ドラマ&映画 カテゴリ
ORICON NEWS

『すずめの戸締まり』新海誠監督、ベルリン国際映画祭初参加に「信じられない」

 新海誠監督のアニメーション映画『すずめの戸締まり(英題:『Suzume』)』が、ドイツ時間で今月16日に開幕した「第73回ベルリン国際映画祭」(26日まで)のコンペティション部門に正式出品。現地23日の正式上映前の午前中に行われた、フォトコール(プレス向け撮影会)と公式記者会見に出席した新海監督、主人公・岩戸鈴芽(いわと・すずめ)役の原菜乃華川村元気プロデューサーの写真とコメントが到着した。

「第73回ベルリン国際映画祭」フォトコールにて。コンペティション部門に正式出品となった『すずめの戸締まり』新海誠監督、原菜乃華、川村元気プロデューサー

「第73回ベルリン国際映画祭」フォトコールにて。コンペティション部門に正式出品となった『すずめの戸締まり』新海誠監督、原菜乃華、川村元気プロデューサー

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


 記者会見で、“今作で描きたかったこと”を聞かれた新海監督は「現代の日本を舞台にした冒険物語を作りたいと思った。自然災害によって人が住めなくなってしまった場所、人口減少によって人がいなくなってしまった場所、そういう場所を旅する少女を描きたいと。そんな中ですずめがどこにたどり着くべきかと考えた時に、12年前に起きた東日本大震災がおきた場所にたどり着き、すずめ自身が災害と向き合うお話にしたかった」と語った。

 また、海外メディアから「『千と千尋の神隠し』以来21年ぶりに日本のアニメーションがコンペティション部門にノミネートされた、この重要度はどのように受け止めているか?」との質問には、「21年前のことはよく覚えている。ちょうど自分がアニメを作り始めた年だった。日本のアニメがそんなに遠くまで届くのだという事を教えられたので、今そんな場所に自分がいることが信じられない。ここに来たことが、12年前に起きた東日本大震災という出来事が未だに日本人の心の中に残っている、復興していないところもあるということを皆さんに知ってもらえるとても貴重な経験になったと思う」と答えていた。

 今作で声優初挑戦かつ、国際映画祭には初参加となる原は、「声優に初挑戦させていただいたので、最初は右も左もわからないことだらけで、何をどうすればいいのか、全くわからなかった。そのことを監督に相談したら、そのままで大丈夫と言ってくださった。何度もテイクを重ねさせていただいて、納得いくまで挑戦させてもらった。監督に身をゆだねて頑張った」とコメント。

 原のコメントを受けて新海監督は「初めての不安も含めて演じてもらいたいと思っていた。菜乃華さんの成長とすずめの成長がシンクロしていた」と手応えを口にした。

 会見終了後には、新海監督と原が海外メディアに囲まれ、サインや2ショット撮影をお願いされる場面もあったそう。質疑応答でも多数の質問が寄せられ、注目度の高さがうかがえる。

 ベルリン国際映画祭は、1951年からドイツ・ベルリンにて毎年2月に行われている国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の国際映画祭。フランスのカンヌ国際映画祭、イタリアのベネチア国際映画祭と並ぶ“世界三大映画祭”の一つとして数えられている。最高賞の“金熊賞”は、「コンペティション部門」に選出された作品を対象としており、日本作品では、1963年開催の第13回で今井正監督『武士道残酷物語』、2002年開催の第52回で宮崎駿監督『千と千尋の神隠し』の2作品が受賞。『すずめの戸締まり』は、日本アニメーションとして、『千と千尋の神隠し』以来、21年ぶりのコンペティション部門選出となった。

 『すずめの戸締まり』は、日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく旅をする少女・すずめの解放と成長を描く冒険物語。昨年11月11日の公開から今月21日までの103日間で、観客動員1036万人、興行収入137億円を突破。現在も公開中。新海監督は、『君の名は。』『天気の子』に続き、3作連続で観客動員数1000万人を突破する大ヒット作を生み出した。『すずめの戸締まり』は、世界199の国と地域で配給が決定している。

>このニュースの流れをチェック

  1. 1. 『すずめの戸締まり』新海誠監督、ベルリン国際映画祭初参加に「信じられない」
  2. 2. 原菜乃華、“すずめの旅”は日本を飛び出しドイツ・ベルリンへ “椅子”も同行

関連写真

  • 「第73回ベルリン国際映画祭」フォトコールにて。コンペティション部門に正式出品となった『すずめの戸締まり』新海誠監督、原菜乃華、川村元気プロデューサー
  • 「第73回ベルリン国際映画祭」フォトコールにて。コンペティション部門に正式出品となった『すずめの戸締まり』新海誠監督、原菜乃華、川村元気プロデューサー
  • 「第73回ベルリン国際映画祭」フォトコールにて。コンペティション部門に正式出品となった『すずめの戸締まり』新海誠監督
  • 「第73回ベルリン国際映画祭」フォトコールにて。コンペティション部門に正式出品となった『すずめの戸締まり』原菜乃華
  • 「第73回ベルリン国際映画祭」フォトコールにて。コンペティション部門に正式出品となった『すずめの戸締まり』原菜乃華、新海誠監督
  • 「第73回ベルリン国際映画祭」公式記者会見にて。コンペティション部門に正式出品となった『すずめの戸締まり』川村元気プロデューサー、新海誠監督、原菜乃華
  • 「第73回ベルリン国際映画祭」公式記者会見にて。コンペティション部門に正式出品となった『すずめの戸締まり』川村元気プロデューサー、新海誠監督、原菜乃華
  • 「第73回ベルリン国際映画祭」公式記者会見にて。コンペティション部門に正式出品となった『すずめの戸締まり』新海誠監督、原菜乃華
  • 「第73回ベルリン国際映画祭」公式記者会見にて。コンペティション部門に正式出品となった『すずめの戸締まり』川村元気プロデューサー、新海誠監督、原菜乃華
  • 「第73回ベルリン国際映画祭」にて。サインを求められる原菜乃華
  • 「第73回ベルリン国際映画祭」にて。サインを求められる新海誠監督
  • 「第73回ベルリン国際映画祭」にて。記念撮影を求められる新海誠監督
  • 原菜乃華=ドイツ歴史博物館にて
  • 原菜乃華=ブランデンブルク門にて

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

>

メニューを閉じる

 を検索