| 今、若い世代を中心に絶大な人気を誇っている作家、山田悠介氏。2001年に『リアル鬼ごっこ』でデビュー以降、『親指さがし』、『×ゲーム』、『レンタル・チルドレン』など数々の作品を発表。ホラー作品に定評があり、身近なシチュエーションの中で繰り広げられる恐怖感はリアリティを感じさせるもので、若い世代に人気なのもそれが理由といわれている。そんな人気作家山田悠介氏が、オリコンブログで新作『ドアD』を発表することになった。書籍化を待たずして読める話題の新作『ドアD』の誕生秘話を聞いた。 (インタビュー/広川たかあき 写真/陶山勉) 極限状態に置かれた友達同士が見せる イヤな面や意外なやさしさを描いた ── 最新作『ドアD』は、どのようなところからアイデアを考えられたのですか? 山田:ブログで発表されるということもあって「どこかマンガっぽい話にしたいな」と思ったんです。それで以前、コミックの原作を頼まれた時に、同じ『ドアD』というタイトルのストーリーを書いたことを思い出したんですよ。 | プロフィール 山田悠介(やまだゆうすけ) 1981年東京都生まれ。2001年に「リアル鬼ごっこ」でデビュー。発売直後から口コミで評判となり、70万部を超える大ベストセラーとなる。その後も『親指さがし』『×ゲーム』『レンタル・チルドレン』(幻冬舎)、『特別法第001条 DUST』(文芸社)など、快調なペースで作品を発表。若い世代の絶大な支持を得ている。 | |
| ―― では、そのコミックと今回の小説とは? 山田:タイトルは同じでも、ぜんぜん違ったものになってます。コミックのほうはかなり短い話だったし。 ―― 書いている時には、その場面を思い浮かべたりされるんですか? 山田:そうですね。常に映像化されたらいいなあって、思いながら書いているので。 ―― その逆で、映画などからアイデアを得ることも? 山田:アクションものをよく見てたので、カーチェイスのスリル感などからは、影響を受けているのかなって思います。 ―― ホラー映画はどうですか? 山田:ホラー映画は、これがダメなんですよ(周囲から驚きの声が)。ホラーと女性が苦手なんです(笑)。 ―― それは山田作品以上に意外な真相ですね(笑)。今回も読み始めた方は、意外な展開の連続でどんどん話に引き込まれていくと思いますが、最初から完全に結末を決めて書かれるのですか。 山田:マンガ原作の時には、前もっていくつかラストの案を考えていたのですが、実はそれが全部却下されてしまったんですよ。仕方がないので、別の結末を作ったのですが、今回小説を書いている時も、最初はそれが頭にありました。ただ、書いてるうちに「なんだ、それ?」って自分で白けてしまって。そこで、結末をガラっと変えました。これなら読んでる人も「ああ、そうか!」って、納得してくれると思います。 ――結末を読むのが楽しみですね。ところで、ストーリーを一部紹介すると、登場する大学生の仲間たちがナゾの部屋の中に仕掛けられたトラップによって、次々と危機にさらされていくわけですが。 山田:友達のために犠牲になることを選ぶ仲間や、仲間を裏切ってでも生きようとする奴らもいて。極限状態に陥ったときに見せる、イヤな面とか、逆に思いがけない優しさとか、そんな人間のやり取りに注目してほしいですね。ちなみに、もしぼくが登場人物だったら、まっ先に友達を助けますけど。(註・この発言に(笑)を付けるかどうか、山田氏と取材陣の間で、熱い論戦が繰り広げられたのだった…) 次へ→ | ||
2006/11/04