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鈴木亮平が語る『TOKYO MER』の進化「喜多見先生は、もう一つの“職業”」

 劇場版『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜南海ミッション』(公開中)で主演を務める鈴木亮平。新メンバーの加入や沖縄での長期ロケなど、新たな挑戦が重なった現場を経て、彼が感じたこととは──。「俳優と医師の間のような、“MERチーフ”という新たな職業が自分の中に生まれている」と語る鈴木が、『TOKYO MER』に込めた想いを明かす。

TOKYO MERから南海MERに出向中の喜多見幸太(鈴木亮平)=劇場版『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜南海ミッション』(C)2025 劇場版『TOKYO MER』製作委員会

TOKYO MERから南海MERに出向中の喜多見幸太(鈴木亮平)=劇場版『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜南海ミッション』(C)2025 劇場版『TOKYO MER』製作委員会

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【動画】南海MERのメンバーからのメッセージ


 「TOKYO MER」とは、手術室を搭載した大型車両“ERカー”で事故や災害現場に駆け付け、患者の命を救うために自らの危険を顧みず奮闘する、東京都知事直轄の救命医療チーム。今作では、鹿児島と沖縄にまたがる海に浮かぶ島々をカバーする「南海MER」が誕生。TOKYO MERのチーフドクター・喜多見幸太(鈴木)と看護師・蔵前夏梅(菜々緒)が指導スタッフとして派遣される中、とある南の島で噴火が発生。南海MERのメンバーが島民全員の救出に挑む。

――映画が無事に公開を迎えた今のお気持ちは?

鈴木:ホッとしています。今回は本当に挑戦の連続でした。新メンバーの加入、東京近郊ではなく沖縄での長期ロケ、そして“船”を使った撮影。すべてが初めてで、スケールもこれまでで最大。不安もありましたが、とにかく全力でやるしかなかった。完成した映像を観て、松木彩監督の手腕に改めて感動しました。「松木さん、すごいな」と、心から思いました。

――松木監督は、「鈴木さんの存在に何度も支えられた」と語っていました。新メンバーの高杉真宙さんや生見愛瑠さんからも、「現場にもうひとり医療監修の先生がいるようだった」と聞きました。

鈴木:オペシーンでは、どの臓器が損傷していて、どんな処置が必要か、全員が同じ認識を持っていないと成立しません。俳優は実際に医療行為をするわけではありませんが、動きや視線、手の位置ひとつで説得力がまったく変わってくる。だからこそ、全体の理解を共有することが大切だと思っています。

 僕はタブレットに、臓器や血管などを個別に、あるいは重ねて表示できる人体アプリを入れて使っていました。「今、この臓器はこういう状態だから、ここをこう切開して、この方向からアプローチしよう」といったことを、みんなと確認しながら撮影に臨んでいました。

 医療知識はそう簡単に習得できるものではありませんし、「TOKYO MER」のメンバーは連続ドラマやスペシャルドラマ、前作の劇場版を通じて積み重ねがありますが、「南海MER」のメンバーにとってはすべてが初めて。それでも、彼らは本当にすごいスピードで追いついてくれました。

――菜々緒さんが「新幹線で“お医者さまいらっしゃいますか?”というアナウンスが流れたとき、鈴木さんがいたら手を挙げるんじゃないかと思った」と仰っていました。

鈴木:実際にカメラの前で心臓マッサージをしたり、AEDを使ったりするので、正しいやり方を学んでいるため、少しでも役に立てるんじゃないか──そんな気持ちはありますね。

――今作ではまさに、医療従事者でなくても、少しでも役に立てることがあれば協力し合う姿が描かれていて、印象的でした。

鈴木:僕も最初に台本を読んだとき、そう感じました。「誰もがヒーローになれる」──それが今回の大きなテーマだと。喜多見は今回、一歩引いた立場で、仲間の成長を見守る存在になっています。「南海MER」のメンバーや島の人々が、人を助けるという目的のもとで自然とひとつになっていく。そこに、この作品の核心があると思いました。

――CGを用いるシーンも多かったと思いますが、演じるうえで意識されたことは?

鈴木:今はCG前提の撮影も当たり前ですが、「実際はどうなのか」が重要だと思います。たとえば火山の噴火や火砕流のシーンで、火山灰をかぶった人がどうなるのか、どれほどの恐怖なのか。そういった部分を共演者やエキストラの方たちとも共有するために、参考になりそうなドキュメンタリー映像を編集して、みんなで観たりもしました。

――鈴木さんにとって“喜多見先生”はどのような存在ですか?

鈴木:喜多見という役は、もうひとつの“職業”のような感覚があります。俳優と医師の中間にある、MERチーフという特別な存在ですね。現場では「どう演じるか」ではなく「どう助けるか」を考える。どの患者から救うべきか、どんな声をかけるべきかを、段取りの段階から自分たちで考えて、監督に提案し、映像に落とし込んでいく。俳優と医師の“あいだ”のような、不思議な立ち位置にいるように感じます。

――この作品と出会ったのは、コロナ禍が始まった頃でしたね。

鈴木:現実とリンクした作品で、実際に命と向き合う医療従事者にエールを送りたい──それがこの作品のはじまりでした。それだけに、「それっぽい演技」で終わらせるわけにはいかない、という思いが常にありました。医療現場の“魂”を、自分たちで理解し、表現しなければいけない。フィクションでありながら、リアルな重みを持った作品にしようという意識は強かったですね。

――最後に、まだ本作を観ていない方へメッセージをお願いします。

鈴木:ご家族で観に来てほしいです。特にお子さんのいるご家庭にはぜひ。この作品に関わるようになってから、子どもたちや10代の方々からたくさんお手紙をいただくようになりました。「医者になるために頑張っています」「看護師を目指しています」といった言葉や、「いつかお医者さんになります!」というようなメッセージもたくさん届いていて、本当にうれしく思っています。人を助けるって、こんなにかっこいいことなんだよ──その思いを子どもたちに届けたいという気持ちが強くあります。だからこそ、ぜひご家族で観に来ていただけたらうれしいです。

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