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荻上直子監督映画『波紋』インパクトを残す劇中の“宗教踊り” 珍妙な振り付けを公開

 映画『かもめ食堂』(2006年)などの荻上直子監督の新作『波紋』(公開中)より、劇中で主人公・須藤依子(筒井真理子)がはまった新興宗教“緑命会”の信者たちが歌って踊るシーンの振り付け動画が解禁となった。

メイキング写真(左から)江口のりこ、平岩紙、筒井真理子、キムラ緑子、光石研

メイキング写真(左から)江口のりこ、平岩紙、筒井真理子、キムラ緑子、光石研

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 放射能、介護、新興宗教、障害者差別といった、誰もがどこかで見聞きしたことのある現代社会の問題に次々と翻ろうされる須藤家を通して、現代社会の闇や不安、女性の苦悩を淡々と、ソリッドに描き出した、荻上監督史上最高の脚本と自負する絶望エンタテインメント。

 依子は、“緑命会”という水を信仰する新興宗教に傾倒し、日々の祈りと勉強会に勤しみながら、ひとり穏やかに暮らしていた。そこへ、失踪していた夫・修(光石研)が帰ってくる―ー。しかも夫は、がんに冒され、高額な未承認の治療薬を試したいと言い出す。

 解禁された動画は、依子が未承認がん治療薬にお金を出す見返りに、自身が信仰する新興宗教“緑命会”の勉強会に夫を参加させるシーン。キムラ緑子演じるリーダーを筆頭に、心穏やかに祈りをささげると、10数人の信者たちが一様に珍妙な振り付けで歌い踊り出す。異様な風景に戸惑いながらもおどおどと踊る修。本編映像と振り付け動画を組み合わせた映像になっている。

 この“緑命会の舞”は、単純ながら動きの組み合わせが珍妙で、信者たちが真面目に舞い踊る姿は、どこかおかしみがある。本編鑑賞後もなぜか頭に残ってしまうと評判のシーンだ。本作の初日舞台あいさつでは荻上監督が普段笑わない江口のりこ(信者の一人として出演)が爆笑していたという裏話も明かしていた。

 この踊りの振り付けを担当したのは、荻上直子監督の映画『めがね』の「メルシー体操」の振付も担当した伊藤千枝。音楽は、ロサンゼルスでの学生時代を荻上監督と共に過ごし、学生フィルムから関わり、以来、『バーバー吉野』、『恋は五七五』、『トイレット』などの音楽を担当する井出博子。

 作品のテイストは今までの荻上作品とは一線を画すものではあるが、荻上監督自身がこれまで描き出してきた人間のおかしみや深い観察眼からくるユーモアは形を変えながら本作にも生きている。ぜひこの“教育動画”を参考に、どハマりしない程度に依子とともに舞ってみるのも一興。

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