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“イヤホン蒸れ”急増中 耳の名医が呼びかける『外耳炎』の罹患リスクと予防法

 NTTソノリティが10日、都内で密閉型イヤホンの装着時間増加によって危惧される外耳トラブルの解決を目的としたプレスセミナーを開催した。

NTTソノリティ外耳トラブル解決プレスセミナーの様子

NTTソノリティ外耳トラブル解決プレスセミナーの様子

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 同社では、2023年6月に「イヤホン・ヘッドホンの長時間使用と“イヤホン蒸れ”に関する調査」を実施。今回のセミナーでは、その結果を踏まえ、医療法人社団慶友 慶友銀座クリニックの理事長・院長、医学博士である大場俊彦氏が登壇し、講演を行った。

■コロナ禍以降はイヤホンの使用時間が増加 夏の“耳蒸れ”が気になる人は半数以上

 同調査では、新型コロナ禍以降、イヤホンの使用時間が約3人に1人の割合で長時間化していることがわかった。全体的にイヤホンの利用時間が増加している中でも、リモートワークやオンライン会議などを多く行う20〜40代のいわゆる“働き盛り世代”の約4割以上に長時間化している傾向がある。

『NTTソノリティ株式会社「イヤホン・ヘッドホンの長時間使用と“イヤホン蒸れ”に関する調査」』より

『NTTソノリティ株式会社「イヤホン・ヘッドホンの長時間使用と“イヤホン蒸れ”に関する調査」』より

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 イヤホン・ヘッドホンの1日の平均使用時間については、1割以上が3時間超えと長時間化しており、中には12時間以上使用している人もいるという結果に。ライフスタイルが変わり、オンライン会議や授業が増えたほか、動画視聴やゲームなどでイヤホンを長時間使用する人が増えていると考えられるという。

 また、気温や湿度が高くなる夏に、イヤホン・ヘッドホンを着用することによる“耳蒸れ”について約51%の人が「気になる」と回答。実際にイヤホン・ヘッドホンを長時間使用している人ほど、外耳炎と診断された方が多いという傾向も見えた。

『NTTソノリティ株式会社「イヤホン・ヘッドホンの長時間使用と“イヤホン蒸れ”に関する調査」』より

『NTTソノリティ株式会社「イヤホン・ヘッドホンの長時間使用と“イヤホン蒸れ”に関する調査」』より

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■全世代に罹患リスクがある『外耳炎』とは イヤホンの長時間着用も原因に

 大場氏は、調査の結果を受け「新型コロナ禍以降、イヤホンを日常的に使用する生活になってきていると感じます。一緒にいるのに別々の音を聞いている家族が増えていますね。実際に患者さんも増えてきています。外耳トラブルはコロナ禍で約3倍になっており、そのうち、約7割が外耳炎となっています」と報告。

 「外耳トラブルにも種類がある」という大場氏は、「外耳に湿疹ができて、かゆみが起こる『外耳湿疹』。さらに悪化すると外耳炎になり、出血を伴う場合もあります。それがさらに悪化すると『外耳道真菌症』になります」と語った。

 続けて「外耳炎とは、鼓膜の外側の、いわゆる耳かきで触れる“外耳”に、細菌や真菌(カビ)が広がることで、かゆみやはれ、音のこもりなどの症状が出る炎症のことです」と説明。「耳穴は小さな穴のため、症状は強く、治療がしにくいです。痛みを感じて受診する方が多く、そのときには外耳湿疹、または外耳炎のなりかけになっていることがほとんど」と報告した。

 治療については「1週間ほどの投薬で治るケースが多いですが、『外耳道真菌症』になると、3週間ほどの投薬になります」と説明。原因として「耳かきなどの物理的な強い刺激により起こることがありますが、イヤホンを装着することにより耳が密閉され、外耳が高温多湿で細菌の好む環境になり発症するケースも多いです。ほかにも、耳の汚れも細菌の温床になります」と注意を促した。

 高温多湿になるこれからの季節は特に注意が必要とのことで、「年々気温が上昇しており、猛暑日が続き、さらに湿度も高いのでジメジメすることが特徴である日本の夏。細菌や真菌が好む環境であることから、特に注意が必要です。実際に夏は冬に比べて外耳炎の症状で来院する方が増加します。そのため、夏は“イヤホン蒸れ”による外耳炎に特に注意が必要です」と呼びかけた。

■“耳の名医”大場氏による提言「こまめな休憩」「オープンイヤー型イヤホンの活用」

 外耳トラブルを引き起こさないための予防策には、「外耳が高温多湿になることを避けることが重要」とし、「密閉型イヤホンを長時間利用することでも発症する可能性があるため、長時間使用する場合はこまめに休憩を挟み、耳を休ませてあげてください」と語る。

 さらに「夏は密閉型イヤホンの使用をなるべく控えることも予防につながります。オープンイヤー型などの、耳をふさがないイヤホンを使用して、外耳道を解放しておくことが望ましいです」と、外耳炎を回避するためにイヤホン選びの重要性も提唱。

 「ほかにも、イヤホンを清潔に保つようにしましょう。イヤホンの材質に合わせて定期的にメーカーの推奨方法で掃除を行うこと、菌を移動させないためにも、イヤホンを人に貸さずに自分専用にすること、左右を確認して正しく使用することも大切です」と薦めた。

 最後に「子どもから大人まで、さまざまな世代が罹患している外耳炎。注意していてもイヤホンをつけなくてはいけない状況は多々あると思います。耳に違和感がある際は、早めに専門機関を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう」と伝えた。

NTTグループ初のコンシューマー向け音響ブランド『nwm』 (C)ORICON NewS inc.

NTTグループ初のコンシューマー向け音響ブランド『nwm』 (C)ORICON NewS inc.

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 オーディオブランド・nwm(ヌーム)を展開するNTTソノリティでは、同ブランドのパーソナルイヤースピーカー製品「MWE001」や「MBE001」に、NTTが開発したPSZ(=パーソナライズドサウンドゾーン)技術を搭載。PSZは音の位相を応用することによって“耳をふさがずに耳もとだけに音を閉じ込める”という技術で、志向性スピーカーや骨伝導スピーカーとは異なるアプローチとなる。

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  • NTTソノリティ外耳トラブル解決プレスセミナーの様子
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  • 『NTTソノリティ株式会社「イヤホン・ヘッドホンの長時間使用と“イヤホン蒸れ”に関する調査」』より
  • 『NTTソノリティ株式会社「イヤホン・ヘッドホンの長時間使用と“イヤホン蒸れ”に関する調査」』より
  • NTTグループ初のコンシューマー向け音響ブランド『nwm』 (C)ORICON NewS inc.

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