俳優の仲野太賀が9日、都内で行われた韓国を代表する映画監督イ・チャンドンの来日イベントにシークレットゲストとして登壇。イ・チャンドン監督の作品に「出たい」という気持ちを直々にアピールした。
今月25日から東京・ヒューマントランスシネマ有楽町ほか全国で順次開催される特集上映「イ・チャンドン レトロスペクティブ4K」に先駆け、イ監督が5年ぶりに来日。この日『シークレット・サンシャイン 4Kレストア』の先行上映前にイ監督と仲野による舞台あいさつが行われた。
イ監督の長編第3作『オアシス』(2002年)を観てから「とりこになった」という仲野は、「第59回ベネチア国際映画祭」で監督賞と新人俳優賞(ムン・ソリ)を受賞した『オアシス』について「素晴らしく美しいラブストーリー」と絶賛。
これにイ監督は「観た時に少し居心地の悪さを感じる作品かもしれません。でもそれに打ち勝って、『オアシス』に登場するふたりの愛を観客の皆さんが受け入れてくれたらうれしい、と言う気持ちで作った作品です。仲野さんは私の思い通りに受け入れてくださったので、とてもうれしく思っています」と返し、監督の心をグッとつかむことに成功した仲野は思わずにっこり。
『シークレット・サンシャイン』(07年)についても仲野は「人間のあらゆる側面をまざまざと見せられる作品だと思っていて、絶望の淵に立たされている母親の姿だったり、わらをもつかむ気持ちで神様を受け入れる姿だったり、その先にある究極の決断だったり、裏切り、またその先にあるものを観て、人間って聖なるものと俗なるものの間を行ったり来たりするなって思って、信じたり疑ったりする人間の複雑さを見せられてとても心を揺さぶられました」と熱弁。
「しゃべりすぎですかね」と言いながらも、「好きなカットが1カットあるんです」と止まらない仲野に、イ監督が「きょう初めて観る人もいるから、これ以上はいわないようにしてね」とツッコミを入れ、会場に笑いが起きる一幕もあった。ただ、仲野の「聖なるものと俗なるもの」という指摘は、まさにイ監督が同映画を制作するにあたって最初に浮かんだキーワードだったようで、「言い当ててくださったことに感動しました」と感心しきりだった。
舞台あいさつ後、会場の外でイ監督と仲野が話している姿もあり、仲野自らの売り込みでイ監督の作品に出演する日が来るかもしれない。
「イ・チャンドン レトロスペクティブ4K」は、小説家から映画監督に転身したイ監督のキャリアや創作活動の原点となった生い立ちや家族との関係などにも迫った新作ドキュメンタリー『イ・チャンドン:アイロニーの芸術』(アラン・マザール監督)とともに、イ監督の長編6作品を一挙上映する。
今月25日から東京・ヒューマントランスシネマ有楽町ほか全国で順次開催される特集上映「イ・チャンドン レトロスペクティブ4K」に先駆け、イ監督が5年ぶりに来日。この日『シークレット・サンシャイン 4Kレストア』の先行上映前にイ監督と仲野による舞台あいさつが行われた。
イ監督の長編第3作『オアシス』(2002年)を観てから「とりこになった」という仲野は、「第59回ベネチア国際映画祭」で監督賞と新人俳優賞(ムン・ソリ)を受賞した『オアシス』について「素晴らしく美しいラブストーリー」と絶賛。
これにイ監督は「観た時に少し居心地の悪さを感じる作品かもしれません。でもそれに打ち勝って、『オアシス』に登場するふたりの愛を観客の皆さんが受け入れてくれたらうれしい、と言う気持ちで作った作品です。仲野さんは私の思い通りに受け入れてくださったので、とてもうれしく思っています」と返し、監督の心をグッとつかむことに成功した仲野は思わずにっこり。
『シークレット・サンシャイン』(07年)についても仲野は「人間のあらゆる側面をまざまざと見せられる作品だと思っていて、絶望の淵に立たされている母親の姿だったり、わらをもつかむ気持ちで神様を受け入れる姿だったり、その先にある究極の決断だったり、裏切り、またその先にあるものを観て、人間って聖なるものと俗なるものの間を行ったり来たりするなって思って、信じたり疑ったりする人間の複雑さを見せられてとても心を揺さぶられました」と熱弁。
「しゃべりすぎですかね」と言いながらも、「好きなカットが1カットあるんです」と止まらない仲野に、イ監督が「きょう初めて観る人もいるから、これ以上はいわないようにしてね」とツッコミを入れ、会場に笑いが起きる一幕もあった。ただ、仲野の「聖なるものと俗なるもの」という指摘は、まさにイ監督が同映画を制作するにあたって最初に浮かんだキーワードだったようで、「言い当ててくださったことに感動しました」と感心しきりだった。
舞台あいさつ後、会場の外でイ監督と仲野が話している姿もあり、仲野自らの売り込みでイ監督の作品に出演する日が来るかもしれない。
「イ・チャンドン レトロスペクティブ4K」は、小説家から映画監督に転身したイ監督のキャリアや創作活動の原点となった生い立ちや家族との関係などにも迫った新作ドキュメンタリー『イ・チャンドン:アイロニーの芸術』(アラン・マザール監督)とともに、イ監督の長編6作品を一挙上映する。
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2023/08/09