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松岡茉優×窪田正孝、初共演 石井裕也監督最新作でアフターコロナの世の中に雷を落とす

 俳優の松岡茉優窪田正孝がダブル主演を務めた、石井裕也監督の映画『愛にイナズマ』が、今秋公開されることが発表された。共演には、池松壮亮若葉竜也佐藤浩市が名を連ね、日本映画界をけん引する俳優陣が集結している。

石井裕也監督最新作『愛にイナズマ』2023年秋公開(上段左から)松岡茉優、窪田正孝(下段左から)池松壮亮、佐藤浩市、若葉竜也(C)2023「愛にイナズマ」製作委員会

石井裕也監督最新作『愛にイナズマ』2023年秋公開(上段左から)松岡茉優、窪田正孝(下段左から)池松壮亮、佐藤浩市、若葉竜也(C)2023「愛にイナズマ」製作委員会

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 本作は、『舟を編む』(2013年)をはじめ、『川の底からこんにちは』(10年)、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(17年)、『茜色に焼かれる』(21年)、 『アジアの天使』(21年)などの作品で知られる石井監督による最新作。

 騙されて夢を全て奪われた花子(松岡)と、空気を読まない正夫(窪田)が、運命的な出会いを果たし、どうしようもないダメダメな家族の力を借りて、嘘と誤魔化しに満ちた社会に反撃を仕掛ける痛快な物語。明らかに何かが歪んでしまったアフターコロナの世界を舞台に、「理不尽な社会に真っ向から反撃しようと試みる花子と正夫」とそんな中で取り戻していく「家族の絆」を描く、喜劇要素を随所に含ませながら練り上げられた、監督こん身のオリジナル脚本だ。ラストで、『愛にイナズマ』というタイトルに込められた真意が明かされる。

 主人公は26歳の折村花子(松岡)。幼い頃からの夢だった映画監督デビューが目前に控え、空気は全く読めないがやたら魅力的な舘正夫(窪田)と運命的な出会いを果たし、ようやく人生が輝き出した矢先…。卑劣で無責任なプロデューサーにだまされ、花子は全てを失ってしまう。ギャラももらえず、大切な企画も奪われた。失意のどん底に突き落とされた花子を励ますように正夫が問いかける。「夢をあきらめるんですか」「そんなワケないでしょ。負けませんよ、私は」。静かに怒りをたぎらせ、闘うこと誓った花子が頼ったのは、10年以上音信不通だった“どうしようもない父(佐藤)とクセの兄たち(池松・若葉)”だった。

 松岡と窪田は、ともに石井監督作品に初参加となり、本作が初共演。夢を奪い返すために恋より強い共闘関係を結ぶ二人を、ロマンスを交えて演じる。

■石井裕也(監督・脚本)コメント

 この映画の英語タイトルは”Masked Hearts”です。「マスクで覆われた心」という意味です。コロナ禍になって3年、私たちはずっとマスクという仮面を被って生きてきました。それが当たり前の世界だったのです。程度の差があったとしても、みんな本音や嘘をいくつもいくつも仮面の下に隠していたと思います。それをひとつひとつひっぺがして、人が隠し持っている本当のものを見つめていくような、そんな映画を作りたいと思いました。

 コロナ禍を経験したからこそ作れた、愛と希望に満ちあふれた映画になったと思います。超豪華な俳優たちが時にマスクをし、時に素顔で、全篇いきいきと最高の芝居をしています。特に家族がみんなで集まるシーンは、一流の俳優たちの凄みに圧倒され、撮りながら笑い転げ、本当に幸せでした。

■松岡茉優(折村花子役)コメント

 「選択肢の連続への疲労」「正しさって何なのかわからない」。世界の状況が変わる前から生きやすくはなかったのにもっと大変になってしまった世の中で、勝ち上がってやるんだ、という花子の全身全霊を、私が止めてなるものかと挑みました。花子と同じく、みんなにめちゃめちゃ愛してもらって、出来上がった作品です。あなたに届きますように。

■窪田正孝(舘正夫役)コメント

 ぜんぶ世の中が悪い。仕方がない。人も自分も嘘と言い訳でごまかして都合の悪いこともぜんぶ無かったことにする。そんな理不尽に抗う、とある家族の物語です。人は愚かで醜いけど、命は尊く等しく重い。監督の愛と敬意と皮肉が詰まった
作品になっていると思います。ぜひ劇場でご覧ください。

■佐藤浩市(折村治役)コメント

 創造をすること、人を愛することは、流れも深さも判らない川を泳ぎ続けるようなものです。石井裕也監督はその2つを同じ高さの目線で語ってくれます。決して泳ぎを止めてはならないと。

■池松壮亮(折村誠一役)コメント

 布に覆われた哀しみを、悔しさを、やるせなさを、怒りを今この主人公は、あらゆる欺瞞(ぎまん)を越えて剥がしていく。社会に隠蔽された心を、消えゆく尊厳を、証明できない存在や愛を、イナズマが照らす。それでも人でありたいと願う憎まれっ娘が、恋人や家族を巻き込んで世にはばかる、明日への逆転反逆ファミリーラブコメディです。どうか、コロナを共に経験し共に生きる誰かの、逆境だらけの誰かの、破れた心にイナズマを。

■若葉竜也(折村雄二役)コメント

 この映画の『愛にイナズマ』というタイトルに敵う文章がないので、コメントを書くのが恥ずかしくなります。この映画に映るイナズマが嘘みたいに軽薄でヘラヘラした時代にヒビをいれてくれたらいい。この映画に映るイナズマが誰かの一縷の希望になればいい。そんな事を考えながら現場にいました。

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