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映画『鈍獣(どんじゅう)』Special interview



 人気脚本家・宮藤官九郎の最新映画『鈍獣』は、現実とファンタジーが交差する異色ミステリーだ。誰でも持っている “鈍さ”をじわじわと突き詰め、いつしかその正体(鈍獣)は闇の中へ・・・。純粋さと鈍さを表裏一体で展開し、人間の本性を垣間見る後味の悪ささえも魅力のひとつとなった本作。新境地に挑んだ浅野忠信、“いい加減の天才”ユースケ・サンタマリア、そして怪演を見せる北村一輝ら豪華キャストが『鈍獣論』を告白!


ユースケ・サンタマリア 

ユースケ・サンタマリア 

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◆浅野忠信の新境地“ピュアネス”な魅力が笑える!?


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浅野忠信(写真)
――今回の映画『鈍獣』で、浅野さんの“凸やん”はいちばん難解な役でしたが?

浅 野:そうですね。訳が分からない役でしたね、本当に。最初脚本を読んだとき、とても面白い本だけど演るのは大変だなと思っていました。


――この作品の中で、本当の意味での“鈍獣”は誰だったと思われますか?

北 村:3人とも。普通に考えたら、凸やん(浅野)がそうなのかなと思っていたんですけど・・・。出来上がりをみたら誰しもそういう(鈍い)部分を持っていたり、人間の中に眠っているモノっていうか・・・そういう捉え方もあるかなっていう。


浅 野:そうですね〜誰が鈍獣かぁ。ニブイイキモノ・・・あんまり考えたことないですね。


ユースケ:正直、撮影中にみんなでそんなこと話したことなかったです(笑)。



ユースケ・サンタマリア

――凸やん=鈍獣とも受け取れますが? 実際に演じた浅野さんは?

浅 野:そう考えたときもありましたけど、北村さんがおっしゃったように、凸やんだけがそうなのか?と。お互いが、お互いを何でコイツは思い通りに行かないんだろうって。


北 村:そう、ユースケも鈍獣。


ユースケ:うん。オレも鈍獣。この映画に出てくるみんながみんな鈍獣ですよ。凸やんがすご過ぎて、凸やんだけが鈍獣みたいなことになってるけど、みんなオカシイですよね。凸やんが一番ピュアネスな存在で、他のみんなが汚れてしまったみたいな(笑)。


◆男3人の絆は「親友を超えた、腹違いの兄弟みたいだった」(ユースケ)

――今回初共演となった浅野さんの第一印象を教えてください?

ユースケ:浅野くんは撮影に入るのも遅かったんですよ。先に「凸やんが来るぞ、凸やんが来るぞ、凸やんが来るよ」ていうシーンを撮って、そこで、ついに(本物の)凸やんが登場でした。凸やんていうのも不思議な男で捉えどころがないし。その役を、浅野くんがどう演るんだろう?って。


 だけど、最初のリハーサルからポーンっと「あ!凸やんってこんななんだ!」っていうのをサラっと演じていたんで、そこからはもう安心して演れました。今となっては「親友」っていうのを超えてもう「腹違いの弟」みたいですよ(笑)。


北 村:最初に会ったのはいきなり現場。『スーパーヘビー(※劇中で北村が経営するホストクラブ)』での撮影中に、実際に凸やんが入ってくる。エレベーターが開いて、その中に立つ姿を見たのが初めてです。あの「おしまい?」ってセリフが、僕の最初の第一印象だった(笑)。


 それはすごくいい会い方で、浅野君を見るというよりも、凸やんとして最初から見ているから、そのまま撮影が続きました。


ユースケ:浅野くん抜きで本読みとかやっていたんですけど、すごいミステリアスだったんです。浅野君も凸やんも。だから、エレベーターがヒュッと開いて、「おしまい?」で。最初から「凸やん」でしたね。



北村一輝

――浅野さんご自身はいかがでしたか?

浅 野:僕は(別作品の撮影が終わり)山を降りて、すぐだったから、皆さんがどういう風に撮影しているかとか想像つかなくて。だから、僕の初日がみんなの初日だと思って入って行きました。


 そしてら、結構みんなが出来上がっている感じがあった。で「俺、ダイジョーブかな?」とも思ったんです。でも、その距離感が逆によかった。みんな大変な撮影を続けていたのですが、僕は「やっと都会に帰ってこられた」みたいな、ちょっと嬉しいテンションがあって(笑)。その元気さを最初は出しちゃいけないのかなと思っていたんですけど、凸やんだから、関係ないなと思えて。


 キャストの皆さんやスタッフの方々とかにも、煮詰まっているときに「巻きでいきましょう」とか平気で言えちゃったりしましたね(笑)。


ユースケ:助けられましたよね。そのテンションとか、キャラクターに。結構(撮影現場は)暑かったし、ずっと篭りっぱなしでやってたんで。ネガティブな気分にならず、楽しくできた要因の1つですよ。


◆美人女優を前に「僕らは“屁”みたいなもの」

――個性的な女優陣についての感想をお願いします。

ユースケ:あの3人の個性派っぷりからしたら、僕ら屁みたいなもの。女性陣の方がすごかったですよ。


浅野・北村:うん、うん。


ユースケ:「真木)よう子ちゃんなんか、じぃーっとして動かない。今思えば、お子さんいたのかなとも思うんですけど。(現場に)ちょっと居ないと思ったら控え室で寝てる。


 南野さんはね、なんか不思議なことばっかり言うし(笑)。愛美ちゃんは一番若いんだけど、けっこうどっしりしているし。そういう意味では、結構バランスよかったんじゃないでしょうか。
『鈍獣(どんじゅう)』

【ストーリー】
失踪した作家・凸やんこと凸川(浅野忠信)を探して担当編集者の静(真木よう子)がたどり着いたのは、すべてが相撲中心のおかしな田舎町<ときわ>。そこで出会った同級生、町のホストクラブ“スーパーヘビー”の経営者・江田(北村一輝)と、インチキ警察官・岡本(ユースケ・サンタマリア)は、数ヶ月前に凸やんと再会していたという。しかも、25年前の絶対に知られてはいけない忌まわしい過去を巡って、江田と岡本は凸やん“暗殺”を企てるのだが、鈍い凸やんは2人の殺意に全く気付かない。それどころか、殺しても殺しても、凸やんはゼッタイに死ない、なぜだ!? そして、物語は、驚愕の結末を迎える。

岸田國士戯曲賞を受賞した宮藤官九郎の舞台『鈍獣』を、自ら映画用に練り直した。演歌歌手・ジェロの出演や、ゆずとキマグレンによるユニット“ゆずグレン”による主題歌「two友」も話題に。

監督:細野ひで晃
脚本:宮藤官九郎
出演:浅野忠信 北村一輝 真木よう子 佐津川愛美/南野陽子 ユースケ・サンタマリア
5月16日(土)より全国順次ロードショー
(C)2009『鈍獣』製作委員会

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公式サイト:http://www.donju.gyao.jp/
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