| 邦楽アーティストの国外での展開を活発化 ユニバーサルミュージックが海外ライセンスを強化へ ユニバーサルミュージック(UMK)ではこれまで、特にアジア市場については、邦楽アーティストのライセンス展開を積極的に行ってきた。最近では、DREAMS COME TRUEや森山直太朗、柴咲コウらがアジア各国で人気で、これらのアーティストの場合は、国内リリースからほぼ1週間程度のタイムラグをもって、アジア各国でも正規のライセンス盤がリリースされている。 直近では9月にAI、mihimaru GT、雅-miyavi-の新作が、10月にも久石譲の新作がそれぞれアジア各国でリリースされているが、アジア市場の一つの特長として、ドラマやCMなどの映像関連と連動していったん定着したアーティストは、その後のセールスも好調が続くという。 そこで、UMK社では邦楽作品をアジアだけに留まらず、全世界のマーケットにのせていくため、今年7月、その“国際業務担当”を増員。邦楽アーティストの海外展開を本格化させようという動きを示している。折から、ムックが昨年から今年 | |
| にかけ、ドイツ、フランス各地で単独公演を成功させる活躍を見せ、昨年11月に1stアルバム『BEEF or CHICKEN』を国内リリースしていたTERIYAKI BOYZは、今年春のアジア諸国でのリリースに続き、8月から9月にかけ、欧州でも同作をリリース。その音楽性に加えて英語も堪能なAIらも含め、UMK社アーティストが欧米で活躍する土壌も生まれつつある。 「日本のアーティストを日本のアーティストとして展開するというより、アジアのアーティストとして欧米なども視野に入れて展開していくという感覚」と語るのは、7月に国際業務担当に異動し、8月初旬から1ヶ月かけ、ロンドンのユニバーサルミュージックグループインターナショナル(UMGI)本部の他、ドイツ、香港、台湾と各地のオフィスで研修を行ってきた同社・山中ひかり氏だ。 例えば、他の欧州地域にむけてのライセンス、プロモートについて長い伝統をもつドイツのユニバーサルミュージックでは“on the jobトレーニング”とし、国外戦略専門セクションの一スタッフとして丸一週間一緒に動き、UMGI本部では、コロンビアから全世界での成功を手中にしたフアネスの事例などを検証。また、全世界のユニバーサルミュージックグループ(UMG)のスタッフが利用するイントラネットシステム“The Globe”の活用ノウハウについても「叩き込まれました」(山中氏/以下同)という。 帰国後の山中氏がまず取り組んでいるのは、このThe Globeなども活用した、国内アーティストの世界に向けての情報供給の仕組み作りだ。The GlobeはUMGの各国スタッフが、他の地域のアーティスト情報やオフィスごとのニュースなどを自由に閲覧できるシステムで、特にアーティスト関連については音や映像などもアップロードされ、プロモーション展開などの情報も付加される。 従来、日本のアーティストの場合は、リリースが確定し、ディーラー向け注文書ができあがるタイミングで限定的な情報出しを行ってきたが、今後、海外での稼動を見込めるアーティストについては、「只今、アルバム制作中」といったものまで含め、情報自体の大小に関わらず、英語のフォーマットでの情報提供を恒常的に行っていく。10月中にはこれらベーシックなインフラを完成させ、全世界のUMG各オフィスへのはたらきかけを本格化させたいという。 「例えば、日本のアーティストの海外進出には言葉の問題が障壁になるともよく言われますよね。しかし良い音楽は、歌詞が日本語で、何が歌われているかがわからなくても良い音楽です。日本語だから海外では大きなセールスを見込めないかもしれないというのなら、まず在庫を発生させない配信という手段で紹介し、うまくいきそうならパッケージリリースも、というかたちだってとることができる。そんなことを一例に、様々な手法にトライしていきたいと思っています」。 |
2006/11/01