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“知名度”抜群、2023年見逃せない超大作映画3選『タイタニック』『インディ・ジョーンズ』『ミッションイン・ポッシブル』

 昨年、大ヒットしたトム・クルーズ主演の映画『トップガン  マーヴェリック』。それを上回るヒットとなっている公開中の映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』。昨年は、『ゴーストバスターズ/アフターライフ』があり、『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』もヒットした。これらに共通するのは、80年代、90年代に大ヒットした映画の“続編”であるということ。「ハリウッドにおいてIP(intellectual property=知的財産)がますます重視されています。知名度が頼りなのです」と解説してくれたのは、米ロサンゼルス在住の映画ジャーナリスト・猿渡由紀さん。今年、“知名度”でリードする超大作映画を紹介する。

『タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』2月10日より2週間限定公開(※一部劇場を除く)(C)2023 by 20th Century Studios and Paramount Pictures.

『タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』2月10日より2週間限定公開(※一部劇場を除く)(C)2023 by 20th Century Studios and Paramount Pictures.

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■ほかの映画が太刀打ちできない強烈な引き『タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』

 『タイタニック』(1997年)ほど“知名度”の高い映画もないだろう。映画は観ていないけれど、船の先端に腕を広げて立つポーズは知っているとか、あらすじ、結末は知っているとか。映画館で上映していたら観たいと思ってしまう。『タイタニック』の25周年を記念して2012年に公開された3D版を、2023年時点で最高クオリティーにアップデートした『タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』が、2月10日より2週間限定公開される。

 アカデミー賞作品賞を含む歴代最多タイとなる11部門受賞という偉業を成し遂げ、当時の全世界歴代興行収入1位となる記録を樹立。『アバター』に抜かれるまで1位を維持した(現在、3位)。日本でも1997年12月20日の公開から翌98年11月までの約1年間の超ロングラン上映となる社会現象を巻き起こし、その後もテレビで何度も放送され、話題にのぼってきた。

 1912年に実際に起きたタイタニック号沈没事故をベースに作られた同映画は、細部まで作り込まれたその世界観と映像・演出の美しさ、さらに、新天地アメリカを目指す画家志望の青年ジャック(レオナルド・ディカプリオ)と上流階級の娘ローズ(ケイト・ウィンスレット)の身分の格差を超えてひかれあう2人の愛の物語を描いた感動のスペクタクル超大作。

 米国で「恋人たちの日」である2月14日のバレンタインデーのシーズンになると、映画館では「ロマンティックな映画を上映する」のが通例。今年は、日本でも同時期に、究極にロマンティックな映画である『タイタニック』を最新にして最高のクオリティーで観られるまたとない機会となっている。

『タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』2月10日より2週間限定公開(※一部劇場を除く)(C)2023 by 20th Century Studios and Paramount Pictures.

『タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』2月10日より2週間限定公開(※一部劇場を除く)(C)2023 by 20th Century Studios and Paramount Pictures.

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■IPに頼るしかない!? ハリウッドの厳しい現実も

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』6月30日公開(C)2022 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』6月30日公開(C)2022 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

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 IPの知名度を生かした大作映画では、ハリソン・フォード主演の『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(6月30日公開)、トム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(7月21日公開)。日本での公開についてはまだ発表されていないが、『ゴーストバスターズ/アフターライフ』の続編も12月に米国で公開予定となっている。

 猿渡さんによると、「昔からIPは大事にされてきたけれど、最近、ますます重視されています。その背景には、コロナ禍を経て映画館離れがますます進んでいるというのがあって、昨年は『トップガン マーヴェリック』のような大ヒットがあった一方、意外なほど観客動員がふるわなかった作品も多く、夏にブラッド・ピットの『ブレット・トレイン』が公開された後、11月頃まで目立ったヒット作がなく、映画館はどこも閑散としていました。映画スタジオとしても、全く新しいオリジナルの企画に大金をかけるのはリスクが大きいけれど、すでに知名度がある企画ならそれだけで、一歩か二歩、いや五歩ぐらいリードできる。自分たちが持っているIPに何があった? 何かいいものは?と、掘り出している感じです」。

 知名度の高い映画の続編・リブート・リメイクは、今後ますます増えていきそう。中にはIPを生かしきれずに終わる作品もあるかもしれないが、今年の『インディ・ジョーンズ』と『ミッション:インポッシブル』は、大いに期待したいところだ。

■“最後の作品”!? 『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』6月30日公開(C)2022 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』6月30日公開(C)2022 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

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 「インディ・ジョーンズ」シリーズのはじまりは、1981年に公開された『インディ・ジョーンズ/レイダース 失われたアーク《聖櫃》』。スティーヴン・スピルバーグ監督×「スター・ウォーズ」シリーズを手がけるルーカスフィルム、そして、主演のハリソン・フォードという最強チームによって、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984年公開)、『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(1989年公開)、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(2008年公開)が作られてきた。

 好奇心旺盛でハードボイルドなインディ・ジョーンズの魅力を引き立たせる、個性豊かな登場人物たちとのせりふの応酬、謎の遺跡やジャングルをともに冒険をしているようなスリル満点な映像、手に汗握るアクションの数々など、爆発的な人気を獲得。

 『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(6月30日公開)は、映画としては『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』以来、15年ぶりの新作となるが、東京ディズニーシーに2001年9月の開業時からある同映画シリーズをテーマとしたアトラクション「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮」によって、日々、幅広い世代に親しまれているのは大きい。

 ハリソン・フォードは、インディを演じるのは本作が“最後”であることを明言しており、40年以上にわたるインディの集大成として、往年のファンは見逃すことはできまい。また、ヴィランとなる、元ナチスでありながらNASAのエンジニアとして働いているヴォラー役でマッツ・ミケルセン、役どころはまだ不明だがアントニオ・バンデラスの出演も発表されていて、幅広い映画ファンの関心も集めそうだ。

 音楽は、引き続きジョン・ウィリアムズ。監督は、スピルバーグから『LOGAN/ローガン』(2017年)、『フォードvsフェラーリ』(20年)のジェームズ・マンゴールドにバトンタッチされ、スピルバーグは製作総指揮として携わっている。

■トム・クルーズが2年連続旋風を巻き起こす『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』

 『トップガン マーヴェリック』で、前作『トップガン』(1986年)のリアルタイム世代を熱狂させただけでなく、若い世代の心もつかんだトム・クルーズ。スパイ組織IMFに所属する主人公イーサン・ハントを演じる『ミッション:インポッシブル』シリーズの方が、コンスタントに新作が公開されてきた分、よりなじみ深いと言える。

 1996年に公開された1作目『ミッション:インポッシブル』での、イーサンが床ギリギリ寸止めの宙吊りシーンは、同シリーズを象徴するアクションとして語り継がれ、シリーズを重ねるごとにエスカレートしていくアクションと驚きに満ちたストーリー展開で高い人気を誇ってきた。

 そのシリーズ7作目にして、初となる前後編・2部作の前編に当たる『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(7月21日公開)では、高所の断崖絶壁からトップスピードのバイクとともに飛び出す、前代未聞のスタントシーンなどが公開されており、これまでの超絶アクションを常に超えていく、トムの映画作りへのあくなき情熱とすべてをかける覚悟を劇場のスクリーンで見届けなければいけない、そんな気持ちにすらさせてくれる。

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  1. 1. 映画『タイタニック』3Dリマスター版を劇場上映、あの名場面も美しくよみがえる
  2. 2. “知名度”抜群、2023年見逃せない超大作映画3選『タイタニック』『インディ・ジョーンズ』『ミッションイン・ポッシブル』
  3. 3. 『タイタニック』公開当時23歳のレオナルド・ディカプリオ、貴重なインタビュー映像
  4. 4. ジェームズ・キャメロン監督『タイタニック』3Dリマスター版への思い インタビュー映像解禁
  5. 5. 何度でも観たい『タイタニック』を象徴する船首のシーン、美しくよみがえった映像をWEBで公開

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