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武井咲『どれだけ魅力を感じられるか…どれだけ時間を過ごせたか…』
どこまで役としてその場で生きられるか
武井とにかく、真っ直ぐなところ、素直なところですよね。嘘がない女の子なので、見ていても気持ちがいいし、ちょっと強がったりするところもあるけれど、それも含めて愛おしい。前回に比べるともちろん成長はしていますが、芯の部分は変わっていない。そこが魅力的でもあるんです。
──武井さんが演じるからこそ、さらにその真っ直ぐさ、素直さに説得力が増しているんだと思います。
武井私も薫ちゃんみたいな人でありたいと思っているので、そう言っていただけるのは嬉しいです。
──成長した部分というのは、具体的にどんなところですか?
武井以前の薫ちゃんだったら、すぐに剣心を追いかけていたけれど、今回は、自分は何ができるのか、それをわかっているんです。追いかけていくことで剣心に迷惑をかけてしまうかもしれないけれど、あのお別れを言われたときに、もう一生会えないかもしれない……という寂しさを感じて、それが原動力になって追いかけていく。衝動的ではなく、ちゃんと剣心への想いを持って追いかけていくので、そこはすごく成長したなって思います。
──その成長を表現するにあたって、とくに気を付けたことはどんなことですか?
武井今回は心の会話が多かったんですね。なので、エモーションの部分を大事にしながら、描かれていない部分を豊かに表現できるよう、本気で感情をもっていくことを意識しました。この役から本当にいろいろなことを学ばせてもらっています。
──それは、具体的にどんなことですか?
武井大友監督とはこのシリーズで初めてご一緒させていただいたのですが、自由にお芝居をさせてくれる環境を作ってくれるんです。そういう場を与えてもらったときに、どこまで役としてその場で生きられるか、ですね。また、どこまで役を生きられるかというのは、演じるというよりも“違う人の人生を生きさせてもらう”という感覚。そのためには、どれだけその人に(自分が)魅力を感じられるか、その人としての時間をどれだけ過ごせるかだと思うんです。
──すごく大切なことを教えてもらったんですね。
武井本当に。それを知る前と後はお芝居のうえでもぜんぜん違います。
心と体がつながっているのが実感できる
武井美味しいご飯かな(笑)。私、ほんとに食べることが大好きなんです。綺麗な土鍋で炊いたお米を、綺麗な器でいただくっていうのが最高のしあわせです。
──大事な時間ですよね。食事の時間を大切にするというのは、武井家の習慣ですか?
武井いまでもそうなんですけど、私が仕事で帰りが遅くなったとしても待っていてくれたり、どんなに忙しくても必ず家族みんなでご飯を食べるようにしています。みんなでご飯を食べる、疲れた身体が欲しているものを食べる、そうすることで心と体がつながっているのが実感できるんです。食べ物に好き嫌いはあるけど(苦笑)、母の手料理、大好きです。
──とても温かい家族なんですね。
武井はい。家族の優しさに支えてもらっていますし、仲はいいです。
──そういう温かい家庭に育ったからこそ、剣心が帰りたくなるような温かさを表現できるのかもしれないですね。剣心と薫のやりとりのシーン、切なくも温かかったです。
武井キュンとするシーン、いくつかありますよね。たとえ多くを語らなくても通じているというか。それは、剣心と薫だけでなく、どのキャラクターにも言えることなんですが、役者としては難しくもありました。セリフがあれば言葉として説明ができるけれど、そうではないので……難しくもあり、やり甲斐もあり、でしたね。そして、前作でも声を大にして言っていたことですけど、剣心は本当にカッコいいんです。今回もメロメロになると思います!
──剣心にも薫ちゃんにもメロメロです! あんなに健気に一生懸命に剣心を思って追いかけていく薫ちゃんにメロメロにならない人はいないですよ。薫としていちばんキュンとしたシーンはどこですか?
武井剣心を追いかけて、再会して、「怒ってる?」って聞くシーンは本当にいいですね。もどかしくもあるんですけど、気持ち的にはとてもクリアで、大好きです。
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るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編
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