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浜野謙太インタビュー『 “役”と“素”の境目が無くなっていく感覚が心地いい』

ファンクバンド・在日ファンクのボーカル兼リーダーであり、現在放送中の月9ドラマ『好きな人がいること』やNHK朝ドラ『とと姉ちゃん』では、独特な存在感のユニークなキャラクターが世間の注目を集めている浜野謙太。俳優としても映画やドラマなどメジャーシーンで大活躍中の浜野に、幅広い芸能活動について聞いた。最新出演映画『ディアスポリス DIRTY YELLOW BOYS』の現場についても語る。

松田翔太くんとずっとイチャイチャしてました(笑)

――ドラマと映画でバディを組んできた松田翔太さんとの撮影はいかがでしたか?
浜野謙太翔太くんとは年齢が近いので、彼のあらゆる発言にグッときました。よく一緒に飲みに行きますし、プライベートでも翔太くんとは“かなり良いバディ”になれたはず!

――最初に松田さんとお会いしたときの印象はいかがでしたか?
浜野謙太台本の読み合わせで初めてお会いしたんですけど、翔太くんから「在日ファンク好きなんですよ」と話しかけてくれて。すごく嬉しかったですし、僕は初対面の壁を打ち破るのが苦手なんですけど、翔太くんから話しかけてくれてすぐに打ち解けられた。本当、よかったです。でも、最初は怖そうな方だなと思っていました(笑)。

――ミュージシャンとしての浜野さんを最初から知っていたというのは嬉しいですよね。
浜野謙太嬉しかったです。翔太くんは音楽だけじゃなくていろいろなことに詳しくて、話していると楽しいですし、撮影中はずっとイチャイチャしてました(笑)。今回の現場は“役”と“素”の境目がいい具合に無くなっていく不思議な感覚を味わえたが、なんとも心地よかったです。翔太くんと飲んでいるときも(演じる)鈴木のような感じで接していたら、奢ってくれましたし(笑)。
――(笑)役と素の境目がなくなっていく感覚は今回が初めてですか?
浜野謙太俳優を始めたばかりのころは、完全に虚構の世界に徹する気持ちで演じていて、逆にカメラが回ってないときだけが素の自分だと思っていました。でも俳優を続けていくなかで、良い現場を経験すればするほど素と演技の境目というのがよくわからなくなっていったんです。

――今作はドラマから映画という流れのなかで、松田さんとの絆が強まったことが影響しているのかもしれませんね。
浜野謙太そうですね。ただ、映画ではダーティ・イエロー・ボーイズ(以下、ダーティ)の人たちと署長との関係性がどんどん強くなっていったので、それを見て素直に嫉妬していました。「署長は俺のこと忘れてねえか?」と不安になったり(笑)。その嫉妬心を単純に役にぶつけてましたね。

居心地が良かった、濃い経歴を持った人たちのなかのひとり感

――映画ではダーティの話を主軸として展開していきますしね。
浜野謙太 ドラマは2話完結なので、一定のコメディ感を入れやすかったんですけど、映画はわりとシリアスなストーリーがメインで進んでいて。いつものようにわちゃわちゃした鈴木を表現できるのかなという不安があったんです。でも、いざクランクインしてみたら、鈴木をいい感じに登場させてくださったので嬉しかったです。完成作を観たら、鈴木が登場するライトなシーンとダーティの重いシーンが良いコントラストで痛快に効いていて。いやぁ安心しました。

――今作では、コテツを演じた康芳夫さん、ドラマ版に出演した中村達也さんなど、役者とは違うフィールドでも活躍されている方々もキャスティングされています。ミュージシャンとしても活動されている浜野さんにとって特別な作品になったのではありませんか?
浜野謙太こういうキャスティングのセンスっていいですよね。僕はミュージシャンとしての経歴を全く加味してもらえないこともありますから。俳優としてはそこそこ認知度があっても、ミュージシャンとしては知名度が低いことを実感することもありますし。でもこの現場は、アツいバンドをやってる奴のひとりみたいな、濃い経歴を持った人たちのなかのひとりという感じで、居ることができるんです。胸を張れるじゃないですけど、すごく居心地が良かったです。康さんはオリバーくんをプロデュースしたおもしろい経歴を持っていたり(笑)、中村さんとは何度かフェスで一緒になったことがあるので、そういったお話もできました。本当に幸せな現場でした。
――浜野さんにとって俳優業はどういう位置づけなんでしょうか?
浜野謙太俳優をやっているといろいろなフィールドに行けるので、刺激的なことが多くて楽しいです。音楽は今までずっとやってきたホームという感じなので、なかなか新しいフィールドにすぐに出会えるという感じではないんです。芝居の現場ではいろいろな才能ある方と出会えるので、今はそういったことを楽しみながらやっている段階ですね。

――浜野さんのキャラクターが、エンタメシーンでとても重宝されている印象がありますが、ご自身としてはそういう実感はありますか?
浜野謙太実感はありません……。ただ、どこをがんばればいいのか力の入れ方がわかってきた気がするので、俳優の仕事がどんどん楽しくなっています。もっといろいろやりたい気持ちもありますし。でも月9のあとの俳優仕事は決まってなくて……いきなり消えるかもしれませんよ(笑)。

音楽もお芝居ももうちょっと上手く両立できたら

――ちなみに月9で演じている日村のキャラクターは素に近いですか?
浜野謙太だんだん素に近くなってきて……いや、そんなことないです! マネージャーから「浜野さん、がんばってますね」って言われるんですけど、あのキャラもいろいろな意味でがんばって作っているんですよ(笑)。

――浜野さんのようなキャラクターは唯一無二ですから、ひっぱりだこになっている理由もわかります。
浜野謙太だといいですけどね〜(笑)。でも自分では売れてるとは思ってなくて。先日もバラエティ番組でどうしたら芸能人の仲間入りができるのか? というロケをやったばかりです。満島真之介くんやRADWIMPSの野田洋次郎くん、翔太くんとわりと飲みに行きますけど、知名度的にいうと僕はちょっと肩身が狭いというか(笑)。

――もっとブレイク感が欲しい(笑)?
浜野謙太インスタのフォロワー数が1M(100万人)とかね……絶対ムリですけど(笑)。でももうすぐ10万人なんですよ。もともとは妻に「あなたはTwitterで140字を書くのに1〜2時間もかかるんだからインスタやれば?」と言われたのがきっかけで。インスタではあらゆる自分を出せるので、俳優業も音楽活動も子どもの写真も全部アップしてます。
――いつもチェックしてます(笑)。この先の芸能活動では、音楽活動と俳優業のバランスはどう考えているんですか?
浜野謙太過去に舞台とかやってお芝居一本に絞ったり、逆に音楽制作のためにいっさい俳優業は入れないみたいな極端な時期があったんです。その結果、どれかひとつに絞ると精神的にあまり良くないことがわかりました。いろいろなことにチャレンジすることは、マネージャーや周りの方に迷惑もかけてしまいますけど、そのほうが自分自身が楽しめて、結果、仕事もいい方向にいくんです。これからは音楽もお芝居ももうちょっと上手く両立できたらいいなと思っています。

――俳優で経験したことを音楽に反映させたり、その逆もできますよね。それは浜野さんにしか出せない個性になると思います。
浜野謙太そうなんですよね。だからこそ、音楽活動をしていることを認知したうえで僕を起用してくれた『ディアスポリス』の現場はすごくありがたかったです。最近は少しずつそういうことを知ってくれていじってくれる現場も増えていて。先日はドラマの撮影で「ムーンウォークやってください」っていきなり言われて無理矢理やりましたけど(笑)。そんなふうに居心地のいい現場でもっともっと仕事ができたら幸せだなと思っています。

――いまの目標は?
浜野謙太飲み仲間を聞かれたときに、翔太くんや唐沢寿明さんのお名前を出したりするとだいぶ箔がつくじゃないですか。いつかそういうふうに僕の名前も誰かに使って欲しいんですよ。「ハマケンさんですかね〜いま仲良いのは」っていないところで言われたいです(笑)。
(文:奥村百恵/撮り下ろし写真:鈴木一なり)

ディアスポリス -DIRTY YELLOW BOYS-

 東京在住の密入国異邦人たちが自らを守るために作った秘密組織・裏都庁には、日本の官庁が関与しない銀行や病院、警察組織「ディアスポリス」がある。久保塚早紀(松田翔太)は異邦警察の警察官として日々奮闘していた。そんなある日、裏都民のマリアの誘拐事件が発生。久保塚は相棒の鈴木(浜野謙太)とともに捜査に乗り出し、監禁先を突き止めるもひと足遅く、マリアは殺されてしまう。
 マリアの殺害現場から逃げた若者たちは、留学生崩れのアジア人犯罪組織「ダーティイエローボーイズ」の周(須賀健太)と林(NOZOMU)だった。その情報を久保塚にもたらしたのは、黒金組の若頭である伊佐久。さらに、日本国内に点在する地下教会の存在が周と林を追う唯一の手掛かりだと知る。

監督・脚本:熊切和嘉
出演:松田翔太 浜野謙太 須賀健太 NOZOMU 安藤サクラ 柳沢慎吾
2016年9月3日(土)全国公開
(C)リチャード・ウー,すぎむらしんいち・講談社/映画「ディアスポリス」製作委員会
【公式サイト】(外部サイト)

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