思います。金曜はカルチャーに精通した方と、スポーツ。水道橋博士さん、宇多丸さん、金村義明さん、前園真聖さん、デーブ・スペクターさんで語っていただいています。曜日ごとのファンが生まれ、居酒屋などで「『バラいろダンディ』なら何曜日が面白いよね」というような会話が生まれるのが理想です。
――今後、どのような番組にしていきたいですか?
中嶋P 僕は『5時に夢中!』を担当していた頃から「くだらないネタをまじめに、まじめなネタをくだらなく」と思ってやってきました。くだらないネタを、バカ話じゃなく、大人が真剣に議論すると面白いじゃないですか。また、以前『5時に夢中!』で「おママ対抗歌合戦」というコーナーを担当していた際、スナックのママ達の涙なしには語れない波乱万丈な人生を、逆に笑いに昇華させたことで、彼女たちの「生きる力」「たくましさ」「カッコよさ」が際立ちました。バラダンもそんな人間の生き様が垣間見れる番組にしていけたらと思っています。ちなみにたまに下ネタを扱う事もあるのですが、単に下品な下ネタじゃなく、「オシャレで、そして優雅で品のある下ネタ」としてやっていきたいのです。

――それこそ“ダンディ”ですね!
中嶋P ええ(笑)。まだまだ発展途上ですから、今後も決してぬるくならずに、ギリギリを攻めていく番組作りをしていきたいと思っています。おかげさまで最近はネットニュースで話題になることも増えました。なので最近、ご出演のオファーをすると、たまに「すごく影響力のある番組。怪我をしたくないので申し訳ありません」と断られたりもします。でもそれでもいい。これからも『バラいろダンディ』は“出たら怪我するかもしれない番組”であり続けたいと思います(笑)。

(インタビュー・文/衣輪晋一)

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