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　お笑いタレントのイジリー岡田が8月31日、東京・後楽園ホールで開催された「ものまねプロレス祭2009『まねんのか！』」で、今年6月に亡くなったプロレスラー・三沢光晴さんの死後初めて三沢さんに扮してリングに立った。共演者の神奈月から「（ものまねすることに対して）葛藤していた」と胸の内を明かされたイジリーは、リング上で涙ぐむ一幕もあったが「三沢さんを知らない世代のために受け継いでいきたい」と、愛してやまない三沢さんのものまねを今後も続けていくことを宣言した。

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　三沢さんを崇拝していたイジリーにとって、その“衝撃的な最期”は未だ受け入れ難いものだった。この日、故・ジャンボ鶴田さんに扮したダチョウ倶楽部の肥後克広とシングルマッチを繰り広げたイジリーは、試合後のインタビューで「（モノマネは）まだ早いんじゃないかと思ったんだけど…」と神妙な面持ちで語り始めた。

　訃報を受け心の整理がつかず、同対戦カード発表前には「神奈月さんや原口（あきまさ）さんに相談したんです。僕1人じゃ決断ができなかったから」と当時の複雑な心境を告白。ただ、神奈月らの「絶対にやった方がいい」という後押しや「『封印しないで』とか、『イジリーさんしか継ぐ人はいない』」というファンの声が、イジリーを再び“三沢光晴”としてリングに呼び戻した。

　並々ならぬ思いを胸に抱き臨んだ同試合は、三沢さんが初めてジャンボ鶴田さんを破り“新時代の扉”をこじ開けた1990年の日本武道館での対決を、笑いを織り交ぜながら再現。細部にまでこだわった所作には「三沢〜！」と声援も飛んだ。実況は当時の実況そのままに若林健治アナウンサーが務め、肥後は「若林さんの会話の後の三沢さんのテーマソングは泣けるね」と目頭を熱くさせた。

　試合後のマイクパフォーマンスでは感極まり言葉にならなかったイジリーだったが、「『まねんのか！』で三沢さんのものまねをやっていきたい」とファンに宣言。「プロレスはこんなに面白いんだってこと（を伝えるため）に力を注いでいきたい」と、ものまね芸を通じてプロレス界の発展に一役買うという決意をあらわにしていた。