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岡田麿里『あの花』以来10年ぶりの小説6月発売 監督作品の映画『アリスとテレスのまぼろし工場』書き下ろす

 岡田麿里監督の5年ぶりとなる新作アニメ映画『アリスとテレスのまぼろし工場』が、9月15日に公開されることが発表された。また、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(あの花)以来約10年ぶりとなる岡田氏の書き下ろし小説として、角川文庫より6月13日に発売されることが決定した。登場人物たちの迷いや葛藤、誰かに強く惹かれていく気持ちなど、繊細な心の動きが岡田自身の言葉で綴られており、映画公開に先駆けて堪能できる。

小説『アリスとテレスのまぼろし工場』 (C)新見伏製鐵保存会

小説『アリスとテレスのまぼろし工場』 (C)新見伏製鐵保存会

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 岡田監督は、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(2011年)、『心が叫びたがってるんだ。』(2015年)、『空の青さを知る人よ』(2019年)などで脚本を担当。また、初監督作品『さよならの朝に約束の花をかざろう』(2018年)では、第21回上海国際映画祭・金爵奨:最優秀アニメーション作品賞、第51回シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭ファンタスティック・ディスカバリー部門最優秀長編作品賞など、国内外から高い評価を得て数々の賞を受賞している。

 そんな岡田監督の2作目は、制作会社・MAPPA初のオリジナル劇場アニメーション作品として、ワーナー・ブラザース映画と共同配給で公開。日常に飽きた少年少女たちの、止められない<恋する衝動>が世界を壊し始める物語を描く。

新作アニメ映画『アリスとテレスのまぼろし工場』ティザービジュアル (C)新見伏製鐵保存会

新作アニメ映画『アリスとテレスのまぼろし工場』ティザービジュアル (C)新見伏製鐵保存会

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 岡田監督は「『アリスとテレスのまぼろし工場』ですが、作品に関わってくれている多くのスタッフの情熱により、少しずつ作品の完成形が見えてきました。この作品を作っている理由の一つに、自分が子供の頃に憧れた邦画や劇場アニメの空気を、現代の文法で作ってみたいというものがありました。抱いていた理想そのままに、どこか懐かしい、それでいてちょっと見たことがないような映像になってきていると思います」と説明。

 「少年たちが主人公の本作ですが、甘酸っぱい青春物とは全力で逆走している、ヒリヒリした青春を描いています。皆さんに楽しんでいただけますよう、スタッフ一同頑張ります。なにとぞよろしくお願いいたします」とコメントを寄せた。

 また、映画の特報映像、ティザービジュアル、キャスト情報が公開され、14歳の少年・主人公の菊入正宗役を榎木淳弥、謎めいた正宗の同級生・佐上睦実役を上田麗奈、謎の少女・五実役を久野美咲が担当する。

■スタッフ情報
監督:岡田麿里
副監督:平松禎史
キャラクターデザイン・総作画監督:石井百合子
美術監督:東地
音楽:横山克
アニメーション制作:MAPPA

■あらすじ
 突然起こった製鉄所の爆発事故により全ての出口を失い、時まで止まってしまった町で暮らす中学三年生の正宗。いつか元に戻れるように、住人たちは変化を禁じられ鬱屈した日々を過ごす中、謎めいた同級生の睦実に導かれ、製鉄所の第五高炉へと足を踏み入れる。そこにいたのは喋ることのできない、野生の狼のような少女―。二人の少女と正宗との出会いが世界の均衡を崩していき、日常に飽きた少年少女たちの、止められないが世界を壊し始める−。

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