世界中に多くのファンがいる小説家・村上春樹の作品が、初めてアニメーション映画化され、来年(2024年)初夏に劇場公開されることが明らかになった。タイトルは、『めくらやなぎと眠る女』。音楽家でアニメーション作家のピエール・フォルデスが、村上の6つの短編(「かえるくん、東京を救う」、「バースデイ・ガール」、「かいつぶり」、「ねじまき鳥と火曜日の女たち」、「UFOが釧路に降りる」、「めくらやなぎと、眠る女」)を翻案した作品となる。
フォルデス監督にとって初の長編アニメーションで、自らライブ・アニメーション」と呼ぶ、実写撮影をベースにしたアニメーション制作技法で作られている。村上春樹作品の不思議かつ生々しいリアリティを再現することに挑み、昨年6月のフランス「アヌシー国際アニメーション映画祭」でプレミア上映されると、審査員特別賞を受賞。
今年3月に新しく始まった「新潟国際アニメーション映画祭」では第1回グランプリに輝いた。新潟国際アニメーション映画祭で審査員を務めた押井守氏は「現代文学を表現する最適のスタイルなんじゃないか」と評していた。
監督自ら手掛けた音楽も、レザルク・ヨーロッパ映画祭作曲賞を受賞するなど、世界各国の映画祭に出品され高い評価を得ている同作は、村上春樹作品原作の『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)や『バーニング』(イ・チャンドン監督)などと並べて紹介されるほか、東日本大震災を背景にした作品として、ヨーロッパでは新海誠監督の『すずめの戸締まり』と併映されるなど、すでに海外では公開が広がっている。
なお、フォルデス監督は、今月28日に早稲田大学国際会議場で行われる国際シンポジウム「世界とつながる日本文学〜after murakami〜」にパネリストとして、11月5日には「第10回新千歳空港国際アニメーション映画祭」(https://airport-anifes.jp/news_jp/13935/)での上映時にゲストとして登壇する予定。
■あらすじ
2011年の東京。東日本大震災から5日後、刻々と被害を伝えるテレビのニュースを見続けたキョウコは、置き手紙を残して小村の元から姿を消した。妻の突然の失踪に呆然とする小村は、図らずも中身の知れない小箱を女性に届けるために北海道へと向かうことになる。
同じ頃のある晩、小村の同僚の片桐が家に帰ると、そこには2メートルもの巨大な「かえるくん」が彼を待ち受けていた。かえるくんは迫りくる次の地震から東京を救うため、こともあろうに控えめで臆病な片桐に助けを求めるのだった――。めくらやなぎ、巨大なミミズ、謎の小箱、どこまでも続く暗い廊下――大地震の余波は遠い記憶や夢へと姿を変えて、小村とキョウコ、そして片桐の心に忍び込む。人生に行き詰まった彼らは本当の自分を取り戻すことができるのだろうか…。
■日本公開にあたって、ピエール・フォルデス監督からのメッセージ
『めくらやなぎと眠る女』が日本で公開されると聞いて、とても幸せな気分です。この映画は、純粋なひらめきと野心の両方から生まれました――史上最も偉大で最もインスピレーションにあふれた作家の作品から得たひらめきと、アニメーションにおいてテクニックだけではなく語り方をも一新しようとした野心の産物なのです。
この映画は、さまざまな物語とキャラクターを絡み合わせつつ、2011年の地震と津波という大きな出来事が、登場人物たちをいかに目覚めさせ、自分の人生を生きようと試みさせるのかを探っていきます。
私が村上春樹の小説を読んでいるときに感じたような、そしてこの映画を作っているときに感じたような大きな刺激を、観客に感じてほしいと思っています。私にとってこの映画は、控えめに言っても近年作られた最も革新的な長編アニメーションなのです。この映画が、優れたアニメーションを生み出すことで知られた国で公開されることに興奮しています。私はこの映画の脚本を、新幹線の中でお弁当を食べながら書き終えたのですから、なおさらです!
フォルデス監督にとって初の長編アニメーションで、自らライブ・アニメーション」と呼ぶ、実写撮影をベースにしたアニメーション制作技法で作られている。村上春樹作品の不思議かつ生々しいリアリティを再現することに挑み、昨年6月のフランス「アヌシー国際アニメーション映画祭」でプレミア上映されると、審査員特別賞を受賞。
今年3月に新しく始まった「新潟国際アニメーション映画祭」では第1回グランプリに輝いた。新潟国際アニメーション映画祭で審査員を務めた押井守氏は「現代文学を表現する最適のスタイルなんじゃないか」と評していた。
なお、フォルデス監督は、今月28日に早稲田大学国際会議場で行われる国際シンポジウム「世界とつながる日本文学〜after murakami〜」にパネリストとして、11月5日には「第10回新千歳空港国際アニメーション映画祭」(https://airport-anifes.jp/news_jp/13935/)での上映時にゲストとして登壇する予定。
■あらすじ
2011年の東京。東日本大震災から5日後、刻々と被害を伝えるテレビのニュースを見続けたキョウコは、置き手紙を残して小村の元から姿を消した。妻の突然の失踪に呆然とする小村は、図らずも中身の知れない小箱を女性に届けるために北海道へと向かうことになる。
同じ頃のある晩、小村の同僚の片桐が家に帰ると、そこには2メートルもの巨大な「かえるくん」が彼を待ち受けていた。かえるくんは迫りくる次の地震から東京を救うため、こともあろうに控えめで臆病な片桐に助けを求めるのだった――。めくらやなぎ、巨大なミミズ、謎の小箱、どこまでも続く暗い廊下――大地震の余波は遠い記憶や夢へと姿を変えて、小村とキョウコ、そして片桐の心に忍び込む。人生に行き詰まった彼らは本当の自分を取り戻すことができるのだろうか…。
■日本公開にあたって、ピエール・フォルデス監督からのメッセージ
『めくらやなぎと眠る女』が日本で公開されると聞いて、とても幸せな気分です。この映画は、純粋なひらめきと野心の両方から生まれました――史上最も偉大で最もインスピレーションにあふれた作家の作品から得たひらめきと、アニメーションにおいてテクニックだけではなく語り方をも一新しようとした野心の産物なのです。
この映画は、さまざまな物語とキャラクターを絡み合わせつつ、2011年の地震と津波という大きな出来事が、登場人物たちをいかに目覚めさせ、自分の人生を生きようと試みさせるのかを探っていきます。
私が村上春樹の小説を読んでいるときに感じたような、そしてこの映画を作っているときに感じたような大きな刺激を、観客に感じてほしいと思っています。私にとってこの映画は、控えめに言っても近年作られた最も革新的な長編アニメーションなのです。この映画が、優れたアニメーションを生み出すことで知られた国で公開されることに興奮しています。私はこの映画の脚本を、新幹線の中でお弁当を食べながら書き終えたのですから、なおさらです!
2023/10/16