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ドラマ化オファーもオンライン上で決定 『光のお父さん』の魅力とは?
父への親孝行をオンラインゲーム上で行う異質な設定にFFファンも歓喜
とは言え、ストーリーはアキバ系オタク男が美女と偶然出会い、付き合うまでにいたるという、いわばジャパニーズドリーム(??)的な『電車男』とは異なり、同作のテーマは“父と息子”の交流がメイン。最近は、全体的には“王道”の恋愛ドラマにあまり元気がないといわれるものの、この“設定”は異質と言えば異質。
いずれにしろ『光のお父さん』は、FFファンたちがSNSなどで沸いたこともあり、放送前から期待値が高く、ドラマでは息子が父と同居していたり、父がゲーム好きではないなど原作と違う設定も見られるが、現実とゲームシーンを織り交ぜながら、親孝行に励むマイディー氏の姿がブログのままに描かれていく。
劇中に登場する“FFあるある”はゲーム実況動画にも通ずる楽しさが
さらには、ゲームの最中に初心者の父がテンパって起こす行動や、心が折れてゲームをやめてしまう場面、母とケンカしてゲームができなくなるなど、“FFあるある”的に共感できる部分もゲームファンを魅了しているようであり、こうしたノリはYouTuberによる「ゲーム実況中継」に通じるものもあるのだろう。
一方、バイプレイヤー・大杉漣が演じる仕事人間の父が息子に不慣れなゲームを教えてもらうシーンでは、「大杉漣さんがかわいい!」といったコメントも見られるし、主人公の現実世界における成長や父への気づきなど、父と息子がだんだん近づいていく内容は、ゲームファンならずとも大いに楽しめる作品となっている。
ドラマ化オファーに対し原作者が試練を ドラマ化への道のりをファンと共有
そんな中、ゲームの中でマイディー氏の前に現れたのが、ゲーム制作会社に勤務している“光のぴぃさん”。ぴぃさんはルガディン(ゲームのプレイヤーキャラクター)となって『光のお父さん』の映像化をマイディー氏にオファーするが、マイディー氏から「大迷宮に挑み、“ツインタニア”を倒してください!」との指令を受けたことから、ぴぃさんはFFの中でその指令をクリアしていくという試練を経験することになる。結果的にぴぃさんの熱意に打たれたマイディー氏もドラマ化を目指すこととなったのだ。そして、その一連の推移がマイディー氏のブログに掲載されファンはその一部始終を見守ってきたわけである。
つまり、こうしたすべての流れをブログ(ゲーム)ファンと共有することによって、『光のお父さん』はファンからも愛されるドラマ作品となったのである。特にマイディーさんがぴぃさんに課した試練は、まさしく同時に『光のお父さん』ドラマ化へのオンライン上の道のりであり、ゲームファンが満足するのみならず、一般の視聴者にとっても新鮮に楽しめる設定となったと言えるだろう。ドラマ『光のお父さん』は今までになかった実写化作品の新基軸としても、今後のよい見本となる可能性を秘めているかもしれない。