性分化疾患(インターセックス)の少年を描いた台湾映画『生而為人』(英題:Born to be Human)』(2021年)が、『I(読み:アイ)〜人に生まれて〜』の邦題で9月22日より劇場公開されることが決まった。
本作の題材となっている性分化疾患とは、ヒトの6つの性のうち、性染色体、性腺、内性器、外性器のいずれかが非定型的な先天的体質を指す。最近では今年の6月に中国人夫婦のことがニュースになった。6年間子どもができない夫婦を検査したところ、夫が性分化疾患であり、男性生殖器の発育はほぼ正常であるにもかかわらず、染色体検査の結果は女性の核型だったというケース。
本作の主人公は、外見や自認も男性だが、ある症状がでたことをきっかけに病院で検査をし、性分化疾患だと診断される。ところが、両親は息子に病気のことを隠して女性化の手術を受けさせてしまう。術後目が覚めた主人公は、アイデンティティは男性にも関わらず、体は女性になっており、その事実を受け入れることができずにふさぎ込んでしまうというところから物語は始まる。
近年では、疾患名や体の状態を隠さずに本人へ全面開示することが国際基準となっているのだが、保護者や医療従事者が子どもを傷つけたくないという思いから、説明を躊躇することも事実としてあり、本作の両親の行動や気持ちも一概には悪いと言えない部分もある。インターセックスであることを公表している著名人も多く、この映画は性分化疾患のことを知るきっかけにもなるだろう。
主演は、Netflixオリジナルシリーズ『返校』(20年)で主人公を演じたリー・リンウェイ。今作が映画初主演作となった。21年開催の「第16回大阪アジアン映画祭」では薬師真珠賞を受賞。今年の台北映画祭で複数ノミネートされている『Who’ll stop the rain(英題)』(23年)でも主演を務めている。その他、『縄の呪い2』(20年)のベラ・チェン、『夜に逃れて』(00年)のイン・ジャオトーなどが出演。
監督は、アメリカの名門映画学校出身で、今作が初の長編作品となるリリー・ニー監督。本作について以下のコメントを残している。
「母が私を妊娠したとき、医師は超音波検査で男の子のようだと言ったそうです。両親は少しがっかりしましたが、『曜(ヤオ)』という男の子らしい中国名をつけてくれました。しかし、産まれた私が女の子だと知った両親は大喜びし、ピンクのドレスやバービー人形をたくさん買ってくれたのです。
私は4 歳でピアノを習い始め、すぐに歌とダンスも習い始めました。思春期になると、母はファッション雑誌やティム・バートンの映画を教えてくれました。ティム・バートンの映画は、私を新しい世界へと導いてくれたのです。
私はゴシックスタイルに身を包み、プロダクションデザインと特殊メイクに夢中になりました。映画学校では、私の好きな仕事はいつもアート部門。両親のおかげで、私の "女の子らしい "子ども時代は、音楽、ファッション、映画芸術への愛を育んでくれました。そして私は、映画芸術が大好きになったのです。
正直なところ、映画を勉強して監督になるには『女性的』すぎると言われたとき、私はドレスをすべて捨て、髪を短く切りました。自分の夢を自覚した今、私は映画監督になるために『男性的』である必要はないと思っています。老子道徳経に『万物は陰を持ちながら陽を抱く』とあるように、外見や名前を恥じるべきではないのです。私は『I 〜人に生まれて〜』を自己批判として書き、監督しました」
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
本作の題材となっている性分化疾患とは、ヒトの6つの性のうち、性染色体、性腺、内性器、外性器のいずれかが非定型的な先天的体質を指す。最近では今年の6月に中国人夫婦のことがニュースになった。6年間子どもができない夫婦を検査したところ、夫が性分化疾患であり、男性生殖器の発育はほぼ正常であるにもかかわらず、染色体検査の結果は女性の核型だったというケース。
本作の主人公は、外見や自認も男性だが、ある症状がでたことをきっかけに病院で検査をし、性分化疾患だと診断される。ところが、両親は息子に病気のことを隠して女性化の手術を受けさせてしまう。術後目が覚めた主人公は、アイデンティティは男性にも関わらず、体は女性になっており、その事実を受け入れることができずにふさぎ込んでしまうというところから物語は始まる。
主演は、Netflixオリジナルシリーズ『返校』(20年)で主人公を演じたリー・リンウェイ。今作が映画初主演作となった。21年開催の「第16回大阪アジアン映画祭」では薬師真珠賞を受賞。今年の台北映画祭で複数ノミネートされている『Who’ll stop the rain(英題)』(23年)でも主演を務めている。その他、『縄の呪い2』(20年)のベラ・チェン、『夜に逃れて』(00年)のイン・ジャオトーなどが出演。
監督は、アメリカの名門映画学校出身で、今作が初の長編作品となるリリー・ニー監督。本作について以下のコメントを残している。
「母が私を妊娠したとき、医師は超音波検査で男の子のようだと言ったそうです。両親は少しがっかりしましたが、『曜(ヤオ)』という男の子らしい中国名をつけてくれました。しかし、産まれた私が女の子だと知った両親は大喜びし、ピンクのドレスやバービー人形をたくさん買ってくれたのです。
私は4 歳でピアノを習い始め、すぐに歌とダンスも習い始めました。思春期になると、母はファッション雑誌やティム・バートンの映画を教えてくれました。ティム・バートンの映画は、私を新しい世界へと導いてくれたのです。
私はゴシックスタイルに身を包み、プロダクションデザインと特殊メイクに夢中になりました。映画学校では、私の好きな仕事はいつもアート部門。両親のおかげで、私の "女の子らしい "子ども時代は、音楽、ファッション、映画芸術への愛を育んでくれました。そして私は、映画芸術が大好きになったのです。
正直なところ、映画を勉強して監督になるには『女性的』すぎると言われたとき、私はドレスをすべて捨て、髪を短く切りました。自分の夢を自覚した今、私は映画監督になるために『男性的』である必要はないと思っています。老子道徳経に『万物は陰を持ちながら陽を抱く』とあるように、外見や名前を恥じるべきではないのです。私は『I 〜人に生まれて〜』を自己批判として書き、監督しました」
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2023/07/24