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綾瀬はるか、アクション作品への高いモチベーション「年齢が…なんて言っていられない」

 バラエティ番組で見せる柔らかい表情や自然体な姿などで、おっとりふんわりしたイメージを抱く人が多い、俳優の綾瀬はるか(38)。しかし映画やドラマでは激しいバトルシーンを演じ、身体能力の高さを示すなど、アクション俳優としての評価も高い。そんな綾瀬がスタイリッシュでハードなガンアクションに挑んだ映画『リボルバー・リリー』が公開を迎える。綾瀬は「体力がどんどん落ちていくから……」と苦笑いを浮かべつつも、「日本映画でやったことがないようなアクションをやってみたい」とモチベーションは高い。その根源となっているのはどんな思いなのだろうか。

綾瀬はるか (C)ORICON NewS inc.

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■美しいドレスを着用し、初めて挑んだガンアクション

 綾瀬が演じるのは、1924年・大正時代の東京を舞台に、暗躍するS&W M1917リボルバーの使い手・小曾根百合。“史上最強のダークヒロイン”と銘打たれた女性だ。劇中は激しい戦闘シーンや、ガンアクションを披露する。

 「これまでもアクション作品に出演していますが、本格的なガンアクションはやったことがなかったので、本作は挑戦でした。難しかったのはプロのスナイパーのようにビシっと構えるところや、弾の入れ替え。銃が6発しか入らないので、打ったあと弾を入れる部分がスムーズにできるように練習しました」。

 綾瀬の予想以上に銃は重く、腕に銃を持ちながらのアクションは難儀だったという。

 「殺陣をやっているとき、銃の持ち手が相手に当たってしまいそうになるんです。けがをさせてはいけないので、かなり気を使いました。さらに引き金に手をかけてしまう癖があって、激しい動きの最中に『バン』って撃ってしまったり…。慣れるまで結構時間がかかりました」。

 さらにもうひとつ、本作の見どころでもある“百合の衣装”だ。激しい銃撃戦やバトルの最中も、大正時代のお洒落でモダンなドレスを身に着けている。

 「普段アクションシーンは肌を隠して、肘当てや膝当てをしながらやることがほとんどなのですが、今回は初めて経験するドレスでの殺陣。ノースリーブのシーンも多かったので、なにもつけずにやりました。特に(津山ヨーゼフ清親役の)ジェシーさんとのシーンは、体と体がぶつかり合うような激しいアクションだったので、気を使ってくださってありがたかったです」。

■演技でのアクションだからと言って、感情に手抜きはできない

綾瀬はるか (C)ORICON NewS inc.

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 綾瀬と言えば、映画『ICHI』(2008年)や大河ドラマ『八重の桜』(2013年)、ドラマ『精霊の守り人』(2016年〜)、『奥様は、取り扱い注意』(2017年)などでも、ハードな殺陣で高い身体能力を見せつけている。

 「もともと運動は得意だったのですが、20代前半に映画『ICHI』に出演した時、(曽利文彦)監督から『筋がいいね』と褒めていただいたのが自信になりました。それからアクションをする機会が増え、そのたびに『いいね』と評価してもらって。自分でも『アクション出来るんだ』と意識するようになっていったんです」。

 「アクション俳優」という活路が開けると、もともと大好きで観ていたアクション映画も、演じる側の視点で観るようになっていった。

 「カリ・シラットという武術を習ったとき、マット・デイモンさんが主演の『ボーン』シリーズで採用された武術だと聞いて、勉強のために何度も観るようになりました。でもアクション映画をじっくり観ると、すごく奥深くて、私がやっているアクションなんて全然ダメだなって…。なんでこんなにほかの人がやるとうまく見えるんだろうと、一時停止しながら、より研究するようになっていきました」。

 そんななか、自身のアクションと達人との違いについて“感情”だと感じたという綾瀬。

 「たとえば、ただ相手を殴ったり蹴ったりするだけだと、嘘っぽく見えてしまう。言葉は乱暴ですが『本気で殴り殺してやろう』とか『憎しみを持って蹴ろう』と思うことで、その一撃に思いが込められる。そうするとしっかりと映像に出るような気がします」。

■目指すは、これまでの邦画で見たことのないようなアクション

綾瀬はるか (C)ORICON NewS inc.

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 体がしっかり動かなければアクションシーンはこなせない。

 「いつ作品のお話が来てもすぐに動けるように、しっかり体づくりをしていたのですが、コロナ禍になって、ちょっと怠ってしまって (笑)。今回の作品のお話になった時に『このままではヤバい』って思いました(笑)。そこから地道に走ったり、筋トレしたりして体を作ってきました」。

 「1回さぼり癖がついちゃうと、なかなか難しいんですよね」と笑う綾瀬。それでも近年、本作のように綾瀬の身体能力を活かしたアクションシーンを望む製作陣も多い。

 「体力的にはどんどん落ちていくからどうなんでしょうね(笑)。でも『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』ですごいアクションをしていたミシェル・ヨーさんは60歳。(第95回)アカデミー賞で主演女優賞を受賞されましたよね。私も年齢が…なんて言っている場合じゃないですね。まずは精神を鍛え直さなければ!」。

 目指すは、これまでの邦画では見たことのないようなアクション。

 「ハリウッドとかだと、車と車の間をジャンプしてみたり、電車から飛び降りてみたりするアクションってあるじゃないですか。日本映画ではあまりそういうアクションシーンってないので、やってみたいですね」。

 夢は大きく「壮大なハリウッド級のアクション」と言いつつ「でも脚が上がるかな…アクションって疲れるからな…(笑)」と正直な気持ちも吐露する綾瀬。それでも「求めていただけるのはうれしい」と笑顔を見せると、「アクションは大好き。でもそれに限らず、同世代の人が観て共感できるようなラブストーリーなど、幅広いジャンルに挑戦していきたいです」と意欲を見せていた。


(取材・文:磯部正和)

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