ドラマ&映画 カテゴリ
ORICON NEWS

『どうする家康』“阿月”伊東蒼の目と涙が雄弁すぎる 『世界の終わりから』でも熱演

 16日にNHKで放送された大河ドラマ『どうする家康』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)第14回「金ヶ崎でどうする!」は、世に言う「金ヶ崎の退き口(かねがさきののきくち)」を描く中で、伊東蒼が演じる“阿月(あづき)”がフィーチャーされた回だった。

大河ドラマ『どうする家康』第14回より。阿月(演:伊東蒼)はお市にあることを申し出る(C)NHK

大河ドラマ『どうする家康』第14回より。阿月(演:伊東蒼)はお市にあることを申し出る(C)NHK

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


 主人公・徳川家康(演:松本潤)、織田信長(演:岡田准一)、木下藤吉郎(後の豊臣秀吉/演:ムロツヨシ)、さらに明智光秀(演:酒向芳)までもが一堂に会した「金ヶ崎の戦い」。信長は朝倉氏討伐ため越前(現在の福井県)に出兵。信長と同盟関係にあった家康もこの戦に参陣した。戦いを優勢に進めていた織田軍だったが、北近江(現在の滋賀県)の浅井長政(演:大貫勇輔)の裏切りにより形勢が逆転。撤退せざるを得なくなる。

 この時、長政に嫁いでいた信長の妹・お市が、両端を結んだ小豆(あずき)袋を届けて挟み撃ちを知らせた、という“逸話”が広く知られている。このエピソードを『どうする家康』の作者・古沢良太氏は、浅井家の侍女・阿月の一生を創作して描いた。

 阿月は金ヶ崎の貧しい下級武士の娘で、幼い頃は男の子よりも早く走れる活発な女の子だったが、父親から厳しくしつけられ、挙句、売り飛ばされるというつらい生活を送っていたところを、浅井家に嫁いだお市(演:北川景子)に助けられ、侍女として仕えることになる。そして、金ヶ崎城にいる信長に危険を知らせる役目を買って出る。

大河ドラマ『どうする家康』第14回より(C)NHK

大河ドラマ『どうする家康』第14回より(C)NHK

写真ページを見る

 「脚は開かず女性らしく」と縛られてきた阿月が、お市様から受けた恩に報いるために覚醒。浅井の小谷城(滋賀県長浜市)から金ヶ崎(福井県敦賀市)を目指し、野を越え山を越え、十里(約40キロ)以上の距離を全力で走り続ける。そして、金ヶ崎の入江と朝日を目にした時のすすり泣き。「目は口ほどに物を言う」と言われるが、せりふではなく、目つきや眼差し、涙で感情を表現するのが抜群にうまい伊東。SNSには「伊東蒼ちゃんの熱演凄かった…泣く」「阿月とんでもない熱演じゃった!」といった感想が上がっていた。

 伊東は「家康のもとに走る途中で、袖をちぎって脚に結ぶシーンは、本当に自分がどんどん強くなっていくような気がして。実際お芝居する中で、阿月の気持ちとリンクできたような感覚になりました」と撮影を振り返っており、彼女の嘘のない演技が視聴者の胸を打ったのだ。

大河ドラマ『どうする家康』第14回より(C)NHK

大河ドラマ『どうする家康』第14回より(C)NHK

写真ページを見る

 現在17歳の伊東は、6歳の時、ドラマ『アントキノイノチ〜プロローグ〜天国への引越し屋』(2011年、TBS)で子役デビュー。大河ドラマ『平清盛』(12年、NHK)に平清盛の娘・盛子役で出演。10歳の時に出演した映画『湯を沸かすほどの熱い愛』(16年)では、宮沢りえオダギリジョー杉咲花と並んで存在感を示し、「第31回高崎映画祭」最優秀新人女優賞を受賞した。

 そして、連続テレビ小説『おかえりモネ』(21年、NHK)、映画『空白』(21年)、映画『さがす』(22年)のそれぞれで鮮烈な印象を与える役どころを演じきり、急成長。『さがす』で共演した佐藤二朗は「感性と技術を持った怪物。同業者として、この年代でエラいのがいるもんだって思いました」と、感心しきりだった。

映画『世界の終わりから』(公開中)(C)2023 KIRIYA PICTURES

映画『世界の終わりから』(公開中)(C)2023 KIRIYA PICTURES

写真ページを見る

 現在公開中の映画『世界の終わりから』(23年)では主演を務め、自らが置かれた不遇な境遇の中で、突然、世界を救う使命を託された女子高生・ハナが必死に生きる姿を熱演。戸惑いや苛立ち、葛藤、悲しい別れに感情を露わにするシーンなどでさまざまな“泣き顔”を披露している。

 『世界の終わりから』の紀里谷和明監督は「伊東蒼さんの芝居というものは芝居という次元に納めることはできず、あらゆる技法を超越した彼女そのものの真実であり、その真実が無限に存在するという、あり得ない状態を実現する力で、これは才能や天才という陳腐な言葉で表現すべきものではなく、人間の可能性に対する希望の様なものであると思います」と、紀里谷節全開で絶賛している。

 今後の活躍が楽しみな伊東にとって語り草になるであろう『どうする家康』第14回は、本日(22日)午後1時5分より再放送。NHKプラスでは29日午後1時49分まで見逃し配信。映画『世界の終わりから』は公開中。

YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」

関連写真

  • 大河ドラマ『どうする家康』第14回より。阿月(演:伊東蒼)はお市にあることを申し出る(C)NHK
  • 大河ドラマ『どうする家康』第14回より(C)NHK
  • 大河ドラマ『どうする家康』第14回より(C)NHK
  • 大河ドラマ『どうする家康』第14回より(C)NHK
  • 大河ドラマ『どうする家康』第14回より(C)NHK
  • 大河ドラマ『どうする家康』第14回より(C)NHK
  • 大河ドラマ『どうする家康』第14回より(C)NHK
  • 大河ドラマ『どうする家康』第14回より(C)NHK
  • 映画『世界の終わりから』(公開中)(C)2023 KIRIYA PICTURES
  • 映画『世界の終わりから』(公開中)(C)2023 KIRIYA PICTURES
  • 映画『世界の終わりから』(公開中)(C)2023 KIRIYA PICTURES
  • 映画『世界の終わりから』(公開中)(C)2023 KIRIYA PICTURES

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

>

メニューを閉じる

 を検索