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「第76回カンヌ国際映画祭」台風の目となったジョニー・デップの言動まとめ

 フランス現地時間16日に開幕した、世界三大映画祭の1つ「第76回カンヌ国際映画祭」(27日まで)。開幕前に発生した“台風”が、オープニングのレッドカーペットを直撃した。台風の目は、ジョニー・デップだ。彼に関するカンヌの話題をまとめて紹介する。

「第76回カンヌ国際映画祭」現地時間5月17日のフォトコールに応じるジョニーデップ(写真:AP/アフロ)

「第76回カンヌ国際映画祭」現地時間5月17日のフォトコールに応じるジョニーデップ(写真:AP/アフロ)

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■ジョニー・デップの出演映画を選んだ“映画祭”にも非難が

 オープニング作品にジョニー・デップが主演し、フランス人のマイウェンが監督した『Jeanne du Barry(ジャンヌ・ドゥ・バリー)(原題)』が選ばれて以来、物議をかもす中、開幕した今年のカンヌ。

 デップは、元妻で俳優のアンバー・ハードに対する家庭内暴力疑惑が浮上し、イギリスとアメリカで名誉棄損裁判を起こしたが、イギリスでは敗訴。映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズを降板する羽目になった。アメリカではデップの主張がおおむね認められ、昨年6月に決着がついた、はずだった。

 しかし、デップをカンヌの、それももっとも注目を集めるオープニングのレッドカーペットに迎えるという選択は、同映画祭そのものが「性的虐待、いじめ、人種差別をする者を擁護している」といった非難の対象になってしまった。

 しかも、マイウェン監督が、仏オンライン新聞「メディアパート」の創設者であり編集長のエドウィ・プレネル氏の顔につばを吐きかけ、暴行容疑で現在告訴されているというのも追い打ちをかけた(「メディアパート」は、マイウェン監督の元夫、リュック・ベッソン監督をめぐる性的暴行疑惑を報じるなど、フランスにおける#MeToo運動のけん引役を務めてきたことで知られる)。

■会場はスタンディングオベーションで歓迎

 抗議活動も起きる中、カンヌ国際映画祭の総代表を務めるティエリー・フレモー氏は公式記者会見で、「人々が政治や社会問題を議論するために(映画祭を)利用するのはよくあることだ」と、上映作品の選定をめぐる干渉を一蹴。「デップの私生活や訴訟問題には興味がない。私は俳優としてジョニー・デップを気にかけています」とコメントした。

 オープニングのレッドカーペットは、ファン&野次馬、さらに世界各国のメディアが大勢集まり、“大盛況”だったことは間違いない。ディオールのタキシードに、長髪をオールバックポニーテールにして“正装”したデップは、ファンサービスにも応じ、マイウェン監督やほかの共演者たちとレッドカーペットを堂々と歩いた。上映会場では、観客から温かい歓迎を受け、上映後のスタンディングオベーションにデップは涙を流したと伝わる。

■公式記者会見には45分の遅刻

 翌日、行われた公式会見には、出席したマイウェン監督やキャストの中にデップの姿はなく、開始からなんと45分遅れで登場した。彼が時間どおりに行動しないことは今回に限ったことではなく、台風の目の中は青空で風も静かなように、彼自身はなんら変わっていないことを知らしめることになった。

 会見では「今でもハリウッドから出禁扱いされていると感じているか」という質問に、「ハリウッドに求められる必要性を感じません」といった強気発言を返す場面も。また、3年ぶりに出演した長編映画『Jeanne du Barry』が「復帰作(Come back)」と言われることが気に入らないようで、「私はどこにも行っていない」と不満も口にした。アンバー・ハードとの一連の騒動によるダメージについても言及し、「皆さんが承認してくれることを願っています」「誰もが自分らしくありたいと思っているのに、目の前の人と歩調を合わせなければならないためにそれができない」などと苦悩をのぞかせた。

■『Jeanne du Barry』とは?

 全編フランス語の歴史映画。カンヌ映画祭と同時にフランスの映画館でも公開された。スキャンダラスな出自から、ポンパドゥール夫人の後釜としてフランスを支配する国王ルイ15世の寵姫の地位にまで成り上がり、フランス革命で命を落したジャンヌ・デュ・バリーの波乱の人生を描く。マイウェンがドゥ・バリー夫人役で主演を兼ね、デップはルイ15世役でダブル主演を務めた。

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