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岡村隆史、芸能界引退後は沖縄移住か サンゴ養殖家との出会いが後押し

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 人気お笑いコンビ・ナインティナイン岡村隆史が約8年ぶりに主演する映画『てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜』(李闘士男監督)が4月24日に全国公開される。沖縄の海でサンゴ礁の保全・再生に取り組むひとりの男の半生を描いた同作。沖縄を「第2の故郷」とまでいう岡村は、同県内各所で行われた撮影を振り返り、「お笑いの世界で走れるだけ走って、走り疲れたら沖縄に移住したい」と少し気の早い“第2の人生”の夢を語った。

「沖縄は第2の故郷」と“移住”の夢を語った岡村隆史 

「沖縄は第2の故郷」と“移住”の夢を語った岡村隆史 

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 同作のモデルになったのは、世界で初めて養殖サンゴの移植・産卵に成功した沖縄県読谷村在住の金城浩二さん(39)。沖縄のサンゴ礁の再生を生業とする有限会社「海の種」の代表を務める。1998年に沖縄沿岸のサンゴの大規模白化(死滅)を目の当たりにした金城さんは「昔、自分が泳いでいた綺麗な海を、子供たちにも見せたい」という思いでサンゴ礁の再生に取り組むようになる。

 映画では金城さんとともに夢を追いかける妻・美佐江さんとの結婚から、試行錯誤の末、世界で初めて養殖サンゴの移植・産卵に成功するまでの約10年間を描く。劇中で金城さんは「金城健司」、美佐江さんは「由莉」と、すべて仮名になっているが、主な登場人物はほとんどが実在の人物だ。

 同作の企画段階から李監督は「健司役は岡村」と決め込み、オファーに岡村は即決でOKを出した。インタビューで岡村は、「自分も趣味でダイビングをやっているもんですから、沖縄にも度々訪れていますし、実在の人物の話と聞いてぜひやってみたいと思いました」と神妙な顔で話しながら、「美しい海を取り戻そうとするすごくいい話だったというのが一番の理由ですけど、沖縄でロケと聞いて、ちょっとは潜れるかなぁという下心も正直ありました」と白状する。

 脚本には海に潜るシーンがいくつかあり、下心は十分に満たされたはずだが、映画の撮影は甘くはなかった。撮影中もテレビやラジオのレギュラー番組を抱える岡村は、飛行機で東京と沖縄を行ったり来たり。健司になりきるのに苦労した。「飛行機の中や、現場ついたらすぐに沖縄の歌を聞いて気持ちを切り替えるとか、自分なりに努力はしていたんですが、よく監督に言われました。また、岡村隆史さんになってましたねって。どうしても早口になってしまって。早口になると金城さんぽくなくなってしまう」。

 さらに、お笑い芸人の性ともいうべきか、「アドリブでやり過ぎてしまう」のが岡村も自覚している悪い癖。李監督からも「あざとくならないように」と釘を刺されていた。「沖縄独特のイントネーションがあるので、アドリブを入れようとして、もし間違っていたら撮り直しになってしまう。あらかじめ方言指導の先生に確認して用意したものを言う程度に自分を抑えました」。

 妻子のいる父親役も挑戦だった。なんといっても岡村は華の独身貴族。同作では妻・由莉を女優・松雪泰子が演じるが、モデルになった金城夫妻を「理想の夫婦」と岡村は言う。「金城さんの奥さんのように、『どうぞ好きなことやってください』と言ってくれる女性はなかなかいないと思います。自分はお笑いをやっているので、『アホなことやめてよ』と奥さんに言われたら嫌やし、子供が『お前の父ちゃん、テレビでケツ出してたぞ』といじめられるのはかわいそうだけど、そんな時こそ奥さんに『お父さんは一生懸命やっているんだよ』と言ってもらいたい。そういう女性と出会いたいって思いますけど…」と結婚への憧れを募らせた。

 お笑いの世界で頑張るだけ頑張ったら、「好きなダイビングが楽しめる体力があるうちに、沖縄に移住したい」という岡村。その夢に連れ添う女性は本当にいないのだろうか? 「それが、婚活を一生懸命やってはいるんですけど、なかなか難しいですね。この作品の中で挙式しちゃったんで、そういうことをすると婚期が遅れるといいますから、ちょっとまだ先です」と興味本位な質問にも丁寧に答えてくれた。

◆実際はもっとハード 映画では描けないようなこともあった

 映画化にあわせ、金城さんはサンゴ礁の再生を目指して行ってきたこれまでの活動を一冊の本『てぃだかんかん-海とサンゴ礁と小さな奇跡—』(小学館)にまとめた。1月末に出版記者会見のため上京した金城さんに、実話と映画の“誤差”を聞いた。

――映画で描かれるエピソードはすべて事実ですか?

【金城】事実より柔らかく描かれていますね。実際はもっとハードで、映画では描けないようなこともありました。逆に映画を観て、気づかされたこともあって。いままで自分の夢や目標ばかりに一生懸命だったから、僕に協力してくれた人たちの思いを映画で客観的に見ることができて、もっと感謝しなくちゃいけないなと思ったし、うちのかあちゃん(美佐江さん)はやっぱりお利口さんだと思った。

――サンゴ礁の再生に取り組むようになってからを振り返って一番大変だったのは?

【金城】本気で海のことを考えている人があまりにもいなかったことが一番大変だった。いきなりサンゴの話をしてもみんな気持ち悪がるし、あんまり熱くなってもダメで。自分が抱いた危機感と一般人の感覚のギャップを埋めていく作業が大変でした。

――映画のキャスティングをどう思いましたか?

【金城】僕の役を演じるのが岡村さんで良かった。かっこいい俳優さんだったら、実在の人物とのギャップがあり過ぎて、やばいでしょう(笑)。岡村さんだったら、僕が普段感じていることを演じきってくれるだろうと思いました。

――夢をあきらめないで頑張る秘訣は?

【金城】できない理由を探すよりは、できる方法を考えたほうが楽しい。できる方法を考えたら、思っていたよりいい気分になれます。

 映画『てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜』は4月24日(土)より全国公開。

関連写真

  • 「沖縄は第2の故郷」と“移住”の夢を語った岡村隆史 
  • 映画『てぃだかんかん』のモデルとなった金城浩二さん 
  • 岡村隆史と金城浩ニさんの共演シーン(C)2010『てぃだかんかん』製作委員会 

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