ドラマ&映画 カテゴリ
オリコンニュース

『おくりびと』授賞式直後のインタビュー


左から余貴美子、本木雅弘、滝田監督、広末涼子、小山薫堂(脚本)、間瀬泰宏プロデューサー

 第81回米国アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『おくりびと(英語題:Departures)』の滝田洋二郎監督、主演の本木雅弘らが、現地時間22日夜に行われた授賞式後、Hollywood Roosevelt Hotelにて合同会見を行った。主なやりとりは次の通り。


この記事の写真はこちら(全3枚)


◆このオスカーはみんなのものです(滝田監督)

――受賞の喜びをひと言ずつ。

滝田洋二郎監督:夢のようです。アメリカのアカデミー賞に出席することさえ信じられなかったのに、こんなにすばらしいプレゼントをもらえました。納棺師という題材で、終わり方が見えませんでしたが、最高の終わり方が見えました。皆さんのおかげです。ありがとうございます。映画の神様がたまたま落とし物をしたものが『おくりびと』のところに着たのではないかと思う。本当にありがとうございます。スタッフ、キャスト、すばらしい日本の技術が世界に認めてもらえたと思う。誇りです。


本木雅弘言葉になりません。まだまだ気持ちの整理がつかない。信じられないことが続いて起こっている渦中にいる。この作品にかかわっているすべての人の思いが叶って、大きな花を咲かせたと思う。実はイスラエルの作品(アリ・フォルマン監督『戦場でワルツを』)を見て、とても素晴らしいと思ったので、そちらが獲ると思っていた。なので、レッドカーペットはミーハー的な気持ちで歩いた。こんなことならもっと堂々と歩いておけば良かったと後悔している。


広末涼子日本映画が世界で認められ、「Conglaturation!」の嵐の中、この会見場に着きました。この映画に導いてくれた監督、スタッフ、日本にいる友人、そしていつも支えてくれる家族に、「ありがとう」と言いたいです。


余貴美子心から誇りに思います。『おくりびと』の仲間に入れて頂いて、本当にありがとうございます。舞台に上がったことは、最初はよくわからなかったけれど、今になってこみ上げてくるものがある。本当に嬉しいです(涙)。


小山薫堂(脚本):自分の経験を散りばめて書いた作品がこんなことになってしまい、自分に人生がここに向かっていたのかな、と思う。もしオスカーとったら、「今週木曜日パン屋タダ」という張り紙を出してきた(東京・麻布台にある『オレンジのバイテン』にて、2/26のみ、一人一つ限定でパンを無料プレゼント)。赤字ですが、ぜひいらしてください。人生の運を全部使い果たしてしまったかと、帰りの飛行機が落ちるんじゃないかと心配。みなさん気をつけて帰ってください。


間瀬プロデューサー:皆さんの応援のおかげだと思います。スタッフキャストを代表してお礼を申し上げます。英語タイトル『Departures』死は一つの旅立ち、大吾と美香の成長の物語として名づけた。この映画そのものが子供のようで、親元を離れて旅立ち、親以上に成長してしまった。僕らが作品を追いかけている感じです。


――(監督へ)スピーチは考えていたのですか?

滝田監督:聞かないで下さいよ…。うれしかったです。昨日外国語映画賞の候補作品の一部を見せてもらって、どれも素晴らしかった。賞を獲れるとかそういう次元ではなく、それぞれの作品の監督と知り合いになれた、いい出会いがあってよかった。


――(本木へ)奥様へは何と?

本木さん:信じられないという感じで、笑顔で飛び込んできてくれました。2人でオスカーを持って写真を撮りました。山崎(努)さんにも電話でお礼と喜び、この瞬間の臨場感を伝えました。この場を通じて、峰岸徹さんにも報告したい(同作品は、昨年10月に亡くなった峰岸徹さんの遺作となった)。そして、この映画の企画に参加してくれた小口社長(昨年11月に亡くなった本木の所属事務所社長)にも報告したい。実は胸ポケットに写真を入れて臨みました。


――監督からスタッフへの贈る言葉は?

滝田監督:このオスカーはみんなのものです。ロスまでみんなが来てくれた。それが本当にうれしい。


◆この作品は「別れの儀式の映画」です(本木雅弘)

――レッドカーペットや授賞式で印象に残っていることは?

滝田監督:レッドカーペットは無我夢中。長いようで短かった。シアター内は素晴らしかった。全然飽きなかった。ずっとドキドキしていたのでもっと落ち着いて見たかった。


本木:私はもうちょっとビッグなセレブに会いたくて、レッドカーペットを歩き終えた辺りで待っていた。ショーン・ペン(主演男優賞受賞)の後ろを歩いてみた。持っていたチケットでバーに行き、メリル・ストリープ(主演女優賞ノミネート)とすれ違った。そして、またショーン・ペンに会った。 “何だ、こいつは?”と見られたと思う。サラ・ジェシカ・パーカーは匂いがわかるくらい近くに感じました。途中でトイレに行ったとき、ペネロペ・クルス(助演女優賞受賞)が携帯電話で話しているのを見ました。パパラッチになった気持ちで眺めていました。『ハイスクール・ミュージカル』のヴァネッサ・ハジェンズには「娘がファンです」と言って握手してもらいました。


広末:足が疲れちゃうので、先にシアター内に入ってしまった。(本木と)一緒にいればよかったかなぁ。壇上から見た風景は全く違うもので、エキサイティングでファンタスティック、言葉にできない格別なものでした。それを経験させてもらえたのは映画人としてこの上ない幸せだったと思う。


余:レッドカーペットでは、アンソニー・ホプキンスがインタビューを受けていたので、モニターを確認して映りこむように後ろを歩いてみた。挙動不審なアジア人がいたと思う。会場に入る前にリムジンが渋滞し、その光景にも騒いでいた。実に当事者とは思えない状況でした。


――滝田監督は「今日の賞の半分は本木さんのものだ」と言っていたが、もしスピーチするなら何を?

本木:昨夜、夕食を共にした北米の配給会社の人たちに、どうしてこの作品がアメリカで受けるのか理由を聞いたら、“世界中の人たちが、日本人の繊細なもてなしの心を感じ取れて、癒される映画だ”と。“普遍的なこと、シンプルな感情は伝わるので自信を持ってくれ”と言われた。もし、スピーチするチャンスがあるなら、この作品は「別れの儀式の映画」ですと、軽く説明できたらいいと思っている。


――下馬票は芳しくなく難しいと言われ、不安はありましたか?

滝田監督:受け入れられるかどうかは考えてもしょうがない。自分の作品をつくったまで。受け入れられなければそれは仕方がない。作った後、そういうことは考えません。映画が一人歩きをしてくれた。


――オスカー像の行方は?

滝田監督:「このオスカー像を誰にも売ってはいけません」という証書にサインしましたので、私が保管します。が、スタッフには1週間、メインスタッフには1ヶ月レンタルします。明日から枕元に置いて寝て、新しい映画の夢をみます。みんなで分かち合いたい。


小山:オスカー像は“元気の源”という感じ。予想以上にツルツルしていた。


広末:日本人だけでなく、パーティー会場でもこの像に人が寄ってきて、「触らしてほしい」と言っていたね(笑)。


――勝因は何だと思いますか?

滝田監督:日本映画のスタッフ、キャストの素晴らしさ。ただ、それだけです。みんな素晴らしいです。


本木:先ほど、イスラエルの作品を見たといいましたが、それは本当に心揺さぶられる作品でした。昨夜お会いした北米の配給会社の方たちに、「なぜイスラエルの作品は獲れなかったのか?」と聞いたら、「アニメーションだったこと、アカデミーは生身の人間を選んだ。『Departures』には、もっと柔らかい救いがある。前向きな救いをたくさん感じる」とおっしゃってくれました。


間瀬プロデューサー:外国語作品賞にノミネートされた作品はどれも秀逸。ただ、『おくりびと』は特別だった。コミカルなところもあって、笑いながら、でも泣いてしまう。そこがほかの4作品と違ったのではないかと思う。


『おくりびと』最新情報

●公開24週目、ロングラン上映中。上映劇場も2月21日(土)より180スクリーンに増加。
●東京・丸の内ピカデリーでは3月6日(金)まで、最終回(19:00の回)の上映を米アカデミー会員が現地で見たのと同じ英語字幕付きのプリントで上映。
●米国、カナダ、フランス、オーストラリアなど世界36ヶ国での配給が決定。
(C)2008 映画「おくりびと」製作委員会
『おくりびと』[DVD]

発売日:2009年3月18日 価格:3,990円
発売元:セディックインターナショナル/小学館
販売元:アミューズソフトエンタテインメント
品番:ASBY-4336

特典として、「おくりびとの、おくりびと。」と題したメイキング映像や、未公開映像「納棺の儀」、予告編集を収録。初回限定のみ豪華特製アウターケース付きのパッケージ仕様。
オリコンニュースを優先ソースに追加してGoogle検索に頻繁に表示させよう

関連写真

  •  
  •  
  •  

オリコントピックス

求人特集

求人検索

  • オリコンニュースを優先ソースに追加してGoogle検索に頻繁に表示させよう

メニューを閉じる

 を検索