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あの、消えた死体&ARカリスマ少女役 落合モトキとW主演した映画『鯨の骨』今秋公開

 アイドルグループ「ゆるめるモ!」元メンバーで歌手・俳優・タレント・モデルなど、多様な活躍をみせるあのが、俳優の落合モトキとダブル主演を務めた映画『鯨の骨』(読み:くじらのほね)が、今秋、東京・渋谷シネクイントほかにて劇場公開されることが発表された。あのは、消えた死体の女子高生役とAR(拡張現実)アプリ世界のカリスマ少女を演じる。

映画『鯨の骨』(2023年秋公開)で主演を務めたあの (C)2023『鯨の骨』製作委員会

映画『鯨の骨』(2023年秋公開)で主演を務めたあの (C)2023『鯨の骨』製作委員会

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 監督は、あの『ドライブ・マイ・カー』(2021年)の脚本を手がけた大江崇允。同映画は、今月29日から7月9日にかけて韓国で開催される「第27回富川(プチョン)国際ファンタスティック映画祭」のコンペティション部門に正式出品されることも決定している。

 大江監督が、脚本家として濱口竜介監督と共同執筆した『ドライブ・マイ・カー』は、「第74回カンヌ国際映画祭」脚本賞受賞。「第94回アカデミー賞」脚色賞にもノミネートされ、同映画は国際長編映画賞の栄誉に輝いた。動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」で配信中のドラマ『ガンニバル』の脚本も手がけている。

 そんな世界から注目を集める映画作家の一人である大江が、菊池開人と共同執筆した脚本を自ら監督した『鯨の骨』は、世界リアルとバーチャルが混濁する現代の寄る辺なさを、“少女”と少女にのめり込んでいく“男”を通して描いた、悪夢のような迷宮ファンタジー。

 結婚間近だった恋人と破局した不眠症の間宮(落合)は、マッチングアプリで唯一返信をくれた女子高生(あの)と会うが、女子高生は間宮のアパートで自殺してしまう。うろたえて山中に埋めようとするも、気がつけば死体は消えていた。一方で、間宮はARアプリ「王様の耳はロバの耳(通称ミミ)」(※下段に注釈あり)の中で、死んだ女子高生と瓜二つの少女“明日香”(あの)を発見する。

 “明日香”は「ミミ」を通じて再生できる動画を街中で投稿し、動画目当てのファンたちが街を徘徊するカリスマ的存在だった。 “明日香”の痕跡を追いかけるうちに、現実と幻想の境界が曖昧(あいまい)になっていく間宮。いったい“明日香”とは何者か? 彼女は死んだ少女と同一人物なのか? そして本当に存在するのだろうか?

 間宮のみならず、孤独な人々を引き寄せる“明日香”役に起用されたあのは「ただ無性に冷たくて息もうまく吸えないそんな時期に撮影し、撮影しながらまるで深海にいるような、何度も明日香が自分と重なっては濁って消えていく、そんな体験をしました。『鯨の骨』でしか味わえない何とも奇妙な浮遊感を皆様にも楽しんでいただきたいです」とコメントを寄せている。

あのとダブル主演を務めた落合モトキ(C)2023『鯨の骨』製作委員会

あのとダブル主演を務めた落合モトキ(C)2023『鯨の骨』製作委員会

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 一方、まったくの未知だった拡張現実アプリにはまり込んでいく、無気力とナイーブの狭間を漂うサラリーマン、間宮を演じた落合は、「撮影中、印象に残ってるのはあのちゃんを追いかけるシーン。あのちゃんは信じられないくらい足が速くて久々に本気で走りました。でもそれがかわいらしく見えたり。ぜひ劇場にお越しいただけるとうれしいです」と、あのの意外な一面を明かしている。

 また、明日香に憧れ、「ミミ」内で新たなカリスマを目指す女性、凛役に横田真悠、間宮の恋人、由香理役に大西礼芳、明日香の熱狂的な信者、しんさん役に宇野祥平がふんし、脇を固める。

■「この映画の発端であり、またその全て」大江監督のコメント

 タイトルの“鯨の骨”は、鯨の死骸は、海底の生物たちの栄養源になることに由来。“明日香”は“鯨の骨”で、彼女を探す人々は、半バーチャル世界の底に潜り込み、ほのかな光“栄養”を求めて集まってくる“海の生きものたち”みたいなものだ。果たして彼女は救いをもたらしてくれる希望か、それとも現実から目をそらし続けるための底なし沼か。

 誰もが確実な何かを欲しながら、見つけられずにいる時代の不安定さを反映しながら、ときに切実に、ときにユーモラスに展開する“少女探し”。気が付けば、遠い他人ごとに思えていた“間宮”や“明日香”と自分とのリンクが見えてくる。そんなシュールで挑戦的な仕掛けで観る者を翻ろうする本作の大江監督は次のようにコメントを寄せている。

 「『都会の夜は深海に似ている』このフレーズが映画の発端であり、またその全てです。深海では、海底に落下した鯨の骨に群がり、その栄養を吸って生きる小さな生物群集が存在しています。それらは鯨の骨の栄養を吸い尽くすと、やがて骨と一緒に消えてしまう儚(はかな)い生物です。そんな生物たちですが、どうやら薄っすらと発光しているそうなのです。僕には深海の点在する光が、まるで空から見た都会の夜の灯りと重なりました。僕が四角い水中眼鏡をかけて見ている世界、それがこの映画です。一人でも多くの人にこの眼鏡を楽しんでいただけたらうれしいです」(大江監督)

※アプリ『ミミ』とは?
 劇中に登場する、位置情報を元としてスマホカメラ画面で撮影した自分の動画を撮影場所に残せるサービス。また、ミミを起動することで、その場所に残された動画を再生することができる。名前の由来となったあのお伽話のように、秘密や愚痴を垂れ流し、それで街を埋め尽くそうという悪意のコンセプトで作られたジャンクアプリ。

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  1. 1. あの、消えた死体&ARカリスマ少女役 落合モトキとW主演した映画『鯨の骨』今秋公開
  2. 2. あのちゃんは「信じられないくらい足が速い」 共演した落合モトキが証言「久々に本気で走った」

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  • 映画『鯨の骨』(2023年秋公開)で主演を務めたあの (C)2023『鯨の骨』製作委員会
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