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【東京国際映画祭】98歳の新藤兼人監督 「この映画が最後」 49作目『一枚のハガキ』に積年の思い込める

 『第23回東京国際映画祭』のコンペティション部門に正式出品された新藤兼人監督(98)の49作目『一枚のハガキ』の記者会見が27日、東京・六本木アカデミーヒルズで行われた。「私も体が弱りましたし、頭も少し弱りました」と笑顔をのぞかせた新藤監督は「続けていくのも限界かと思って、これが最後の映画と宣言して作りました」と“遺言”を託すように語った。

『第23回東京国際映画祭』内で行われた映画『一枚のハガキ』の記者会見に出席した新藤兼人監督 (C)ORICON DD inc. 

『第23回東京国際映画祭』内で行われた映画『一枚のハガキ』の記者会見に出席した新藤兼人監督 (C)ORICON DD inc. 

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 現在98歳の新藤監督は、32歳の時に太平洋戦争に海軍二等兵として招集された際の実体験をもとに、同作の原作・脚本も手がけた。「戦争をやってはいけない、いかなる理由があっても」と戦争反対のメッセージを強烈に突きつけている。

 新藤監督は「一緒に招集された100人のうち94人は、マニラに出兵する途中で米軍の潜水艦に撃沈されるなどして戦死。予科練特攻隊員の宿舎で掃除をしていた6人だけが生きて終戦を迎えた。94人の魂が私につきまとい、これをテーマに生きてきました。でも、泣いていては映画は作れないから、雨が降ろうが日が照ろうが顔を上げて映画を作ってきました。泣いたことはありません、地面に叩きつけられても、這いずり回るように映画を作ってきました。そうしているうちに、ふと気がつくと98歳になっていました。あと僅かだと思いますが、我慢して生きていきたいと思っています。小さな映画人の小さな映画ですけど、よろしくお願いします。終わり」と噛み締めるように語った。

 同作で主人公・松山役を演じた俳優・豊川悦司は「1900年代初頭と2000年代初頭である現代と、何も変わっていないと思います。日本には国内の紛争も対外的な戦争もないが、まだ世界中には紛争や戦争が絶えないし、そこで犠牲になっているのは一般市民。戦争をやると決めた人ではない人たちが犠牲になっているのは変わっていない。そのことを描いているこの映画は世界の人々にも共感してもらえるのではないでしょうか」とコンペでの受賞に意欲をのぞかせた。

 共演の女優・大竹しのぶは「監督は小さな映画人の小さな映画とおっしゃったが、私たちはその思いを伝える役者の仕事をしていて、大切な仕事なんだなぁと、いい映画に出るたびに感じます。映画を見た人の記憶として思いがつながっていけばいいな。それを信じてこれからも作品を作っていきたいと思います」と語った。

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  • 『第23回東京国際映画祭』内で行われた映画『一枚のハガキ』の記者会見に出席した豊川悦司 (C)ORICON DD inc. 
  • 『第23回東京国際映画祭』内で行われた映画『一枚のハガキ』の記者会見に出席した大竹しのぶ (C)ORICON DD inc. 

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