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ゲイの水球チームがモデル『シャイニー・シュリンプス!』を作った理由

 フランスに実在するゲイの水球チーム〈シャイニー・シュリンプス〉をモデルに、仲間と絆と成長を描いたロードムービー『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』が、あす28日より全国公開。これに先立ち、10月上旬、監督を務めるセドリック・ル・ギャロと、マキシム・ゴヴァールが来日。本作の冒頭で、日本の漫画・アニメ『美少女戦士セーラームーン』をオマージュした衣装でのパフォーマンスを取り入れるほど、ジャパニーズ・カルチャー愛にあふれる両監督に、話を聞いた。

『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』(10月28日公開)(左から)マキシム・ゴヴァール監督、セドリック・ル・ギャロ監督(C)ORICON NewS inc.

『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』(10月28日公開)(左から)マキシム・ゴヴァール監督、セドリック・ル・ギャロ監督(C)ORICON NewS inc.

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 映画『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』は、2019年に公開されたる『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』の続編。歌とダンスが大好きなお騒がせ水球チーム・シャイニー・シュリンプスは、ゲイゲームズ出場のため開催地・東京を目指す…はずが、なんと乗り継ぎに失敗し、ゲイ差別が横行する異国の地で一晩を過ごすことに。危険な街だと知っていながら、それでも楽しい時間を過ごそうと夜の街に繰り出すメンバーたちは、やがて大騒動に巻き込まれてしまう。さらに、メンバーそれぞれが抱える悩みや秘密も明らかになり、仲間の絆が試されることに。果たしてシャイニー・シュリンプスは、一致団結し、無事に東京にたどり着くことができるのか?

――東京・六本木で開催中の大展覧会「美少女戦士セーラームーン ミュージアム」(〜12月30日)をご覧になったそうですが、いかがでしたか?

【マキシム】すばらしかったです。

【セドリック】とても感動的でした。子ども時代に観ていて、自分たちの世代に影響を与えたアニメなので。LGBTQ+の人たちの間では、あの奇抜な世界観やガールズパワーが大人気なんです。私が所属している水球チームでセーラームーンのコスプレをやったこともあるんです。

【マキシム】セーラームーンは日本のポップカルチャーの代表的存在ですよね。

【セドリック】東京にシャイニー・シュリンプスのミュージアムができたらいいな(笑)。

来日した際に「セーラームーン・ミュージアム」を訪れた(左から)セドリック・ル・ギャロ監督、マキシム・ゴヴァール監督(C)ORICON NewS inc.

来日した際に「セーラームーン・ミュージアム」を訪れた(左から)セドリック・ル・ギャロ監督、マキシム・ゴヴァール監督(C)ORICON NewS inc.

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――ゲイの水球チームをモデルに映画を作ろうと思ったのはなぜですか?

【セドリック】私のキャリアはテレビリポーターから始まって、自分で作った劇団でお芝居をしたり、短編テレビシリーズの監督をしたりする中で、いつか長編の劇映画を撮りたいと思うようになりました。そんな頃、ゲイの水球チーム〈シャイニー・シュリンプス〉に入ったんですね。〈シャイニー・シュリンプス〉は私の人生を楽しいものに変えてくれました。チームメンバーは大親友ですし、自分らしく前に進んでいくためにとても大事な存在です。

 そんな水球チームのメンバーは、皆、ゲイという共通点はあるけれど、20代から60代まで年齢もさまざまで、職業もさまざまで、悩みもさまざまだということ。ゲイということだけでなく、一人ひとりの違いを映画にしたいと思いました。特に大事にしたのは、ゲイのポジティブなところ、愛にあふれているところ、明るくて温かいゲイの世界を知ってもらいと思ったんです。

 というのも、自分が若かった頃にゲイでも幸せな人生を送れると、もっとポジティブになれていたらよかったのに…と、今になって思うんです。だから、ポジティブになれる映画を作ろうと思いました。昔はゲイに関する作品といえば、エイズや売春に紐づけられ同性愛を否定するようなネガティブなイメージの作品が多かったので、『フレンズ』(※1)のゲイバージョンがあったらいいのにと思っていました。

(※1)NYマンハッタンを舞台に、6人の男女の友情、恋愛、家族をコミカルに描いた、90年代の大ヒットドラマ。

――2019年5月にフランスで公開された前作『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』の大ヒットから続編まで、どの程度予想していましたか?

【マキシム】自分にとってはサプライズの連続でした。こんなことになるとは思ってもみなかった。当時、別の企画を考えていたのですが、セドリックを紹介されて、話を聞いてこっちに変えたんです。第1作で経験したことは自分にとってすべてが特別なものでした。みんなで旅をしながら撮影して、カンヌ国際映画祭にも行くことができ、映画が公開されると興行的にも成功をおさめることができました。

 そうしたらユニバーサル・ピクチャーズから続編を作らないか、と。でも大手から提案されたから続編を作ったわけではありません。僕らにも続編のアイデアがあったので、ぜひやりたいと思いました。前作とは少し趣きの異なるアドベンチャー・コメディーに挑戦したいという気持ちがありました。(前作の反響への)責任も感じていたので、もっとテーマを掘り下げて続編を作りたいと思いました。

来日した際に「セーラームーン・ミュージアム」を訪れた(左から)セドリック・ル・ギャロ監督、マキシム・ゴヴァール監督(C)ORICON NewS inc.

来日した際に「セーラームーン・ミュージアム」を訪れた(左から)セドリック・ル・ギャロ監督、マキシム・ゴヴァール監督(C)ORICON NewS inc.

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――フランス映画と日本カルチャーのコラボレーションの狙いは?

【マキシム】映画の中で日本も関係していることがちゃんとわかるようにしたいと思いました。日本に関するもので始まり、日本に関するもので終わる。フランスの観客に日本について知ってもらいたいというのもありますし、出来上がった時に日本で公開されることはわかっていたので、日本とのつながりを映画の中で出していきたいと考えていました。日本の観客には、この映画の登場人物を通して、フランスの文化も伝わったらいいな、と思っています。そう考えると、今回の作品は、日仏友好の懸け橋となる作品と言うことも出来ると思います。

『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』(10月28日公開)(C)2022 LES IMPRODUCTIBLES - KALY PRODUCTIONS - FLAG - MIRAI PICTURES - LE GALLO FILMS

『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』(10月28日公開)(C)2022 LES IMPRODUCTIBLES - KALY PRODUCTIONS - FLAG - MIRAI PICTURES - LE GALLO FILMS

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――日本に興味を持ってくださりありがとうございます。

【マキシム】日本の全部に興味があるんですよね、パリでよく和食も食べています。僕たち2人とも日本は2回目なんです。前回、セドリックは仕事で、僕はバカンス出来ました。

 セドリックは日本のファッションも好きでイッセイミヤケの服をよく着ていますし、フランス人にとって日本とはとても遠い国で、文化も違いますが、フランス人は日々の暮らしを楽しむフランスならではのライフスタイル「L’art de vivre(アール・ド・ヴィーヴル)」をとても大切にしているので、日本のライフスタイルにも興味があるんです。

【セドリック】そういいながらもまだまだ日本について知らないことは多いので、これからもっと知っていきたいと思っています。フランス人も、日本人も、ファッションや美食に関心がある。それは日本とフランスの共通点でもあるけれど、文化や習慣の違いもあります。違いがあることで興味を持つことができる。補完的関係なのかなとも思います。ファッション、美食が好きなフランス人にとって日本は本当に面白い国です。

――ありがとうございました。

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