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横浜流星主演、映画『ヴィレッジ』公開初日は4・21、物語の輪郭が見える場面写真

 俳優の横浜流星、監督の藤井道人、5度目のタッグとなる映画『ヴィレッジ』の公開初日が4月21日に決定した。あわせて解禁となった場面写真とともに、物語のアウトラインを紹介する。

映画『ヴィレッジ』(4月21日公開)場面写真(C)2023「ヴィレッジ」製作委員会

映画『ヴィレッジ』(4月21日公開)場面写真(C)2023「ヴィレッジ」製作委員会

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 本作は、『余命10年』(2022年)などの藤井監督のオリジナル脚本、そして『新聞記者』(19年)、『ヤクザと家族 The Family』(21年)、『空白』(21年)などの話題作を世に送り出してきたスターサンズの河村光庸プロデューサーの遺作。

 <ムラ>という閉ざされた世界を舞台に、そこで生きる人々のきれいごとだけでは生きていけないリアルな姿を、圧倒的な映像美と世界観で描き、同調圧力、格差社会、貧困、そして道を誤ったら這い上がることが困難な社会構造の歪みといった、現代日本が抱える闇をあぶり出していく、いま語るべき私たちの物語。

 舞台となる<ムラ>は、美しいかやぶき屋根が並ぶ山あいの霞門村(かもんむら)。その上にそびえる山々の間からのぞくのは、のどかな景観におよそ似つかわしくないゴミ処理施設。そこで働く作業員の片山優(横浜)は、かつて父親がこの村で起こした事件の汚名を背負い、村中から蔑まれ絶望の中を生きてきた。

横浜流星主演、映画『ヴィレッジ』(4月21日公開)場面写真(C)2023「ヴィレッジ」製作委員会

横浜流星主演、映画『ヴィレッジ』(4月21日公開)場面写真(C)2023「ヴィレッジ」製作委員会

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 霞門村の村長である父・修作(古田新太)の権力を傘にやりたい放題の透(一ノ瀬ワタル)に目の敵にされ、わずかな給料は母親の君枝(西田尚美)がギャンブルで作った多額の借金の返済に消えていく。

 村人たちから向けられる視線は冷たく、存在そのものを否定されているかのように生きるしかない孤独に耐える毎日を送っていたある日、上京していた幼なじみの美咲(黒木華)が帰ってくる。

映画『ヴィレッジ』(4月21日公開)場面写真(C)2023「ヴィレッジ」製作委員会

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 久しぶりの再会を懐かしむ美咲にも優は心を閉ざしたまま、責めるように問いかける。「なんで帰ってきたの?」と。血縁や慣習に縛られた村を逃れて上京したはずの美咲だったが、都会での生活に敗れ傷つき、戻る場所は生まれ育ったこの村しかなかったのだった。

 優と同じくゴミ処理施設で働きはじめた美咲は、事あるごとに優を気にかけ、絶望の中にいる優に優しく手を差し伸べる。<ムラ>というこの世界から否定され続けてきた優にとって、美咲はたった一人の理解者であり、彼にとって残された一筋の光となり、お互いに傷を抱えた優と美咲は、心の穴を埋め合うかのように、いつしかひかれ合っていく。

 場面写真では、まるで取り憑かれているかのような虚ろな眼差しで、霞門村に受け継がれてきた薪能の面を見つめ、閉ざされた<ムラ>の中でひとり孤独に耐え、絶望と怒りを目に宿した危うげな優の表情や、光吉に誘われ薪能の祭りへ訪れた際の優と美咲、村長である父・修作の権力を傘に優をコケにする透らの姿を見ることができる。

 ごみ処理施設の敷地で優と共に作業にあたる龍太(奥平大兼)、表情なく金網の向こうに広がる何かを見つめる美咲と、弟・恵一(作間龍斗)の姿も。

映画『ヴィレッジ』(4月21日公開)場面写真(C)2023「ヴィレッジ」製作委員会

映画『ヴィレッジ』(4月21日公開)場面写真(C)2023「ヴィレッジ」製作委員会

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 さらに、霞門村に受け継がれる伝統的な薪能の数少ない舞手であり、ある事件をきっかけに村を離れて刑事となった光吉(中村獅童)が美咲に能の稽古をつけるシーンもある。

映画『ヴィレッジ』(4月21日公開)場面写真(C)2023「ヴィレッジ」製作委員会

映画『ヴィレッジ』(4月21日公開)場面写真(C)2023「ヴィレッジ」製作委員会

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 村長として豪腕を振るう修作が優に語りかける意味深なシーンからは、どこか不穏な空気も感じられる。

映画『ヴィレッジ』(4月21日公開)場面写真(C)2023「ヴィレッジ」製作委員会

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 雄大な自然の中にそびえ立つ巨大なゴミ処理施設、汚いモノを隠さんとするかのように漂う幻想的な美しい霧、<ムラ>という閉ざされた世界で、どこにも居場所を見つけられずに生きてきた青年がようやくひとつの希望を手にしたとき、彼はある決断を迫られる――。

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