映画監督の周防正行と元バレリーナで女優の草刈民代夫妻がタッグを組んだ映画『ダンシング・チャップリン』がチャップリンの誕生日でもある4月16日(土)より東京・銀座テアトルシネマで公開される。ふたりは周防監督作『Shall we ダンス?』(1996年)に草刈が主演したのがきっかけで15年前に結婚。それ以来の“共作”となる。
『ダンシング・チャップリン』はもともとチャップリンの名作映画の数々をバレエとして表現したフランスの振付家ローラン・プティの作品(原題:Charlot Danse avec Nous)。イタリアのバレエ・ダンサー、ルイジ・ボニーノが1991年の初演から踊り続けてきたが、彼が還暦を迎え、肉体的に限界を迎えつつあることもあり、後世に残すべく周防監督が映画化に取り組んだ。
「バレエを観たことがない人も、チャップリンを知らなくても楽しめる映画がコンセプトになった」と周防監督。それは、同作のオリジナリティ、斬新さを生むことになった。映画の前半は草刈をはじめとするダンサーたちとクランクインまでの映画製作の舞台裏(第一幕)、後半は映画のために再構成、演出、撮影された“バレエ”を楽しめる(第二幕)。
前半の第一幕では、“原作者”プティと周防監督の間で意見がぶつかり合う場面やチャップリンの息子、ユージーン・チャップリンへのインタビューが収められている。一つ一つの踊りを正確に覚えようとする草刈や、リハーサルに励むダンサーたちの気迫も“リアル”に迫ってくる。さらに、周防監督が「これだけはどうしても使いたかった」と挿入したのは映画『黄金狂時代』のワンシーン。チャップリンがパンにフォークを刺し、それを足に見立ててコミカルな“ダンス”をみせるシーンだ。「チャップリンの映画を観たことがない人も、あのワンシーンを観るだけで、チャップリンがどれだけすごい人物だったかが伝わると思う」。
こうした周防監督の“演出”を誰よりも面白がったのは、草刈だ。「バレエ映画と言ってしまうと劇場中継みたいなものを想像するかもしれないが、今回の作品では前半のメイキング部分が、後半のバレエを観るガイドになっていて、映画としても面白い作品になったと思います」。
第二幕は、チャップリンの代表作『ライムライト』『街の灯』『黄金狂時代』『キッド』『モダン・タイムス』『犬の生活』などの作品から着想された全13演目の作品で構成されている。7人のダンサーたちが、時には警官、時にはチャップリンとさまざまな役に扮し、全身で表現される感情やステップの細やかな動きを通して、“チャップリンの世界”を臨場感たっぷりに描き出す。
今作は2009年にバレリーナを引退し、女優に転身した草刈の “ラストダンス”が収録されているという点でも注目を集める。草刈は「36年のバレリーナ人生の集大成を映像作品として残すことができて、いままでバレエをやってきて本当によかった。これで区切りがついた」と満足げだ。
草刈は「バレリーナ時代は、体のケアに対する神経質度合いはすごかったと思うし、バレリーナとして世間で名前が知られているという自覚からくる責任感、大きなものを背負っている緊張感は、女優に転身した今とは比べものにならない。女優としてはそのような立場にはないし、まだまだ勉強中。でも、今の自分があるのはバレエのおかげだし、その経験が自分を成長させてくれた。バレエ人生を全うするあまり、欠落している部分もたくさんあると思うので、これからは頭を切り換えていこうと思っています」。
かつて「触らぬ民(代)に祟りなし」という名言(?)を繰り出したこともある周防監督は「バレリーナとして彼女が背負ってきたものが、どれほど重いものだったか…。女優に転身して、見ること知ること新しいことばかりといった楽しさが感じられて、日常の緊張感はなくなりました」と笑顔がこぼれる。「バレリーナとして頑張った。女優としても頑張ったと言えるように、女優の仕事も好きになってほしい」とエールを送っていた。
【動画】新作続々!映画予告編⇒
◆映画情報 最新映画ニュース一覧|インタビュー バックナンバー
『ダンシング・チャップリン』はもともとチャップリンの名作映画の数々をバレエとして表現したフランスの振付家ローラン・プティの作品(原題:Charlot Danse avec Nous)。イタリアのバレエ・ダンサー、ルイジ・ボニーノが1991年の初演から踊り続けてきたが、彼が還暦を迎え、肉体的に限界を迎えつつあることもあり、後世に残すべく周防監督が映画化に取り組んだ。
前半の第一幕では、“原作者”プティと周防監督の間で意見がぶつかり合う場面やチャップリンの息子、ユージーン・チャップリンへのインタビューが収められている。一つ一つの踊りを正確に覚えようとする草刈や、リハーサルに励むダンサーたちの気迫も“リアル”に迫ってくる。さらに、周防監督が「これだけはどうしても使いたかった」と挿入したのは映画『黄金狂時代』のワンシーン。チャップリンがパンにフォークを刺し、それを足に見立ててコミカルな“ダンス”をみせるシーンだ。「チャップリンの映画を観たことがない人も、あのワンシーンを観るだけで、チャップリンがどれだけすごい人物だったかが伝わると思う」。
こうした周防監督の“演出”を誰よりも面白がったのは、草刈だ。「バレエ映画と言ってしまうと劇場中継みたいなものを想像するかもしれないが、今回の作品では前半のメイキング部分が、後半のバレエを観るガイドになっていて、映画としても面白い作品になったと思います」。
第二幕は、チャップリンの代表作『ライムライト』『街の灯』『黄金狂時代』『キッド』『モダン・タイムス』『犬の生活』などの作品から着想された全13演目の作品で構成されている。7人のダンサーたちが、時には警官、時にはチャップリンとさまざまな役に扮し、全身で表現される感情やステップの細やかな動きを通して、“チャップリンの世界”を臨場感たっぷりに描き出す。
今作は2009年にバレリーナを引退し、女優に転身した草刈の “ラストダンス”が収録されているという点でも注目を集める。草刈は「36年のバレリーナ人生の集大成を映像作品として残すことができて、いままでバレエをやってきて本当によかった。これで区切りがついた」と満足げだ。
草刈は「バレリーナ時代は、体のケアに対する神経質度合いはすごかったと思うし、バレリーナとして世間で名前が知られているという自覚からくる責任感、大きなものを背負っている緊張感は、女優に転身した今とは比べものにならない。女優としてはそのような立場にはないし、まだまだ勉強中。でも、今の自分があるのはバレエのおかげだし、その経験が自分を成長させてくれた。バレエ人生を全うするあまり、欠落している部分もたくさんあると思うので、これからは頭を切り換えていこうと思っています」。
かつて「触らぬ民(代)に祟りなし」という名言(?)を繰り出したこともある周防監督は「バレリーナとして彼女が背負ってきたものが、どれほど重いものだったか…。女優に転身して、見ること知ること新しいことばかりといった楽しさが感じられて、日常の緊張感はなくなりました」と笑顔がこぼれる。「バレリーナとして頑張った。女優としても頑張ったと言えるように、女優の仕事も好きになってほしい」とエールを送っていた。
【動画】新作続々!映画予告編⇒
◆映画情報 最新映画ニュース一覧|インタビュー バックナンバー
2011/04/15