フランス現地時間5月16日〜27日に開催された「第76回カンヌ国際映画祭」。コンペティション部門に出品されていた日本映画『PERFECT DAYS』（ヴィム・ヴェンダース監督）で主演を務めた役所広司が最優秀男優賞、『怪物』（是枝裕和監督）の脚本を手がけた坂元裕二が脚本賞を受賞した授賞式に続いて、会場（パレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレ）ではディズニー＆ピクサーの新作『マイ・エレメント』がクロージング作品として上映された。

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　同作にとっては、ワールドプレミア。会場には、ピーター・ソーン監督、ピクサーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーのピート・ドクター、プロデューサーのデニ ス・リーム、そしてエンバーの声優を務めたリア・ルイスとウェイドの声優を務めたママドゥ・アティエが集結した。

　火の女の子＜エンバー＞と水の青年＜ウェイド＞の物語が描かれる本作の世界観そのままに、会場では本物の炎と水が吹き上がる、美しくも迫力ある演出で映画祭　最終日の夜を盛り上げた。

　これまでに同映画祭で上映されたピクサーの長編作品は、2009年の『カールじいさんの空飛ぶ家』、15年の『インサイド・ヘッド』、20年の『ソウルフル・ワールド』があったが、いずれもピート・ドクター監督によるもの。

　上映後には場内からは惜しみない拍手と歓声が巻き起こり、ピーター・ソーン監督は「私のハートは爆発しそうです！」と、感無量な様子で、「この作品をカンヌの地に持ってくることができて本当に光栄です。この映画は多様性の豊かさをテーマにしています。自分とは全く異なる視点があることで私たちの生活はより豊かなものになるでしょう。本当にありがとうございます！」と、あいさつし、今年のカンヌ国際映画祭を締めくくった。