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世界的なダンサーとして活躍する田中泯の踊りと生き様を追った映画『名付けようのない踊り』(1月28日公開)より、劇中で田中が世界各地を巡る様子を収めた、旅に出た気分に浸れる撮影中のメイキング写真1点と場面写真5点が到着した。 1978年にパリデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現、そのダンスの公演歴は現在までに3000回を超える田中。映画『たそがれ清兵衛』(2002年)から始まった映像作品への出演も、ハリウッドからアジアまで広がっている。そんな独自の存在であり続ける彼のダンスを、『メゾン・ド・ヒミコ』(05年)への出演オファーをきっかけに親交を重ねてきた犬童一心監督が、ポルトガル、パリ、東京、福島、広島、愛媛などを巡りながら撮影した。 フランスのポワチエでの場面写真では、教会の階段の前で軽快なステップで踊る田中の姿に、たくさんの聴衆の視線が引き寄せられ、夢中になっている様子が伺える。聴衆や踊りと共に映し出される雰囲気は、まるで観ている側もそこにいるような感覚になる1枚だ。 同じくフランスのモンパルナス墓地での写真は、田中の踊りに強い影響を与え、映画のタイトル『名付けようのない踊り』の由来にもなった、哲学者ロジェ・カイヨワの墓前での1枚。ロジェ・カイヨワの墓に名前は彫られておらず、アンモナイトの化石がはめ込まれている。花を捧げ、静かに佇む田中の後ろ姿が印象的だ。 海に近い街、ポルトガルのサンタクルスでは、岩の間で海に向かって踊っている姿が映された1枚だが、この街はかつて作家の檀一雄が住んでいた場所であり、俳優の高倉健さんもドキュメンタリー番組で訪れたことがある場所。 日本各地での場踊りを観ることもできる。聴衆に囲まれながら踊っている愛媛県松山市での1枚では、晴れやかな空の下、下駄を叩きながら空に向かって手を広げ、宝厳寺に向かってゆっくりと踊る田中が収められ、本編ではこのシーンの後に咲き乱れたツツジ、そこに顔をうずめる田中の映像が続く。 帰還困難区域である福島県浪江町のシーンでは、震災前に六百戸以上の家々があった請戸の震災跡地を静かに見つめる田中の姿を撮影した。本編では今も続く除染作業の音が響く。

この記事の画像

  • 世界的ダンサー・田中泯のドキュメンタリー映画『名付けようのない踊り』(1月28日公開)メイキング写真 (C)Rin Ishihara
  • フランス・ポワチエ(C)2021「名付けようのない踊り」製作委員会
  • フランス・モンパルナス(C)2021「名付けようのない踊り」製作委員会
  • ポルトガル・サンタクルス(C)2021「名付けようのない踊り」製作委員会
  • 愛媛県松山市(C)2021「名付けようのない踊り」製作委員会
  • 福島県浪江町(C)2021「名付けようのない踊り」製作委員会

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