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村上龍氏「電子書籍を作るプロに」 寂聴&ばなな作品も配信決定

 作家の村上龍氏が4日、グリオ社との共同出資による電子書籍制作・販売会社「G2010」設立会見を都内で開き「紙の書籍を作るプロは多く存在するが、電子書籍を作るプロはまだ少ない。IT企業と手を組んで電子書籍を作っていければ」と設立意図を明かした。作品はNTTドコモの「電子書籍トライアルサービス」にてアンドロイドOS搭載のスマートフォンにも提供を開始し、今後もさまざまなデバイスで配信する予定。また瀬戸内寂聴氏、よしもとばなな氏の作品も新会社から発行されることが明らかとなった。

電子書籍制作・販売会社「G2010」設立会見に出席した(左から)船山浩平社長、村上龍氏、よしもとばなな氏 (C)ORICON DD inc. 

電子書籍制作・販売会社「G2010」設立会見に出席した(左から)船山浩平社長、村上龍氏、よしもとばなな氏 (C)ORICON DD inc. 

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 村上氏は今年7月、最新作『歌うクジラ』のiPad版を同社と展開しており、同作品を制作するなかで従来の出版社の枠組にとらわれない電子書籍販売モデルの構築と「電子書籍を巡る状況と、さまざまな利害関係者の思惑をポジティブなものに変えたい」という思いが芽生えたという。

 今回の動きにあたり村上氏は講談社、幻冬舎、小学館、集英社、新潮社など各出版社と話し合いを行ったことを明かし、「(出版社からの)風当たりが強いかなと思っていたんですが、各出版社の態度で共通していたのは“G2010と共同作業をしたい”という思いだった」とコメント。「電子書籍は今黎明期なので、出版社もどう対応したらいいか迷っているんだと思う」と振り返り、新会社が“出版のプロ”と“デジタルのプロ”をつなぐ架け橋的な存在になる可能性についてもにおわせた。

 「G2010」からは音楽家・坂本龍一が手がけたオリジナル音楽と美しいアートワークが加わった『歌うクジラ』のほか、よしもとばなな氏が電子書籍のために書き下ろし、イラストレーションを多数収録した『Bananakobanashi/ばななこばなし』の提供を10月28日よりリリース。11月下旬に音楽やアートワークを加えた瀬戸内寂聴氏の未発表作(タイトル未定)を、12月または来年1月に手書きの原稿も同時収録した『限りなく透明に近いブルー』、シリーズすべてをひとつにまとめた『すべての男は消耗品である』を配信するほか、今後は新人の発掘なども行っていく予定という。

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