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アンチがいない稀有な存在 神木隆之介が支持されるワケ
◆“子役”から俳優へと成長を遂げた作品とは…?
悪役やダークな役には以前から定評ある神木だが、『桐島、部活やめるってよ』のオタク高校生役など、どんな役にでも変幻自在だ。その振り幅の大きさを活かし、ひとつの作品のなかで別人のように変貌する役柄も増えている。昨年のドラマ『東野圭吾『変身』』(WOWOW)では、無邪気で心優しい青年が、脳移植手術によって凶暴な男に“変身”する様を熱演。さらにドラマ『世にも奇妙な物語 ’14秋の特別編』(フジテレビ系)では、吉田鋼太郎演じる老人と体が入れ替わる役どころに扮し、見事な豹変ぶりを魅せた。
子役出身の俳優が、演技派俳優にイメージチェンジしていくケースは多い。だが神木の場合は、ピュアな子役のイメージがいい意味で残っているのも人気の要因のひとつだろう。爽やかで透明感のある姿に、天使のようだった幼い頃の面影を見て、今も親目線で応援している層は男女問わず存在している。一方、子役時代を知らない若い女性からも、“実力派イケメン俳優”としての人気を獲得。子役時代に大ブレイクした俳優が、ここまでアイドル性と実力を兼ね備えた存在になることは稀有で、唯一無二のポジションを確立しつつある。
◆プライベートではひとり行動を好むオタク系
趣味は漫画やカメラなどいわゆるオタク系。プライベートではひとり行動を好み、仕事では「出演が決まっていない役でも勝手に役作りする」と発言するなど、まさにオタク気質。二次元の実写化が違和感なくハマる容姿もあいまって、サブカル好きのネットユーザーに愛される特質を多く備えていることも、驚くべき好感度の高さにつながっているのかもしれない。
放送中のドラマ『学校のカイダン』(日本テレビ系)では、謎の天才スピーチライターという異色の役を怪演し、大反響を呼んでいる。狂気的なまでのマシンガントークと、ヒロインを「お前はバカか」と罵るドSな姿に、心をつかまれる視聴者が急増。さらに今年は、映画『バクマン。』で漫画原作者志望の青年、『脳内ポイズンベリー』ではポジティブ男子と、漫画原作の2作品で全く違うキャラクターに扮した姿が見られる。細やかに組み立てられた役作りと、変幻自在の才能をしばらく堪能できそうだ。