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邦・洋画の大作対決は『20世紀少年』に軍配! 8月の映画期待度ランキング

【夏休み映画期待度】 総合/中・高校生/専門・大学生/20代社会人/30代/40代

 『崖の上のポニョ』『花より男子ファイナル』『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』など、6?7月公開の夏休み映画が好調な動員をみせ映画シーンを盛り上げるなか、オリコンでは夏休み映画第2弾(8月公開作品)の期待度ランキングを発表。その結果、破格の製作費、超豪華キャストにより壮大なスケールで描かれる邦画『20世紀少年』(8月30日公開)が圧倒的な支持を集めてトップに立った。次いで、出演作が日本でも確実な動員が見込めるスター、ウィル・スミス主演の『ハンコック』(8月30日公開)が2位にランクインした。

『20世紀少年』(C)1999, 2006 浦沢直樹 スタジオナッツ/小学館(C)2008 映画「20世紀少年」製作委員会 

『20世紀少年』(C)1999, 2006 浦沢直樹 スタジオナッツ/小学館(C)2008 映画「20世紀少年」製作委員会 

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 8月公開のラインナップを見回しても、やはりこの作品の注目度の高さはだれもが納得してしまうところだろう。主要キャストは約300人、50年にわたる壮大なストーリーを総製作費60億円をかけ、3部作として製作する『20世紀少年』。5月に行われた製作発表で披露されたフッテージ映像は、原作コミックの最大の魅力のひとつであるサスペンス叙事詩的なストーリー展開、豪華キャスト陣による白熱の演技、そしてVFXを駆使した大迫力の映像が報道陣を驚かせていた。

■ハリウッド大作を上回るスケール感の『20世紀少年』



『20世紀少年』(C)1999, 2006 浦沢直樹 スタジオナッツ/小学館(C)2008 映画「20世紀少年」製作委員会

 そんな『20世紀少年』の映像は、映画館での予告編や製作に参加する日本テレビ系列のテレビCMで6月から披露され、さらに原作コミックが掲載されていた小学館『ビッグコミックスピリッツ』でもフィーチャーされ、一般の幅広い層への認知が広がり、期待が高まっていた。今回の期待度ランキングでは、中・高校生から40代までのすべての世代のランキングを制し、総合1位を獲得している。

 アンケートでは、「あの『20世紀少年』ですからね!キャスティング、ストーリー、すべてに期待しています」(30代/女性/愛知)「あの世界観や計算しつくされた物語を実写でどこまで表現できるのか楽しみ」(20代社会人/男性/大阪)「主演級の俳優がこれでもかというくらい出演している豪華さだけでも観に行く価値がありそう」(40代/女性/大阪)といった熱い声が多く寄せられている。

 現在、製作に関しては、3部作のうちの第1部(8月30日公開)が完成し、第2部(2009年1月31日公開)の撮影が終盤に入っている状況。メインキャストのひとりとなる悪の親玉“ともだち”や、大々的にオーディションが行われたていたマドンナ的存在のカンナの配役についてはまだ発表されていない。この先のメディア発表での話題作りとともに、配給の東宝では、第1部の公開に向けて、ハリウッド大作に負けないスケール感を全面に打ち出し、夏休み時期でにぎわう映画館でのアピールに注力する。

■大ヒットを連発するウィル・スミスが異色のヒーローに



『ハンコック』(C)2008 Sony Pictures All Rights Reserved.

 そして、2位には、原作がないオリジナル脚本の“嫌われもののヒーロー”というキャラクターをウィル・スミスが演じる『ハンコック』がランクインした。全米で7月4日に公開された『ハンコック』は、米映画興行ランキングで初登場1位を獲得。これによりスミス主演の1位獲得映画は8本目になり、さらに並みいるハリウッドスター未踏の「8作品連続の興行収入1億ドル超え」を達成。その話題は日本でも伝えられていた。

 『ハンコック』の世代別ランキングでは30代で2位、40代で3位。今のところ、この世代を中心に高い支持を得ており、「今までにないヒーローもので、観点がおもしろい」(40代/女性/北海道)「ウィル・スミスの適役っぽい設定と、少し違った形のヒーロー象の演技に期待」(30代/男性/兵庫県)という声が寄せられている。

 『幸せのちから』(2006年)『アイ・アム・レジェンド』(2007年)など近作でも主演作が立て続けに大ヒットを記録していたスミスは、これまでの着実なヒット作の積み重ねにより、ここ日本でも今や確実に観客が呼べるハリウッド・スターとして広く認知されている。そんなスミスを次代のスターとして期待する集英社は、自社22誌で応援キャンペーンを展開し『ハンコック』をバックアップ。公開目前の8月20日頃にはスミスの来日も予定されており、『ハンコック』の盛り上がりは、まだまだこれからが本番といえるだろう。

■若年層、音楽ファンを巻き込んで盛り上がる『DMC』


『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』(C) 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.


『デトロイト・メタル・シティ』(C)2008「デトロイト・メタル・シティ」製作委員会

 一方、世代別の中・高校生、専門・大学生のランキングでともに2位にランクイン。若年層からの期待が高まっているのが、人気コミックが原作の松山ケンイチ主演『デトロイト・メタル・シティ』(8月23日公開)だ。理想と現実のはざまに苦しむ主人公の姿を、音楽を通してコミカルに描く原作は、音楽好きのコアファンを多く持ち、音楽関係者や芸能人などにも支持者が多い。

 アンケートでは、「松山ケンイチの変貌ぶりがおもしろいです。原作では放送禁止ワードが多々ありましたが、映画でどうなるのか期待と不安…」(専門・大学生/女性/京都)「クラウザーをちゃんと演じられるのか、演奏シーンはどうなっているのか見所たっぷりで楽しみです」(中・高校生/男性/東京)など。

 もともとのコミックファン、音楽好きの若年層、主人公を演じる松山ファンからの熱い期待を集める。“音楽で人々に夢を与える”というテーマに真正面から向き合い、渋谷系ポップス、ヘヴィメタルといった“音楽”を劇中でしっかりと取り上げるところなどは、30代以降の音楽ファンにも共感を得ることだろう。あのKISSのジーン・シモンズが出演しているのも興味深い。そのコミックのおもしろさがそのまま実写になった世界観がどこまで幅広い層に伝わるか、映画公開後の動向にも注目したい。

■この先の動向が注目される『ダークナイト』


(TM) & (C) DC Comics (C) 2008 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

 ひとつ気になるのが、今回の総合ランキングでは5位圏外となった『ダークナイト』(8月9日公開)だ。“闇の騎士”と題する本作は、2005年に公開され大ヒットした『バットマン ビギンズ』の続編。全米では7月18日に公開されるや、『スパイダーマン3』を上回る公開初日3日間興行収入の歴代新記録(1億5534万ドル)を樹立していた。

 『ダークナイト』は、今回のアンケート調査時期には、日本では宣伝がまだほとんど行われていなかったことなどから、とくに若年層への認知度が低く、ランキング圏外という結果になった。しかし、これまでの関係者・マスコミ向けの試写では、取り上げるテーマや練りこまれたストーリー展開、クリスチャン・ベールと故ヒース・レジャーによる観る者の心を揺さぶるまでの演技などが非常に高い評価を得ており、今年の洋画No.1との呼び声も高い。また、ヒースのオスカーへのノミネートが早くも取りざたされるなど、いろいろな話題に事欠かない作品となっている。

 8月の映画興行ランキングでは、この『ダークナイト』と『20世紀少年』のデッドヒートが見られることになるかもしれない。

夏休み映画 期待度ランキング第1弾(6?7月公開作品)
※映画期待度ランキングの詳細は週刊オリコン BiZ誌に掲載

【夏休み映画期待度】 総合/中・高校生/専門・大学生/20代社会人/30代/40代


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  • 『ハンコック』(C)2008 Sony Pictures All Rights Reserved. 
  • 『ハンコック』(C)2008 Sony Pictures All Rights Reserved. 
  • 『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』(C) 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED. 
  • 『デトロイト・メタル・シティ』(C)2008「デトロイト・メタル・シティ」製作委員会 
  • (TM) & (C) DC Comics (C) 2008 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. 
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