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川端康成『雪国』高橋一生&奈緒でドラマ化 行間に隠された感情や行動をときほぐす

 日本人初のノーベル文学賞作家・川端康成の代表作『雪国』が、NHK BS プレミアム・BS4Kで2022年に『雪国 -SNOW COUNTRY-』としてドラマ化されることが決定した。出演するのは俳優の高橋一生奈緒で、ドラマ化にあたっては、原作の行間に隠された感情や行動を丁寧にときほぐしていく。

NHKBSプレミアム・BS4Kドラマ『雪国 -SNOW COUNTRY-』に出演する(左から)高橋一生、奈緒 (C)ORICON NewS inc.

NHKBSプレミアム・BS4Kドラマ『雪国 -SNOW COUNTRY-』に出演する(左から)高橋一生、奈緒 (C)ORICON NewS inc.

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 あまりにも有名な「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」で始まるこの小説は、発表後90年近くたった今もなお各国語に翻訳され、世界中で愛読されている歴史的名作。そこには、雪景色が作り出す風景美のなか、文筆家・島村と芸者・駒子の恋愛が、「純粋」「情熱」「虚無」「徒労」をキーワードに、繊細な心理描写でつづられている。

 ドラマでは装いも新たに『雪国』がよみがえる。トンネルを抜けた先の「雪国」は、主人公・島村(高橋)にとっての異世界。表情を変える雪景色は、芸者・駒子(奈緒)への島村のまなざしを表す心象風景。そして、現実を覆い隠す雪。風景と心理をクロスオーバーさせながら、物語を紡ぐ。「白」の繊細な陰影を背景に見え隠れする人間ドラマを、映画テイストあふれる叙情的な映像で描き出し、世界にもアピールする映像コンテンツに仕上げる。

 放送は来年春を予定(90分)。NHKワールドJAPANでも英語字幕で来年度に放送を予定する。

●ドラマ『雪国 -SNOW COUNTRY-』あらすじ
雪国に向かう汽車の中で、島村は病人の男(行男)に寄り添う若い娘(葉子)を見る。ガラス窓に映る2人は夫婦のようにも見え、どこかこの世ならぬ幻灯のようでもあった。そして、宿に入った島村が半年ぶりに再会した駒子は、芸者になっていた。一晩をともに過ごす島村と駒子。翌日、駒子の住む部屋を訪れた島村は、そこで葉子に会う。病の行男も同居しているようだった。行男と自分が幼なじみであると語る駒子。しかも、駒子が芸者に出たのは、行男の治療費のためだったという。それなのに、なぜ行男に寄り添っていたのは葉子だったのか。駒子、行男、葉子。3人を結んでいる糸が次第に明らかになってゆく。だが、すべてが「徒労」であると感じる島村の目に映っていたのは… 。

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