俳優のブラッド・ピットが主演し、役所広司や菊地凛子も出演した映画『バベル』(2006年)を監督した、メキシコ出身のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が「第35回東京国際映画祭」にあわせて来日。同映画祭で14年ぶりに復活した“黒澤明賞”を受賞し、その授賞式に先駆けて29日、都内で記者会見に出席した。「映画の神様のような方の名を冠した賞をいただけるなんて、光栄の至り。とても興奮しています」などと、“クロサワ”愛をたっぷり語った。
イニャリトゥ監督は、長編映画監督デビュー作『アモーレス・ペロス』(2000年)が「第13回東京国際映画祭」のコンペティション部門に選出され、夢だった初来日を果たし、グランプリを受賞。「キャリアの初期に大きな賞をいただき、22年を経て、今度は黒澤明監督賞をいただけるなんて」と喜びもひとしおの様子。
若い頃、父親からすすめられ、黒澤監督の『羅生門』(1950年)を観たのがきっかけ。「『アモーレス・ペロス』に大きな影響を与えています。同じ出来事を複数の登場人物の視点から描く手法を『羅生門』は見せてくれました。『生きる』(1952年)も何度も見ました。私の『BIUTIFUL ビューティフル』(2010年)という作品には『生きる』の影響が感じられると思います。『七人の侍』(1954年)、『乱』(1985年)のインパクトも大きく、『レヴェナント: 蘇えりし者』(2016年)をつくる際に大いに触発されました」と、自身のフィルモグラフィーにとって黒澤明監督の作品は切っても切れない存在であることを語っていた。
また、黒澤監督について、「黒澤監督作品には人間を深く探求するまなざしがあって、人間の矛盾も描いているところや安易な結末に走らないところも魅力的。私が敬愛してやまないのは、黒澤監督が、自分はまだ発展途上にある学生で、まだまだ知識が足りなくて、映画という無限の可能性の端っこで実験をしているだけなんだ、と語っているインタビューを読んだことがあったんですね。黒澤監督ほどの巨匠がいつまでも探求心を忘れず、謙虚であることに感動しました。リスクを恐れない姿勢もすばらしい。作品、人間性、両方を尊敬しているんです」と、話していた。
今回の東京国際映画祭では、黒澤明賞の受賞だけでなく、最新作『バルド、偽りの記録と一握りの真実』がガラ・セレクション部門で上映される。動画配信サービス「Netflix」で12月16日より独占配信される同作は、ロサンゼルスを拠点に活躍する著名なジャーナリストの主人公シルベリオ・ガマ(演:ダニエル・ヒメネス・カチョ)が、権威ある国際的な賞の受賞が決まったことで、母国であるメキシコへ帰ることになり、その旅行をきっかけに、生きる意味すら見失うことになる心の旅路を描いた物語。
「生まれた国のメキシコを出て、アメリカで21年暮らしてきた私の個人的な視点から起因したものですが、父性や喪失感、愛情、不確かさを感じる気持ちといった多くの人が共有できるテーマも含まれていると思うので、観客の皆さんとつながって、訴えかけるものがあればいいなと思っています。メキシコと日本は離れているけど、私はとても親近感を抱いています。この映画がメキシコと日本の橋渡しになるような、魂を理解し合う、魂が呼応する作品として日本の皆さんに届いたら幸いです」と、映画をアピールしていた。
イニャリトゥ監督は、長編映画監督デビュー作『アモーレス・ペロス』(2000年)が「第13回東京国際映画祭」のコンペティション部門に選出され、夢だった初来日を果たし、グランプリを受賞。「キャリアの初期に大きな賞をいただき、22年を経て、今度は黒澤明監督賞をいただけるなんて」と喜びもひとしおの様子。
また、黒澤監督について、「黒澤監督作品には人間を深く探求するまなざしがあって、人間の矛盾も描いているところや安易な結末に走らないところも魅力的。私が敬愛してやまないのは、黒澤監督が、自分はまだ発展途上にある学生で、まだまだ知識が足りなくて、映画という無限の可能性の端っこで実験をしているだけなんだ、と語っているインタビューを読んだことがあったんですね。黒澤監督ほどの巨匠がいつまでも探求心を忘れず、謙虚であることに感動しました。リスクを恐れない姿勢もすばらしい。作品、人間性、両方を尊敬しているんです」と、話していた。
今回の東京国際映画祭では、黒澤明賞の受賞だけでなく、最新作『バルド、偽りの記録と一握りの真実』がガラ・セレクション部門で上映される。動画配信サービス「Netflix」で12月16日より独占配信される同作は、ロサンゼルスを拠点に活躍する著名なジャーナリストの主人公シルベリオ・ガマ(演:ダニエル・ヒメネス・カチョ)が、権威ある国際的な賞の受賞が決まったことで、母国であるメキシコへ帰ることになり、その旅行をきっかけに、生きる意味すら見失うことになる心の旅路を描いた物語。
「生まれた国のメキシコを出て、アメリカで21年暮らしてきた私の個人的な視点から起因したものですが、父性や喪失感、愛情、不確かさを感じる気持ちといった多くの人が共有できるテーマも含まれていると思うので、観客の皆さんとつながって、訴えかけるものがあればいいなと思っています。メキシコと日本は離れているけど、私はとても親近感を抱いています。この映画がメキシコと日本の橋渡しになるような、魂を理解し合う、魂が呼応する作品として日本の皆さんに届いたら幸いです」と、映画をアピールしていた。
2022/10/29