ジャニーズJr.の人気グループ・HiHi Jetsの井上瑞稀（22）が、モデルでタレントの久間田琳加とW主演する映画『おとななじみ』が5月12日に公開される。このほど、映画初主演の大役を務めた井上にインタビュー。普段の穏やかな素顔とは一味違った、主人公の“両片想いの相手”で、おバカだけど、一途なハル役で新たな一面を見せた井上が撮影裏や、今後の俳優としての展望を明かした。

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　人気漫画家・中原アヤ氏による原作（マーガレットコミックス、全8巻）を実写化。おさななじみのまま大人になった“超残念男子”ハルと“オカン系女子”楓（久間田琳加）。さらに超完璧クール男子で、楓に思いを寄せる伊織（萩原利久）、ハルと楓を見守るモテアネゴ系女子・美桜（浅川梨奈）の4人が織りなす、ラブコメディ。本当はだいすきな楓に対して、なかなか素直になれないハルを井上がかわいらしくポップに演じている。

■「自分のできる全力で取り組もう」映画主演＆ラブコメディに挑戦

――主演のオファーを聞いたときは。

驚きましたね。『まさか』というか、もちろん成長していく過程の中で、いつかとは思い描いていた部分ではあるんですが、今のジャニーズJr.という活動の中で、こういった作品に出演させていただけるってことは、本当に光栄のことだと思うので、すごくうれしかったです。

――初主演作品がラブコメディという点はどのような印象を持ちましたか。

うれしかったです。作品の色問わず、やっぱりうれしい。本当に光栄なことだなと思います。ラブコメディを自分ができるのかな？という不安はありつつも、任せてもらえたからには、自分のできる全力で取り組もうという意識でいました。

――メンバーからもなにか反響はありましたか。

盛り上げてくれる姿勢を感じてうれしかったです。例えば、5人での仕事の時に、僕の映画の話をしてくれたり、メンバーが発信してくれた。そういうサポート、パスを回してくれたりするのは、すごくありがたいです。自分で『僕、映画やります！』と勝手に言うのはなかなか言いづらいところでもあるので、そういう風に『映画をやるんでしょう？』みたいな、パスをくれるのはありがたいです。

――出演が決定した後に原作を読まれたそうですね。

すごくテンポのいい漫画で、いつの間にか最終巻まで読んでいました。コメディ要素もあって男女問わず、読みやすい作品。キャラクターもすごくかわいらしく、愛らしく、魅力的。最初は自分がハルということを気にせず、フラットに読んだので自分がハルを映像化していく中で、どう作っていこうかと迷うと、撮影中も何度も読み直して、参考にさせてもらったりもしましたね。

――井上さんご自身は楓のようなオカンみたいな世話焼きな女の子はどう思いますか。

すごくすてきじゃないですか、だって言いますもんね。母親のような人と結婚する、みたいな（笑）。こんなに真っすぐずっと一途に思ってくれる人は、すてきだなって思います。

――身の回りのことを勝手にやってくれるのは

僕は現時点でリアルオカンに助けてもらっているので（笑）。1人じゃやりきれないこといっぱいあるので、なんですごく助かるんじゃないですかね（笑）

――ファンの方から『やってあげたい！』って声があがるかも。

本当ですか？ぜひぜひ（笑）

■座長として明るい雰囲気を意識　スタッフとは積極的にコミュニケーション

――ちょっとおバカでテンションが高いハルを演じることに苦労はありましたか。

少なからず、こう見えたから起用してもらえたというか、そう映ったからこそこのお話が来たのかな。（原作のハルに似てると）たくさんの方に言っていただけて、すごくうれしいです。発見でもありましたし苦労はしてないかな？そこまで苦労とは思わなかったかもしれない。もちろんテンションを高くする意識はしたけど苦労とは思わなかったです。

――劇中では、普段の井上さんとは違い、別人のようでした。オンオフはどのように切り替えていましたか。

オフがなかったなって思います。そこの切り替え、カットがかかった瞬間以降もずっとこう（幼なじみ役の）4人の関係性っていうのは続いていた。空き時間含めて幼なじみの関係性が続いていたからこそ、撮影もしやすかったですし、切り替える瞬間が少なくてすみました。

――主演として現場で意識したことはありますか。

実際にできていたかはわからないですが、とにかくコメディ作品を、殺ばつとした空気のもとでやりたくないなと思ったので、とにかく明るく、ひと笑いが起こりやすい現場になればいいな、という意識はありました。コメディとして空気が明るくないと画面に映るものも変わってくると思ったので。

――現場に入った時にちょっと声を張るとか、あいさつするとか、具体的に心がけたことはありますか。

なるべくいろいろな方とコミュニケーションをとりました。スタッフさん含めて、照明さんや、音声さん、カメラさんなど、たくさんお話させてもらいました。

――なにかスタッフさんに質問したり？

カメラってどうやって撮るんですか。とか、いろいろな話を聞きました。みなさん、プロフェッショナルなので、いろいろな話を聞けて楽しかった。普段はそういったことは進んでするわけではないのですが、無理してたわけではなく、いろんなお話聞けて楽しかったです。

――では今回、一緒に現場を過ごした人にとっての井上さんの印象は明るいイメージに。

だと思いますね。すごく明るい…なんじゃないかな。ただ少しずつ、宣伝などしていく中で、本当の自分の静かな一面とかもバレてはいるんですけど（笑）一旦撮影が終わったから、そこで多分スイッチが切れたというか、ひとまず本来の自分に戻ったというか（笑）。

――本来は人見知りな面もあるとのことですが苦労されましたか。

久間田さんも人見知りなのですが、すごく気遣いしてくださる方で、同い年ということもありクランクイン前には打ち解け、気兼ねなくしゃべれる幼なじみの関係が作り上げられました。萩原さんと浅川さんは俳優の世界で第一戦に活躍されている方で距離の詰め方も、すごく上手。いつの間にか出会ってすぐなのに、幼なじみの関係をすぐ構築してくださった。2人が入ってからの方がよりこう4人のまとまり感っていうのは出たなと思いました。

――4人でいて印象に残ったことがありますか。

他愛もない話で笑える。4人でずっとしゃべっていたというか、本当に笑いの絶えない現場だったので、カットがかかってもそのままのキャラクターがしゃべっているような空気感ですごくよかったなって思ってます。

――特に印象に残ったシーンは。

クライマックスの楓とハルのお芝居は生きたものになったと思います。シーン後半の行動は、全部アドリブで作られているんですよ。台本には何も書いてない中で、2人から本当にリアルに生まれてきたものなので、嘘がないもの。2人にとっては20年の間、僕らはこの1ヶ月ちょっとの間2人で築き上げてきたものから出た言葉だったりしているので、それはすごく胸に来るものがあったなって思います。それ以降の撮影もすごくスムーズで関係性も深まったなと思いました。

――肉体美を披露するシーンもありましたね。

撮影で、ホテルの一室を借りて、その間も裸でうろちょろしていたら『ちゃんとしてください！』ってスタッフさんに怒られました。ごもっともだなって（笑）でも、その時はハルだったので、何がダメとかもわかんなかったんすよ、もうキャッキャしながら走り回っていて。よくよく考えたら、俺なんてことをしているのだろうって思いますもんね（笑）完全にハルマインドです。『ハルだからいっか！』でなんでも片付けていました。すごく楽しかったです。

――ハルの言動は小学生っぽいですよね（笑）

楽しかったです。人の人生を生きるってすごく楽しい。人生が豊かになるようで楽しいです。

――クランクアップするまでは毎日ハルのことを考えて過ごしたり…。

ハルというよりは、楓のことを考えてしまうんです。スタッフさんが『伊織といい感じだったよ』『取られちゃうよ』みたいなことを俺の横で言ってあおってくるんです（笑）。『わかってるよ、そんなこと！』って、ずっとスタッフさんとも言い争っていました。気持ちを高ぶらせてくれましたね。

――撮影期間、かなり入り込んでいた？

ここまでがっつり（入り込んだの）は初めて。すごく思い入れはありますし、自分の初主演の作品なので忘れることはなくずっとついてくる作品だと思います。

――初主演というステップを踏んで、次なる俳優としての目標はありますか

たくさん求めてもらえるように。『この人と』と思ってもらえるようになりたいです。