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おかずクラブ、中毒性高いその魅力とは?
印象的なビジュアルだけではない武器
『ゴットタン』(テレビ東京系)では、その演技力と新鮮なキャラクターを見初められ、名物企画“キス我慢選手権”史上初となる女性版が、ゆいP主演で実施された。イケメン俳優の誘惑から、欲望を抑えて必死にキスを我慢する彼女の姿は愛らしく、とてもいじらしく演じるのだが、大好きと公言するおぎやはぎの矢作を相手にすると一転、自分からキスを迫り、肉食系の素顔(!?)を披露。さらにその途中にオカリナが乱入し、男女の恋を邪魔するおせっかいな友だちという演技を即興でブチ込む。そんな息の合ったふたりはあっという間に周りを巻き込み、おかずクラブならではの世界観を確立させてしまうのだ。
女芸人というと、女を捨ててナンボというコンビが多い。そんななか、そもそも捨てるものがない(!?)彼女たちが、あえてそれを拾う“美人女性あるある”や“女性目線コント”が、同性から高い支持を集めている。コント中に転ぶシーンがあれば思い切り転び、パンツが見えもお構いなし。すべてにおいて吹っ切れたふたりがやるからこそ、おもしろく映るのだろう。
“ビジネスキス”もいとわない芸人魂
また、『しゃべくり007』(日本テレビ系)に出演した際は、オカリナがくりぃむしちゅ〜の上田とキスをするというシチュエーションになり、ためらわず“ビジネスキス”をした。そこにはオカリナの芸人魂も見て取れる。そして、そのあと上田に「ビジネスだよ!」と断言されるとシュンとするというかわいい一面も。お笑いという立場で女を振り切りながらも、もとの性格であろう女性らしいかわいい部分がチラリとみえるのも愛されるポイントなのだろう。
ふたりが一緒にいると、まるでゆるキャラのような愛嬌があり、ほっこりとした気持ちにさせてくれる。これはきっと、ふたりのネタが、ただ自身のビジュアルをいじったおもしろさだけではない、悲壮感をまったく漂わせることがないポジティブなものだからだろう。性別年代を問わず、誰もがどこかひっかかる彼女たちが、大躍進する日はすぐそこまで来ているようだ。
(文:吉田可奈)