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　俳優・村上弘明が18日、都内で行われたフジテレビ系金曜プレステージ『悪い奴ほどよく眠る』（3月5日 後9：00）の会見に出席した。17日に亡くなったことが明らかになった藤田まことさんと共演歴のある村上は、役者として生きていく道筋を作ってくれたという“師”の突然の訃報に、時折うつむきながら「本当に残念です」と沈痛の面持ち。藤田さんの入院時に見舞いに行こうとするも、実現できなかったことを悔やみ、「（撮影で）私が刀をほうきの様に使い練習していたら『武士にとって（刀は）魂だ』と言われたことは今でも覚えています」と偲んだ。

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　今年生誕100年を迎えた黒澤明監督がメガホンをとり、名優・三船敏郎が現代社会の悪に立ち向かっていく姿を演じた映画を、現代風にアレンジしてリメイクドラマとして放送する同作。大学時代に黒澤作品に出会って以来、現在もハマっているという村上は“悪い奴”というタイトルについて「昔は（悪い奴は）はっきりとしていたが、今は立場に立ってみないと…」と、複雑に入り組んだ世相に明確な答えを導き出すことが困難といった様子。

　だが、村上は、自身の役者人生を通じて初となる念願の黒澤作品出演が決まったこともあり「何を訴えればいいのか、黒澤さんのことを考えながら役に臨んだ。生きるたくましさを今の時代に訴える意義はあると思います」と力を込めた。しかし話題が藤田さんの死去について及ぶと、その表情は一転。『必殺シリーズ』で共演した頃を思い浮かべ「右も左もわからなかった私を役者として（認めてくれ）、人間としての全てを教わった。（印象的だったのは）ゆっくり現場に入られて、そこから番組のリズムをお作りになっていたことですね」とかみしめるように振り返っていた。

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