岸優太(27)が映画初主演する『Gメン』が25日、公開を迎える。今作で、岸が演じるのは空回りすることもあるが、まっすぐで情に篤(あつ)い主人公・門松勝太。そして勝太の“相棒”的な存在となっていく瀬名拓美を演じた竜星涼(30)が合同インタビューに参加し、作品にも反映された青春感あふれる撮影現場の様子を回想。イジりイジられ、すっかり息ぴったりとなった2人が今作の裏側や見どころを語ってくれた。
今作は2014年から18年まで『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で連載された小沢としお氏の代表作を『おっさんずラブ』『極主夫道』シリーズで知られる瑠東東一郎監督が実写化。問題児ばかりが集う“G組”に転入してきた勝太が、クラスメイトや上級生といった仲間たちと全力で生きる姿を、ハードなアクションとアツい友情で描いた、最高の青春エンターテインメント。
「とにかくモテたい!」。でも女子たちからは一蹴され、空回りしまくる勝太は、いつもポジティブでとにかく全力、そして実はケンカ最強。いつのまにかG組の面々からも慕われる(?)ようになる。一方、ワケあってA組からG組に転落してきた天然イケメン・瀬名は、“瀬名ガールズ”にいつも囲まれているモテモテっぷりが印象的な“プリンス”。ケンカも強く、いつしか2人は抜群のコンビネーションを発揮していくように…。
■岸優太&竜星涼、まさかの高校生役に戸惑いも…
――まず、今作の出演のオファーを受けた時の印象は。
岸:やっぱり「『Gメン』ってなんだ?」っていうことですよね(笑)。自分が知っている『Gメン』は万引きGメンだったので、そっちの類の作品かと…。ふたを開けてみたら、原作はものすごく男臭く笑わせていただきました。(周囲も)万引きGメンの話だと思っていたみたいです(笑)。
竜星:原作はオファーをいただいて初めて知ったんですけど、瑠東さんと、面白いことをまたやろう、みたいなところから始まり、今回はどういう役かと聞いたら『すごくイケメンな役』だと(笑)。久々にイケメンの役だと聞いて、心躍りました。
――今回は、一見、高校生に見えない年代のキャストが高校生役を演じることも見どころとなりますが、ご自身ではどのように感じましたか。
竜星:最初は、ちょっと大丈夫かな?と。この撮影をしているときはまだ20代だったんですけど、公開するときにはもう30歳なので。でも、気づいたら年上の高良健吾さんや田中圭さんも高校生役を演じていたので大丈夫だな、と(笑)
岸:やっぱり最初は違和感ありましたね。僕も大丈夫かな、という気持ちもあったんですよ、鏡でよく見ると、青ひげ感が残っちゃっているし…。でも、映像を観てみるとやっぱりいろんな方のおかげで、ものすごくいい方向にいきましたね。
――久々の制服姿を鏡で見たときはどうでしたか。
竜星:僕は爆笑ですよ(笑)今回、一緒に演っている矢本悠馬は、ずっと俺に『え、キツイって』『瀬名は違うって』と…瀬名はいわゆる今をときめく、もっと若い子でなければいけないって(笑)。俺も俺でみんなに対してずっと厳しいと思ってた。悠馬に関しては、キャラクター的にいいけど、ずっとみんなして『キツイな』と言い合っていたけど、だんだんなじんでいったんじゃない?(岸に向け)キュンキュンしてくれた?
岸:キュンキュンですか…?
竜星:(瀬名を)イケメンだと思ってくれた?
岸:いや、それは…(笑)でも映像を観たらやっぱりすごいなって。近くにいすぎるとわからないんですよ。
竜星:映像を観たら?近くにいてもイケメンだなって大体の俳優さんてそういうこと言ってくれるよ。
岸:いや、それはやっぱりウソを言う方が失礼なので。
竜星:ウソ!? 心外だよ!
岸:シーンが変わったら憑依(ひょうい)するのが役者さんじゃないですか。裏でずっと一緒にいたから、(イケメンぶりが)わからなくなっちゃいました(笑)。
――この人は一番ビジュアルがハマっているな、と思った人はいますか?
竜星:僕ですかね。
岸:いや…。
竜星:なんだよ、『いや』って!俺だってわかってるよ、だからみんなで『俺、大丈夫?』って聞いてたじゃん。
岸:みんなでお互いに、確認し合っていましたね(笑)
竜星:悠馬に『ダメだよ』って言われて…。でもそれぞれみんな、キャラクターに近しい部分はあったよね。ひとりタクシードライバーの方がいたけど…。
岸:りんたろー。さん(笑)。休憩中のタクシードライバーみたいってイジられてました。でも、観てみたら、ちゃんとなじんでいますよね。
竜星:悠馬と森本(慎太郎)くんはビジュアル的に出来上がっていたよね。岸くんもそう。原作のキャラクターにそっくりだよ!これだけ髪の毛を切ったのも初めてだよね?
岸:いや、切ったことありますよ。なにをそんなに言わせたいんですか(笑)褒めてくれてるんですよね?
■アドリブ連発の現場で“天然記念物”岸優太が開花 竜星涼「すごい奇跡が起きることがある」
――撮影はアドリブもとても多かったとお聞きしましたが、お気に入りのシーンはありますか。
竜星:岸くんとのやり取りは多分ほとんどアドリブ。僕はもう瑠東さんから言われたことは一つです。『岸を困らせてくれ』。それに対して僕はありもしないことをずっと言っていた(笑)
岸:毎回(言うことを)変えてくるので、こっちはドキドキで。もう心臓バクバクです。
竜星:岸くんの返してくるものは予想をはるかに超えてくる。360度ぐらい変わっちゃってるときがある。ある意味、彼はちょっと天然記念物。演じているとわかるんですけど、型にはめるよりも、泳がせる方が数倍すごい奇跡が起きることがあるんです。だから、瑠東さんもすぐ察知して、その方が面白いと思う。だから、お互い本当に笑ってるところもあります(笑)
――ちょっと岸さんが困っているところもありましたよね(笑)
岸:そうですね、そういった部分が使われちゃったりしていますね(笑)
――キャラクター的には瀬名が天然だと思うのですが、実際は岸さんの天然エピソードがもたらした撮影現場のハプニングもあったりしたのでしょうか。
竜星:本人は天然って絶対に認めないですけどね。
岸:普通に現場ではテンパってたというのがあって…
竜星:ずっと一生懸命テンパってるから、それが面白いんです。なかなかそんな役者はいない。本人がただテンパってるだけで、それが面白いってなかなか、それはすごい魅力ですよ。それがすごくこのキャラクターに合っている。
岸:いや、悪いっす(笑)。毎回、竜星くんが変えてくるので。テストでこういう感じでくるかなと思っても本番でガラッと変えてくる。逆に言えば、役になれているのかな、とも思います。
――今回、G組メンバーも、先輩、先生方も共演経験のある方々が多かったと思うのですが、現場のやり取りとかはいかがでした。
岸:みんなでグループメールとかしました。でも動いたのは最初の数日だけでしたね(笑)
竜星:まぁ、オレのこと…忘れてたよね?
岸:個人メールですね。だって名前変わったりするからわからないじゃないですか。すみません、他人行儀な感じにしちゃって(笑)
竜星:吉岡(里帆)さんは、ちょうど舞台を一緒にやっているときにこの話があったので、面白いからやろうぜ!と。今まで、全然違う感じの役に見せられるよ、と。スケジュール的にすごく厳しい中だったと思うんですけど、一緒に演っていただけて良かったです。
――岸さんは、田中圭さんと再共演でした。
岸:『お久しぶりです』と感じでフラットに。関係も出来上がっていたので、現場で会ったら、コミュニケーションをとって。いい意味で、なにも緊張感とかなく、でも仕事のときは新鮮な部分をまた見ることができてやっぱり、プロだな、と感じました。
――田中さんもアドリブが多かった?
岸:圭さんはカフェのシーンでアドリブしていたり。でも、アドリブをやってない人がいないですよね。
竜星:現場で、どれだけ自分が目立つかの勝負になっていました。その方が面白くない?って、メインキャストと、瑠東さん含めてディスカッションして。現場で面白いことがあったら、採用してくださいスタイルでやっていこうぜ、という感じだった。それがすごく良かったんじゃないかな。でも吉岡さんと3人のシーンでは現場が止まったよね(笑)俺の顔が面白いって笑いが止まらなくなっちゃって…。
岸:笑うな、笑うなと思うほど、ずっと止まらないんですよ。
竜星:ビンタもすごかったよね。あれはアドリブで、回数は、本編観ると減らされているけど結構やっている。しかも岸くんに対してはフリでやっているのに。俺に対しては段取りからテストまで、全部120%。『本番だけだよね!』とかなんとかって言っていたのに、テストのときから、俺に本気かかってくるからね。俺になんの恨みがあるんだって。まぁそういうところも使っていこうみたいな。
岸:その生感みたいなものも、すごくシーンとして生きていましたね。
竜星:そういうなんでもアリな和気あいあい。つながりなんてない、どうつなげているんだろう?ってもちろんちゃんと撮影はしているけど。どう編集されるのか不安でもある(笑)。
■岸優太、“主演として”ではなく“クラスメイト”として臨んだ現場
――そんな和気あいあいとしつつ、キャリアのある俳優さんがいらっしゃる現場で岸さんは主演としてどう振る舞おうと考えていましたか。
岸:“主演として”というのは、“クラスメイト”という感じで出させていただいている作品ですし、経験も、キャリアも、すべての上の先輩方にむしろ身を委ねていただけでした。いい意味で主演の自覚はなかったです。でも自分のできることはしようと、最善を尽くしたつもりです。
――クラスの一員として、というスタンスだったのですね。
岸:本当はカフェカーの1台や2台、用意したかったんですけど…場所がなかったから…(笑)。すみません、ちょっと用意できなかったです。主演としてしたことといえば、差し入れの一つ、二つぐらいですよね。最低限のことしかできなかったです。
竜星:(爆笑)やっぱりこの人柄というか、みんなを和ませるというか。それはもう座長として引っ張っていかなきゃ、みたいな気持ちももしかしたらあるかもしれないけど、でもそうじゃない、どこか、みんなが応援したくなる。みんながちょっとかわいがりたくなる、そんなチャーミングさが彼にあった。すごく親近感も持てるし、そのポテンシャルの高さが、すばらしいなと思うし、また2人でアクションをするシーンもあったんですが、やっぱり機敏で、瞬発力があるので、その瞬発力は絶対に、お芝居するにあたって大事だと思います。そこは岸くんの感性なのか。やっぱり真ん中に立つ、立てる人間なのかなと思いました。
――ところで、“ヤンキー”というジャンルは長く盛り上がっている印象がありますが今作ならではの見どころは。
岸:ヤンキーものには、いろんな作品がありますがこの作品はいろんなジャンルに値する作品だな、と思います。緩急が面白いですよね。ずっと闘っているだけではなく、恋愛も友情も、いろいろな要素がストーリーにある。そういう意味で、新しく、いろいろな角度から刺激をもらえる作品なので、観終わった後はいい意味で疲れると思います(笑)。
竜星:女性キャラクターも入ってくるのが新しいよね。現場はもう和気あいあいというか、本当の学生ノリというか、男って馬鹿だな、みたいなことをずっと話してワーキャーして。そんな空気感が現れていて、高校生らしい物語になっているかなと思います。僕らもずっと長回しで撮られていたのでどこを使われているのかもわからない、どう転ぶかわからない。そんな瑠東さんらしい撮り方がハマった作品だと思います。
岸:真剣すぎないからこそ、ずっと観ていられる。飽きないというか、だからこそ、この作品がすきですね。
――高橋海人(※高=はしごだか)さんも試写をご覧になったとお聞きしましたが、岸さんはなにか感想をもらいましたか。
岸:めちゃくちゃ褒めてくれて、観てくれたことが、めちゃくちゃありがたかったので僕も感謝しています。超褒めてくれました。
――最後に映画を心待ちにされている皆さんに一言お願いします。
岸:皆さんにとって夏の思い出になってほしいですし、今を楽しめること、友達や家族とその瞬間を、楽しんでいただきたいです。
竜星:イケメンな僕と映画館でお会いしましょう!(笑)
岸:間違いないです!
今作は2014年から18年まで『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で連載された小沢としお氏の代表作を『おっさんずラブ』『極主夫道』シリーズで知られる瑠東東一郎監督が実写化。問題児ばかりが集う“G組”に転入してきた勝太が、クラスメイトや上級生といった仲間たちと全力で生きる姿を、ハードなアクションとアツい友情で描いた、最高の青春エンターテインメント。
「とにかくモテたい!」。でも女子たちからは一蹴され、空回りしまくる勝太は、いつもポジティブでとにかく全力、そして実はケンカ最強。いつのまにかG組の面々からも慕われる(?)ようになる。一方、ワケあってA組からG組に転落してきた天然イケメン・瀬名は、“瀬名ガールズ”にいつも囲まれているモテモテっぷりが印象的な“プリンス”。ケンカも強く、いつしか2人は抜群のコンビネーションを発揮していくように…。
■岸優太&竜星涼、まさかの高校生役に戸惑いも…
――まず、今作の出演のオファーを受けた時の印象は。
岸:やっぱり「『Gメン』ってなんだ?」っていうことですよね(笑)。自分が知っている『Gメン』は万引きGメンだったので、そっちの類の作品かと…。ふたを開けてみたら、原作はものすごく男臭く笑わせていただきました。(周囲も)万引きGメンの話だと思っていたみたいです(笑)。
竜星:原作はオファーをいただいて初めて知ったんですけど、瑠東さんと、面白いことをまたやろう、みたいなところから始まり、今回はどういう役かと聞いたら『すごくイケメンな役』だと(笑)。久々にイケメンの役だと聞いて、心躍りました。
――今回は、一見、高校生に見えない年代のキャストが高校生役を演じることも見どころとなりますが、ご自身ではどのように感じましたか。
竜星:最初は、ちょっと大丈夫かな?と。この撮影をしているときはまだ20代だったんですけど、公開するときにはもう30歳なので。でも、気づいたら年上の高良健吾さんや田中圭さんも高校生役を演じていたので大丈夫だな、と(笑)
岸:やっぱり最初は違和感ありましたね。僕も大丈夫かな、という気持ちもあったんですよ、鏡でよく見ると、青ひげ感が残っちゃっているし…。でも、映像を観てみるとやっぱりいろんな方のおかげで、ものすごくいい方向にいきましたね。
――久々の制服姿を鏡で見たときはどうでしたか。
竜星:僕は爆笑ですよ(笑)今回、一緒に演っている矢本悠馬は、ずっと俺に『え、キツイって』『瀬名は違うって』と…瀬名はいわゆる今をときめく、もっと若い子でなければいけないって(笑)。俺も俺でみんなに対してずっと厳しいと思ってた。悠馬に関しては、キャラクター的にいいけど、ずっとみんなして『キツイな』と言い合っていたけど、だんだんなじんでいったんじゃない?(岸に向け)キュンキュンしてくれた?
岸:キュンキュンですか…?
竜星:(瀬名を)イケメンだと思ってくれた?
岸:いや、それは…(笑)でも映像を観たらやっぱりすごいなって。近くにいすぎるとわからないんですよ。
竜星:映像を観たら?近くにいてもイケメンだなって大体の俳優さんてそういうこと言ってくれるよ。
岸:いや、それはやっぱりウソを言う方が失礼なので。
竜星:ウソ!? 心外だよ!
岸:シーンが変わったら憑依(ひょうい)するのが役者さんじゃないですか。裏でずっと一緒にいたから、(イケメンぶりが)わからなくなっちゃいました(笑)。
――この人は一番ビジュアルがハマっているな、と思った人はいますか?
竜星:僕ですかね。
岸:いや…。
竜星:なんだよ、『いや』って!俺だってわかってるよ、だからみんなで『俺、大丈夫?』って聞いてたじゃん。
岸:みんなでお互いに、確認し合っていましたね(笑)
竜星:悠馬に『ダメだよ』って言われて…。でもそれぞれみんな、キャラクターに近しい部分はあったよね。ひとりタクシードライバーの方がいたけど…。
岸:りんたろー。さん(笑)。休憩中のタクシードライバーみたいってイジられてました。でも、観てみたら、ちゃんとなじんでいますよね。
竜星:悠馬と森本(慎太郎)くんはビジュアル的に出来上がっていたよね。岸くんもそう。原作のキャラクターにそっくりだよ!これだけ髪の毛を切ったのも初めてだよね?
岸:いや、切ったことありますよ。なにをそんなに言わせたいんですか(笑)褒めてくれてるんですよね?
■アドリブ連発の現場で“天然記念物”岸優太が開花 竜星涼「すごい奇跡が起きることがある」
――撮影はアドリブもとても多かったとお聞きしましたが、お気に入りのシーンはありますか。
竜星:岸くんとのやり取りは多分ほとんどアドリブ。僕はもう瑠東さんから言われたことは一つです。『岸を困らせてくれ』。それに対して僕はありもしないことをずっと言っていた(笑)
岸:毎回(言うことを)変えてくるので、こっちはドキドキで。もう心臓バクバクです。
竜星:岸くんの返してくるものは予想をはるかに超えてくる。360度ぐらい変わっちゃってるときがある。ある意味、彼はちょっと天然記念物。演じているとわかるんですけど、型にはめるよりも、泳がせる方が数倍すごい奇跡が起きることがあるんです。だから、瑠東さんもすぐ察知して、その方が面白いと思う。だから、お互い本当に笑ってるところもあります(笑)
――ちょっと岸さんが困っているところもありましたよね(笑)
岸:そうですね、そういった部分が使われちゃったりしていますね(笑)
――キャラクター的には瀬名が天然だと思うのですが、実際は岸さんの天然エピソードがもたらした撮影現場のハプニングもあったりしたのでしょうか。
竜星:本人は天然って絶対に認めないですけどね。
岸:普通に現場ではテンパってたというのがあって…
竜星:ずっと一生懸命テンパってるから、それが面白いんです。なかなかそんな役者はいない。本人がただテンパってるだけで、それが面白いってなかなか、それはすごい魅力ですよ。それがすごくこのキャラクターに合っている。
岸:いや、悪いっす(笑)。毎回、竜星くんが変えてくるので。テストでこういう感じでくるかなと思っても本番でガラッと変えてくる。逆に言えば、役になれているのかな、とも思います。
――今回、G組メンバーも、先輩、先生方も共演経験のある方々が多かったと思うのですが、現場のやり取りとかはいかがでした。
岸:みんなでグループメールとかしました。でも動いたのは最初の数日だけでしたね(笑)
竜星:まぁ、オレのこと…忘れてたよね?
岸:個人メールですね。だって名前変わったりするからわからないじゃないですか。すみません、他人行儀な感じにしちゃって(笑)
竜星:吉岡(里帆)さんは、ちょうど舞台を一緒にやっているときにこの話があったので、面白いからやろうぜ!と。今まで、全然違う感じの役に見せられるよ、と。スケジュール的にすごく厳しい中だったと思うんですけど、一緒に演っていただけて良かったです。
――岸さんは、田中圭さんと再共演でした。
岸:『お久しぶりです』と感じでフラットに。関係も出来上がっていたので、現場で会ったら、コミュニケーションをとって。いい意味で、なにも緊張感とかなく、でも仕事のときは新鮮な部分をまた見ることができてやっぱり、プロだな、と感じました。
――田中さんもアドリブが多かった?
岸:圭さんはカフェのシーンでアドリブしていたり。でも、アドリブをやってない人がいないですよね。
竜星:現場で、どれだけ自分が目立つかの勝負になっていました。その方が面白くない?って、メインキャストと、瑠東さん含めてディスカッションして。現場で面白いことがあったら、採用してくださいスタイルでやっていこうぜ、という感じだった。それがすごく良かったんじゃないかな。でも吉岡さんと3人のシーンでは現場が止まったよね(笑)俺の顔が面白いって笑いが止まらなくなっちゃって…。
岸:笑うな、笑うなと思うほど、ずっと止まらないんですよ。
竜星:ビンタもすごかったよね。あれはアドリブで、回数は、本編観ると減らされているけど結構やっている。しかも岸くんに対してはフリでやっているのに。俺に対しては段取りからテストまで、全部120%。『本番だけだよね!』とかなんとかって言っていたのに、テストのときから、俺に本気かかってくるからね。俺になんの恨みがあるんだって。まぁそういうところも使っていこうみたいな。
岸:その生感みたいなものも、すごくシーンとして生きていましたね。
竜星:そういうなんでもアリな和気あいあい。つながりなんてない、どうつなげているんだろう?ってもちろんちゃんと撮影はしているけど。どう編集されるのか不安でもある(笑)。
■岸優太、“主演として”ではなく“クラスメイト”として臨んだ現場
――そんな和気あいあいとしつつ、キャリアのある俳優さんがいらっしゃる現場で岸さんは主演としてどう振る舞おうと考えていましたか。
岸:“主演として”というのは、“クラスメイト”という感じで出させていただいている作品ですし、経験も、キャリアも、すべての上の先輩方にむしろ身を委ねていただけでした。いい意味で主演の自覚はなかったです。でも自分のできることはしようと、最善を尽くしたつもりです。
――クラスの一員として、というスタンスだったのですね。
岸:本当はカフェカーの1台や2台、用意したかったんですけど…場所がなかったから…(笑)。すみません、ちょっと用意できなかったです。主演としてしたことといえば、差し入れの一つ、二つぐらいですよね。最低限のことしかできなかったです。
竜星:(爆笑)やっぱりこの人柄というか、みんなを和ませるというか。それはもう座長として引っ張っていかなきゃ、みたいな気持ちももしかしたらあるかもしれないけど、でもそうじゃない、どこか、みんなが応援したくなる。みんながちょっとかわいがりたくなる、そんなチャーミングさが彼にあった。すごく親近感も持てるし、そのポテンシャルの高さが、すばらしいなと思うし、また2人でアクションをするシーンもあったんですが、やっぱり機敏で、瞬発力があるので、その瞬発力は絶対に、お芝居するにあたって大事だと思います。そこは岸くんの感性なのか。やっぱり真ん中に立つ、立てる人間なのかなと思いました。
――ところで、“ヤンキー”というジャンルは長く盛り上がっている印象がありますが今作ならではの見どころは。
岸:ヤンキーものには、いろんな作品がありますがこの作品はいろんなジャンルに値する作品だな、と思います。緩急が面白いですよね。ずっと闘っているだけではなく、恋愛も友情も、いろいろな要素がストーリーにある。そういう意味で、新しく、いろいろな角度から刺激をもらえる作品なので、観終わった後はいい意味で疲れると思います(笑)。
竜星:女性キャラクターも入ってくるのが新しいよね。現場はもう和気あいあいというか、本当の学生ノリというか、男って馬鹿だな、みたいなことをずっと話してワーキャーして。そんな空気感が現れていて、高校生らしい物語になっているかなと思います。僕らもずっと長回しで撮られていたのでどこを使われているのかもわからない、どう転ぶかわからない。そんな瑠東さんらしい撮り方がハマった作品だと思います。
岸:真剣すぎないからこそ、ずっと観ていられる。飽きないというか、だからこそ、この作品がすきですね。
――高橋海人(※高=はしごだか)さんも試写をご覧になったとお聞きしましたが、岸さんはなにか感想をもらいましたか。
岸:めちゃくちゃ褒めてくれて、観てくれたことが、めちゃくちゃありがたかったので僕も感謝しています。超褒めてくれました。
――最後に映画を心待ちにされている皆さんに一言お願いします。
岸:皆さんにとって夏の思い出になってほしいですし、今を楽しめること、友達や家族とその瞬間を、楽しんでいただきたいです。
竜星:イケメンな僕と映画館でお会いしましょう!(笑)
岸:間違いないです!
コメントする・見る
2023/08/25