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渡部篤郎、“役者歴”数えたことない キャリア積むほど芝居難しく「若い方の演技も学ばなければ」

 俳優の渡部篤郎堤幸彦監督がこのほど、2人が17年ぶりに手を組んだテレビ朝日系オシドラサタデー『ノッキンオン・ロックドドア』(毎週土曜 後11:00)のスペシャル対談を実施。渡部が自身の“役者観”を語った。

『ノッキンオン・ロックドドア』スペシャル対談を行った(左から)渡部篤郎、堤幸彦監督(C)テレビ朝日

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 渡部と堤監督は、ドラマ『ケイゾク』(1999年)&『ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer』(2000年)を皮切りに、『愛なんていらねえよ、夏』(2002年)、『巷説百物語 狐者異』(2005年)、『巷説百物語 飛縁魔』(2006年)でタッグを組んで以来、本作で17年ぶり、連ドラでは21年ぶりに手を組むこととなった。

 同作は、ミステリー作家・青崎有吾氏の同名タイトル小説シリーズを、堤監督のもと松村北斗(SixTONES)と西畑大吾(なにわ男子)が主演し、実写化。松村演じる【トリック=不可能(HOW)専門探偵】御殿場倒理と、西畑演じる【動機や理由=不可解(WHY)専門】片無氷雨が、ほほ笑ましくもヒリヒリする人間ドラマも紡ぎながら、数々の難事件に挑む本格ミステリー。渡部はW探偵の恩師で、犯罪社会学ゼミの教授・天川考四郎を演じる。

『ノッキンオン・ロックドドア』スペシャル対談を行った渡部篤郎(C)テレビ朝日

『ノッキンオン・ロックドドア』スペシャル対談を行った渡部篤郎(C)テレビ朝日

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――今回は21年ぶりの連ドラ再タッグ。久々にご一緒されて、どんなことを感じられましたか?

【堤】渡部さんはカッコいい男の代表。そのカッコよさは最初に組ませていただいた時からずっと目の当たりにしていましたし、だからこそ過去の作品ではあえて変なこともやっていただいたりしたんです。でも今回は、そのカッコいい男性がさらにカッコよくなって、年を取るとどうなるんだろう、と。それをすごく見たかったんですよ。そうしたら今回、役衣裳のスーツもご自身で仕立てられて、やっぱりちょっと僕らとは異次元のカッコよさがある!これが教え子であるW探偵の精神の基本になっているという説得力も含め、とてもいい立ち位置で撮っていくことができましたね。

【渡部】最近は気負わずプレーンな気持ちで現場へ行き、お芝居に挑めているかなという感覚があるのですが、実はこれが私にとっては一番難しいことでもあるんです。しかも堤さんと組むとなると、期待するところもたくさん出てくるわけです。そういったものを全部なしにして、役に徹するという点で、今回はまたひとつ“いい試練”になりました。

【堤】役者と演出家という意味では、今回は本当にフラットかつプレーンな感じで臨めましたね。僕もかつては自分の思いがグワッと凝縮している時期がありましたけど、昔は渡部さんも役者としての気負いみたいなものがあって…。そんな渡部さんが当時すごくよかったんです!でも現場では、その思いに見合うような高いレベルの演技やアクションは求められない。当時はそのギャップにだいぶ苦しまれたんじゃないかなって、傍から見ていて思いました。

【渡部】言葉にはしていませんが、若い頃はきっとそう思っていました。でも、それはあくまで個人の思い。作品はお客さんに見ていただいて成立するものですから、今はあまり気にしなくなりましたね。

【堤】渡部さんはだんだん達観され、この10年くらいは気負わずにいろんな役や言葉を楽しめるようになっていらっしゃるのかな、という印象です。ただ、年齢と共に自然体となった今も、とてつもない存在感を放っていらっしゃる!僕はこれが撮りたかったんです!!これはなかなか…やろうとしたってできない、スゴいことですよ。この段階で久々に組めて、本当によかったです!ちなみに、もう何年、役者をやっていらっしゃいますか?

【渡部】実は、自分で何年やっているか数えたことがないんです。そこに必要性を感じないといいますか…お芝居はキャリアを積むごとにどんどん難しくなっていきますし、若い方の演じ方なども学んでいかなければいけないところがありますから。

『ノッキンオン・ロックドドア』スペシャル対談を行った(左から)渡部篤郎、堤幸彦監督(C)テレビ朝日

『ノッキンオン・ロックドドア』スペシャル対談を行った(左から)渡部篤郎、堤幸彦監督(C)テレビ朝日

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――渡部さんから堤監督をご覧になって、昔と変わったと感じられた部分はありますか?

【堤】どうですか?ご覧の通り、今では“じいさん”ですよ!

【渡部】前から“じいさん”みたいでしたから(笑)。というのも、堤さんを見ていると、すごい人生観を持った方なんだろうなと感じるんです。その人生観が今回も映像にも出ているのではないかな、と。

【堤】恥ずかしいので、もうここらへんにしといてください(笑)。

『ノッキンオン・ロックドドア』スペシャル対談を行った堤幸彦監督(C)テレビ朝日

『ノッキンオン・ロックドドア』スペシャル対談を行った堤幸彦監督(C)テレビ朝日

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――渡部さん演じる天川教授のキャラクターは、どうやって造形されたのでしょうか?

【渡部】今回は天川がこういう人間だと明確に分からせるようなシーンがあまりないんです。となると、演じる上で軸となるのは彼の人生観しかない。あまり余計なことはせず、ご覧になった方々にその人生観を感じ取っていただければラッキーかな、と思って演じています。

【堤】天川は、視聴者がいろんなことを想像できる立ち位置にいる人物ですよね。あと、何と言っても最大のこだわりポイントは、渡部さんが自らオーダーして作られたスーツですよ!
【渡部】もともと僕はもう少し違う感じを想像していたのですが、最初の打ち合わせで堤さんからブリティッシュ風にしてほしいと言われましたので、その線で突き詰めてみよう、と。20年来の付き合いになるビスポーク職人さんと相談し、監督のイメージをもとに天川のキャラクターを意識したデザインに仕立てていただきました。生地は監督に選んでいただいたのですが、やはりこうやって考え抜いた洋服を着ると、天川として動きやすくなります。

【堤】僕は天川に完璧なスタイルであってほしいと思っていたのですが、今回は渡部さんがスーツだけでなく、ネクタイや時計、眼鏡も選んでくださったんですよ。まさに渡部さんのダンディズムの結晶!天川のイメージにもぴったりで、素晴らしいです。

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  1. 1. 渡部篤郎、“役者歴”数えたことない キャリア積むほど芝居難しく「若い方の演技も学ばなければ」
  2. 2. 堤幸彦監督「『ノキドア』ずっと続けたい」 松村北斗&西畑大吾を渡部篤郎も絶賛「人間性が美しい」

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