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高橋一生、透明人間的な名バイプレイヤー 『民王』秘書役で注目
連続ドラマでの医者、秘書役の常連
高橋といえば、医師のほかに秘書役も多く、『民王』のほかにも、『ペテロの葬列』(TBS系)で財閥の会長秘書を演じている。この年代であれば、新人でも中間管理職でもない、30代の中堅社員、それも悩んだり失敗したりという役を演じることが多いはずだが、高橋の場合は、無口で、仕事は真摯に取り組み、プライベートが謎につつまれているような、どこかクールで抑えた役柄が多い。そんなオファーが絶えないのは、やはりあの低い声と、浮ついた感じのない整った顔立ちにあるのではないだろうか。
しかし、実は高橋のデビューは子ども時代にさかのぼる。児童劇団の出身で、オーディションを受けてジブリ映画『耳をすませば』の天沢聖司の声を演じたときは、声変わりの直前だった。
役柄のせい?存在感を示しきれていなかった
最近は、『民王』の公式Twitterで、秘書・貝原の衣装のままで、小道具のテディベアの隣に座ってカレーパンを食べている写真がアップされたところ、そんななにげない写真が数千を超えるリツイートで一気に拡散されたことが話題になった。高橋のファンは、じわじわと確実に増えているようだ。
連ドラの常連であり、いつもどこかの作品に出演している高橋。しかし、助演的な役柄が多いためか、いかにもという典型的なすっきりさわやかイケメンビジュアルのためか、あまり印象を残していないようにも思われる。それには、“いい人”的な役柄が多いこともあるだろう。そのため、これまではいまひとつ存在感を示しきれていなかったかもしれない。ただ、逆にいうと、そんな透明感があるからこそ、多くの作品に呼ばれ、いろいろな役に扮しながら、少しずつ高橋一生という人間を見せてきていたからこその唯一無二の立ち位置を、いままさに確立しつつあるのだろう。
高橋の出演作が多いのは、その存在を必要とされている証拠であり、どこでもだれでも演じられる透明人間的な稀有な存在の俳優として重宝されている。そんな高橋がいま、『民王』をきっかけに演技でもプライベートでも熱い注目を浴びているが、最近は、脇役から注目されて、主演を手にする機会も多くなっている。無限の可能性を秘めた高橋による主演ドラマを観られる日も近そうだ。